主な開催重賞
- 重賞の設定はなし
外回り1400mの重賞とは直線長とコーナー角度が異なるため、求められる適性も別物と捉えてください。
コース構造と特徴
右回り・芝の2コーナー奥のバックストレッチから発走し、約420m走ってから3コーナーへ。
内回りは3〜4コーナーがタイトで直線は約328mと短い。
下り基調から平坦の直線に向くため、スピードの持続とコーナリング性能が重要。
ポジション争いが超重要で、序盤に置かれると巻き返しが難しい舞台です。
開催進行と仮柵
京都芝はA→B→C→Dと仮柵を移動して芝の傷みを回避する。
A・Bコース序盤は内ラチ沿いの芝がフレッシュで内先行優勢。
C・D週は内が傷みやすく外差しの好走の傾向がやや増すが、内回りは直線が短く基本は立ち回り上手が有利。
前日までの散水・当日の含水率で内外の伸びが変化するため、直前の馬場傾向確認が必須です。
展開ラップ傾向
前傾〜中だるみ型が基本。
前半3F33.9〜34.4、上がり3F35.0前後が目安。
向正面で流れて3〜4角で息が入り、直線は短い中での持続力と再加速が問われる。
雨で含水率が上がると前半がさらに短縮し、先行勢の粘りが強化されます。
タイム水準（良馬場）
- 新馬・未勝利（主に3歳）：1:23.8〜1:22.8
- 1勝クラス：1:22.2〜1:21.5
- 2勝〜3勝クラス：1:21.5〜1:20.8
- オープン〜L：1:20.8〜1:20.2
- 全体平均（過去5年目安）：1:21.9前後
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が入りやすく、テンの短縮幅が大きくなる。
前半で脚を使った先行勢がそのまま粘る形が増えます。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：9.8%／26.2%
- 2枠：9.5%／25.6%
- 3枠：9.1%／24.8%
- 4枠：8.7%／23.8%
- 5枠：8.1%／22.5%
- 6枠：7.4%／21.1%
- 7枠：6.9%／19.6%
- 8枠：6.2%／18.4%
内〜中枠がやや良。
スタート後に下りへ入るまでの進路取りがスムーズで、3〜4角のコーナーワークでロスを抑えやすい。
外枠は発馬と展開が噛み合えば妙味だが、外々を回されると厳しくなります。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：17.5%／44.0%
- 先行：13.6%／36.5%
- 差し：7.2%／21.5%
- 追込：3.1%／9.8%
先行＞差し＞追込が基本。
直線が短く加速区間も限られるため、追込一辺倒の過信はNG。
番手〜3列目で脚をためて持続的に脚を使えるタイプが勝ち筋です。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ16.5%／42.0%・先行12.8%／34.8%・差し7.0%／21.0%・追込3.0%／9.5%
- 稍重：逃げ18.8%／46.0%・先行14.2%／37.8%・差し7.1%／21.6%・追込3.2%／10.0%
- 重：逃げ20.4%／48.5%・先行15.3%／39.5%・差し7.4%／22.0%・追込3.4%／10.3%
- 不良：逃げ22.0%／51.0%・先行16.0%／40.5%・差し7.0%／21.0%・追込3.6%／10.5%
含水率が高いほど前半が速くなり、先行勢の粘り込みが強化。
良馬場では差しの好走の傾向が相対的に上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：18.8%／45.2%
- 松山弘平：14.6%／38.0%
- 坂井瑠星：13.2%／34.6%
- 岩田望来：11.5%／30.5%
- 武豊：11.0%／30.2%
スタートと位置取りの精度、3〜4角のロス最小化が巧みな騎手が安定。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山は軸評価で問題なし。
積極策が取れる坂井・岩田望も展開次第で上位に来ます。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：12.8%／33.8%
- ダイワメジャー：12.3%／32.9%
- ミッキーアイル：12.0%／32.0%
- キンシャサノキセキ：11.2%／30.5%
- モーリス：9.8%／28.0%
- リアルインパクト：9.5%／27.2%
スプリント〜マイルのスピード源×持続力が王道。
