主な開催重賞
- NHKマイルカップ(G1)
- ヴィクトリアマイル(G1)
- 安田記念(G1)
- 東京新聞杯(G3)
- 富士ステークス(G2)
- クイーンカップ(G3)/サウジアラビアRC(G3)/アルテミスS(G3)
東京のマイルG1が3本そろう最重要舞台、前哨戦のG2・G3も多く世代・性別を問わず強豪が集まるコース 。
コース構造と特徴
左回りワンターン、向こう正面の右奥(2コーナー付近)発走→3コーナーまで約542m(Aコース時)の直線。
3〜4コーナーは緩い下りを経て直線へ侵入。
直線は約525.9mで入口から約100m地点に高低差約2mの急坂、コース全体の高低差は約2.7m。
長い直線+坂ゆえに瞬発力と末脚の持続が同時に問われるコース。
開催進行と仮柵
A〜Dの4設定、Dコース期はフルゲートが16頭(A〜Cは18頭)
内柵を外へ出すほど内の荒れを回避できる反面、コーナーの曲率が相対的にきつくなり週ごとに「内差し⇔外伸び」が入れ替わることがあります。
展開ラップ傾向
基本形は「緩→急」の後傾。
3コーナーまでの長い助走で序盤は落ち着き、直線で一気に加速して上がり3Fの切れが勝負を分けます。
逃げ・先行の数値は他芝よりわずかに下がる一方、差し・追込は上昇。
上がり重視のコースです。
タイム水準(良馬場の目安)
- 新馬:1:36台前半〜半ば
- 未勝利:1:34台半ば
- 1勝クラス:1:33.8前後
- 2勝〜3勝クラス:1:33.6→1:33.0前後
- 重賞/OP:1:31台後半〜1:32台(G1は1:31台も)
クラスが上がるほど明確な後傾・瞬発戦になりやすい点が特徴です。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:9.3%/21.7%
- 2枠:5.4%/19.1%
- 3枠:5.9%/20.2%
- 4枠:6.1%/19.9%
- 5枠:6.9%/20.4%
- 6枠:7.4%/24.5%
- 7枠:8.5%/23.0%
- 8枠:8.3%/24.5%
極端な内外差は小さめ。
内2枠はやや割引で、6〜8枠に複勝の厚みが出やすいのが近5年の実像です。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:12.5%/36.9%
- 先行:12.1%/32.1%
- 差し:6.6%/22.0%
- 追込:2.8%/9.3%
先行>差し>逃げ>追込の順で信頼。
逃げはハマれば強いが、総量では先行・差しの複勝厚みが上回ります。
馬場状態別(脚質)
- 良〜速い馬場:道中は溜め→直線の瞬発勝負。先行〜差しの複勝が厚め。
- 稍重〜重:直線の切れが鈍る分、ポジションの価値が上がり先行粘りが増えます。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- C.ルメール:28.6%/63.4%
- 川田将雅:22.8%/45.6%
- 戸崎圭太:13.8%/39.0%
- 田辺裕信:10.9%/34.3%
- D.レーン:27.8%/53.7%(短期参戦時も高率)
上位人気での取りこぼしが少ない府中巧者を素直に評価。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ディープインパクト:16.3%/29.8%
- ロードカナロア:11.5%/32.8%
- エピファネイア:11.6%/31.2%
- モーリス:11.1%/32.2%
- ドゥラメンテ:12.4%/32.4%
マイルのスピード×瞬発に対応できる父が安定。
母父
母父別の勝率/複勝率
- ディープインパクト:12.1%/33.2%
- キングカメハメハ:9.6%/27.4%
- シンボリクリスエス:13.0%/27.0%
- ダイワメジャー:7.6%/22.8%
- Tapit:22.6%/41.9%
母父はサンデー直系や米国型が良好。
父×母父
サンデー系/ロベルト系 × ミスプロ(Kingmambo含む)系など「瞬発+速度」の配合が合致しやすい傾向。
特に母父ディープ × 父モーリス/ロードカナロアの好走例が多く、実戦向きのバランスです
馬場状態別(血統)
- 良:ロードカナロア/ディープ/エピファネイア/モーリスなどのスピード×瞬発型が素直。 :contentReference[oaicite:12]{index=12}
- 稍重〜重:ダイワメジャーやロベルト影響(スクリーンヒーロー系等)などパワー持続型へのシフトが効きやすい。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 木村哲也:29.5%/55.4%
- 国枝栄:16.1%/42.0%
- 堀宣行:19.7%/45.1%
- 手塚貴久:14.0%/45.2%
- 鹿戸雄一:10.4%/35.4%
美浦の上位厩舎が遠征負担の少なさも相まって安定。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- サンデーレーシング:14.3%/36.5%
- シルクレーシング:16.6%/35.7%
- キャロットファーム:11.0%/36.4%
- ゴドルフィン:14.1%/32.3%
- 東京ホースレーシング:12.0%/30.0%
クラブ勢の層が厚く、成績も堅実です。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ(シルク/キャロット/サンデー)×美浦上位(木村・国枝・堀・手塚)は東京マイルで高打点。
関西の名門厩舎(友道・池江など)のスポット参戦も侮れません。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:16.0%/38.9%
- 社台ファーム:10.1%/26.2%
- コスモヴューファーム:10.4%/31.2%
- 白老F:6.2%/25.0%
- 岡田スタッド:7.7%/20.2%
供給量の多いノーザン/社台が安定。
まとめ
- 枠:大きな内外差は小さく、内2枠やや割引。6〜8枠の複勝厚み+1枠の勝率を加点基準に。
- ラップ:後傾(緩→急)で直線の瞬発力が最重要、隊列と風向で前後の評価を微調整。
- 脚質:先行が軸、逃げはハマり待ち、追込過信はNG。
- 血統:良ならロードカナロア/ディープ/エピファネイア/モーリス等の瞬発型が堅実、道悪はダイワメジャーやロベルト影響(スクリーンヒーロー系など)のパワー持続へ微シフト。
- 騎手:府中巧者のルメール・川田・戸崎・田辺を素直に評価、短期組はD.レーンも高成績。