主な開催重賞
- 京阪杯（G3）
- シルクロードステークス（G3）
- 葵ステークス（G3）
京都芝1200mは王道のスプリント舞台です。
直線は内回りで約328mと短く、先行力とコーナーからの加速が強く問われます。
スピードを持続しつつ急かし過ぎない配分が重要です。
コース構造と特徴
右回り・芝内回りのワンターンに近い二コーナー構成です。
向こう正面の引き込み線から発走し、3コーナーまでおよそ300〜330mで先行争いは速くなりやすいです。
3〜4角は緩い下りから直線に向き、直線は短めでゴール前はほぼ平坦に近いわずかな上りです。
スタート直後のダッシュとコーナーでの減速の少なさ、直線手前からのロング加速が勝敗を分けます。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を外へ移動しながら開催されます。
序盤（A）は内の伸びが良く先行有利、開催が進むと内の傷みで外差しの好走の傾向が強まります。
特にCコース期は直線で外ラチ沿いの進路取りが有効になるケースが増えます。
当日の含水率と仮柵位置の発表は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
前傾（速→やや緩）のラップが基本です。
前半3F33.8〜34.2、上がり3F34.4〜35.2が目安で、テンが速く流れて直線は我慢比べになりがちです。
雨で含水率が上がると前半がさらに短縮され、前の粘りが強まります。
タイム水準（良馬場）
- 2歳新馬：1:10.8〜1:11.8
- 未勝利：1:09.7〜1:10.5
- 1勝クラス：1:08.6〜1:09.4
- 2勝〜3勝クラス：1:08.2〜1:09.0
- 重賞：1:07.0〜1:08.2（京阪杯・シルクロードSの基準）
- 全体平均（過去5年）：1:09.2前後
稍重〜不良では0.7〜1.5秒の短縮が入りやすく、特に前半3Fの短縮幅が大きくなります。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.2%／27.8%
- 2枠：9.8%／26.8%
- 3枠：9.4%／26.1%
- 4枠：8.7%／24.5%
- 5枠：7.9%／23.0%
- 6枠：7.1%／21.8%
- 7枠：6.8%／20.8%
- 8枠：6.3%／19.5%
内〜中枠がやや良です。
初角までが長くないため内でロスなく運べる配置がプラスです。
外枠は発馬と展開が噛み合えば妙味ですが、3〜4角の外々ロスに注意です。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：20.0%／47.0%
- 先行：13.5%／35.5%
- 差し：6.7%／20.8%
- 追込：2.0%／7.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
直線が短いため追込一辺倒の過信はNGです。
番手〜3列目の持続力が勝ち筋です。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ18.8%／45.0%・先行12.8%／34.0%・差し6.5%／20.2%・追込1.9%／6.8%
- 稍重：逃げ21.2%／49.0%・先行13.8%／36.5%・差し6.6%／20.5%・追込2.1%／7.0%
- 重：逃げ22.5%／51.5%・先行14.5%／38.0%・差し6.8%／21.0%・追込2.3%／7.5%
- 不良：逃げ24.0%／53.0%・先行15.2%／39.2%・差し7.0%／21.5%・追込2.5%／8.0%
含水率が高いほど前の粘りが増し、良では差しの好走の傾向がやや上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：20.5%／46.2%
- 坂井瑠星：15.8%／37.0%
- 武豊：16.0%／40.0%
- 松山弘平：13.0%／33.0%
- 岩田望来：12.0%／31.0%
スタートの反応と配分に長けた関西の先行巧者が安定します。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・武・坂井は軸評価で問題ありません。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：12.8%／34.5%
- キンシャサノキセキ：11.8%／32.0%
- ミッキーアイル：11.5%／31.0%
- モーリス：10.2%／28.5%
- ダイワメジャー：9.8%／27.5%
- リオンディーズ：9.5%／26.8%
スピード×持続力のスプリント血統が王道です。
カナロア・キンシャサ・ミッキーアイルの系統は京都内回りの加速力と持続に合致します。
母父
母父の勝率／複勝率
- サンデーサイレンス：10.8%／29.8%
- キングカメハメハ：10.2%／28.6%
- クロフネ：9.9%／28.0%
- フジキセキ：9.6%／27.5%
- サクラバクシンオー：10.5%／29.2%
父がスピード型の場合、母父にサンデー系／ミスプロ系などの瞬発・機動力を配すると直線の持続とコーナーでの減速の少なさが安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ロードカナロア×サンデーサイレンス：15.8%／39.8%
- キンシャサノキセキ×ディープインパクト：14.6%／37.2%
- ミッキーアイル×クロフネ：13.2%／34.8%
- モーリス×キングカメハメハ：12.0%／32.0%
馬場状態別（父t
- 良：ロードカナロア12.6%／34.2%・キンシャサノキセキ11.6%／31.6%・ミッキーアイル11.0%／30.8%
- 稍重：ミッキーアイル12.2%／33.0%・モーリス11.8%／32.2%・ロードカナロア11.6%／31.8%
- 重：モーリス13.5%／35.5%・キズナ12.8%／33.8%・リオンディーズ12.4%／33.0%
- 不良：キズナ14.5%／37.0%・モーリス14.0%／36.2%・ロードカナロア13.2%／34.0%
含水率が高いほどパワー×持続型の優位性が増します。
前で運べる血の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：13.8%／34.5%
- 斉藤崇史：12.8%／33.0%
- 高野友和：12.2%／31.8%
- 音無秀孝：11.5%／30.2%
- 西村真幸：11.0%／29.5%
スプリント適性の見極めと先行仕上げが巧い関西上位厩舎が堅実です。
ローテーションと輸送管理の精度が高い陣営を評価します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：14.2%／34.0%
- キャロットファーム：13.0%／32.0%
- シルクレーシング：13.5%／33.2%
- ゴドルフィン：13.1%／32.5%
- G1レーシング：11.2%／28.8%
- ロードホースクラブ：12.0%／30.5%
クラブ勢の分母とスプリント専用機の投入で勝ち上がりがスムーズです。
スピード血統の比率が高いゴドルフィンやロードHCも安定して走ります。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道です。
先行策を徹底できる布陣（例：サンデー・キャロット・シルク×中内田／斉藤／高野）や、ゴドルフィン×音無／西村のスピード配合は当舞台での好走の傾向が強いです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.5%／30.2%
- 社台ファーム：9.6%／26.8%
- ダーレー・ジャパンF：13.5%／33.0%
- 三嶋牧場：11.8%／29.8%
- 坂東牧場：10.8%／28.0%
- ケイアイファーム：12.2%／30.0%
スプリント向きのスピード配合比率が高い牧場は時計短縮時に強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
- 開催と芝：仮柵の進行で序盤は内優位、終盤は外差しの好走の傾向が強まる。含水率と柵位置を要チェック
- ラップ：前傾で先行の持続力が最重要。直線が短くコーナー加速力が肝で、追込一辺倒の過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しは道中で脚を溜めて直線入口で進路が確保できれば好走の傾向
- 血統：ロードカナロア／キンシャサノキセキ／ミッキーアイルなどスピード×持続が王道。道悪ならモーリス／キズナ／リオンディーズのパワー型の優位性が増す
- 騎手：京都内回りで位置を取り切る川田・武豊・坂井瑠星・松山・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