コーナリングと立ち回りに優れた短中距離型が当コースの好走の傾向に合致します。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.8%／29.2%
- フレンチデピュティ：11.0%／30.1%
- クロフネ：10.2%／28.4%
- アグネスタキオン：9.8%／27.3%
- サクラバクシンオー：10.5%／29.0%
父がスピード型の場合、母父にミスプロ系やパワー型サンデーを配すと加速と持続のバランスが良くなる。
短い直線を一気に抜ける推進力に繋がります。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率（例示）
- ロードカナロア×サンデーサイレンス系：15.8%／40.2%
- ダイワメジャー×Kingmambo系：14.6%／38.5%
- ミッキーアイル×フレンチデピュティ：14.2%／37.8%
- キンシャサノキセキ×クロフネ：12.8%／34.0%
馬場状態別（父）
- 良：ロードカナロア12.5%／33.0%・ダイワメジャー12.2%／32.5%・ミッキーアイル11.8%／31.8%
- 稍重：キンシャサノキセキ13.5%／35.5%・ダイワメジャー13.0%／34.2%・ロードカナロア12.8%／33.8%
- 重：ダイワメジャー14.8%／37.5%・キンシャサノキセキ14.2%／36.8%・ロードカナロア13.2%／34.5%
- 不良：キンシャサノキセキ15.5%／39.0%・ダイワメジャー15.0%／38.2%・ミッキーアイル13.8%／35.2%
道悪ではパワーと先行力に優れるダイワメジャー／キンシャサノキセキ系の優位性が増す。
良馬場はロードカナロアなど瞬発とスピードの両立型が強い傾向です。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：14.2%／36.8%
- 高野友和：12.8%／33.2%
- 斉藤崇史：11.9%／31.0%
- 矢作芳人：10.8%／29.6%
- 池添学：10.6%／29.1%
短距離路線の番組選択と仕上げが的確な関西上位厩舎が堅実。
先行作を徹底できる厩舎ほど安定します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：13.8%／33.0%
- キャロットファーム：12.6%／31.2%
- シルクレーシング：12.9%／31.8%
- ロードホースクラブ：12.2%／30.5%
- G1レーシング：11.1%／28.8%
- 社台レースホース：10.5%／27.9%
クラブ勢の分母と快速血統投入で勝ち上がりがスムーズ。
ロードHCはキンシャサ・ミッキーアイル等の適性血統比率が高く時計短縮時に強みを見せます。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道の勝ち筋。
サンデー／キャロット×中内田・高野・斉藤崇は先行策と番組選択が噛み合い好走の傾向が強い。
ロードHC×関西厩舎（例：池添学・辻野泰之など）のスプリント寄り配合も内回り適性が高いです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.8%／30.6%
- 社台ファーム：9.8%／26.8%
- ケイアイファーム：12.5%／31.0%
- 三嶋牧場：11.2%／29.4%
- 下河辺牧場：10.6%／28.0%
- 白老ファーム：10.1%／27.4%
ケイアイFや三嶋牧場などスピード色の強い牧場は内回りの立ち回り戦で結果を出しやすいです。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
- 開催と芝：仮柵の移動で内の痛みが変化。A・Bは内先行、C・Dは外差しの好走の傾向がやや増すが、基本は立ち回り重視
- ラップ：前傾〜中だるみ型で先行の持続力が最重要。直線が短く追込一辺倒の過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と馬場が噛み合えば好走の傾向。逃げは展開利で一変
- 血統：ロードカナロア／ダイワメジャー／ミッキーアイル／キンシャサノキセキなどスプリント〜マイルのスピード×持続が王道。道悪ならダイワメジャー／キンシャサノキセキの優位性がさらに増す
- 騎手：位置取りと配分巧者の川田・松山・坂井・岩田望・武豊を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
