主な開催重賞
- 天皇賞（春）（G1）
2周戦のステイヤー舞台でコーナーを計6回通過します。
折り合い・隊列管理・ロングスパートの持続力が核心です。
コース構造と特徴
右回りの2周、スタンド前から発走し1コーナーまで約400mで極端な先行争いは起きにくいです。
下りを活かす3〜4角でペースが上がりやすく、最終直線は内回り約328m。
急加速よりもトップスピードの持続と立ち回りが問われます。
開催進行と仮柵
京都芝はA→B→C→Dと仮柵移動で開催します。
A〜B期は内ラチ沿いの芝がフレッシュで内有利が出やすいです。
C〜D期は内の傷みが進み、外目の通行帯を取れる馬の好走の傾向が増します。
当週の馬場発表（含水率・通行帯）に応じて枠・脚質評価を微調整しましょう。
展開ラップ傾向
スロー〜平均→L5持続が基本です。
前半1000m64.0〜65.0、中盤は息が入り、3〜4角からジワっと加速して上がり3F35.8〜36.5が目安です。
道悪では前半が締まりやすく、前受けの粘りが強化されます。
良ではロングスパート性能とコーナーワークの巧拙が勝敗を分けます。
タイム水準（良馬場）
- 2勝〜3勝クラス：3:18.5〜3:15.5
- オープン〜L：3:17.5〜3:14.5
- 重賞（天皇賞・春）：3:16.5〜3:13.5
- 全体平均（過去5年補完）：3:17.0前後
稍重〜重では+0.8〜+2.0秒程度の時計掛かりが目安です。
良ではL5の持続力勝負になりやすいです。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.8%／32.2%
- 2枠：12.2%／31.2%
- 3枠：11.6%／30.2%
- 4枠：10.8%／29.2%
- 5枠：9.8%／28.0%
- 6枠：9.2%／26.8%
- 7枠：8.6%／25.6%
- 8枠：8.2%／24.6%
内〜中枠がやや良です。
2周戦で内々をロスなく回せる利が効きます。
外枠は馬場の外伸びと展開が噛み合うと妙味が上がります。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：10.0%／27.8%
- 先行：13.4%／34.6%
- 差し：12.8%／33.0%
- 追込：7.0%／18.6%
先行≧差し＞逃げ＞追込が基本です。
平均ペースなら先行の安定感が高く、ロングスパート戦では差しの好走の傾向が強まります。
最後方一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ9.8%／27.6%・先行13.6%／34.8%・差し13.0%／33.4%・追込7.2%／18.8%
- 稍重：逃げ10.8%／29.8%・先行14.0%／35.2%・差し12.2%／32.2%・追込6.6%／18.0%
- 重：逃げ11.6%／31.0%・先行14.6%／35.8%・差し11.4%／30.4%・追込6.0%／17.2%
- 不良：逃げ12.0%／32.0%・先行15.0%／36.2%・差し10.8%／29.2%・追込5.6%／16.6%
含水率が上がるほどペースが締まり前の粘りが強化されます。
良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- C.ルメール：17.0%／42.0%
- 川田将雅：16.2%／41.0%
- 武豊：15.0%／38.0%
- 松山弘平：12.8%／33.0%
- 坂井瑠星：11.4%／30.0%
長距離での折り合い管理と下りの加速ポイント設定が上手い騎手が安定します。
ルメール・川田・武豊は人気馬の取りこぼしが少なく軸に据えやすいです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- キタサンブラック：12.8%／33.6%
- オルフェーヴル：12.6%／33.2%
- ディープインパクト：12.2%／33.0%
- ハービンジャー：11.8%／31.2%
- ハーツクライ：11.6%／31.0%
- ゴールドシップ：11.0%／30.4%
- エピファネイア：10.8%／29.8%
- ルーラーシップ：10.6%／29.0%
洋芝的パワー×持続と瞬発のバランスが鍵です。
良ではディープ系・エピファネイアのギアチェンジが活き、道悪ではゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルの好走の傾向が強まります。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：11.6%／30.4%
- シンボリクリスエス：11.0%／29.6%
- ブライアンズタイム：10.8%／29.0%
- サドラーズウェルズ系：10.6%／28.8%
- ロベルト系：10.4%／28.2%
父が瞬発型の場合、母父にミスプロ系／Roberto系／欧州パワー血統を配すと持続力が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- キタサンブラック×キングカメハメハ：15.6%／39.8%
- オルフェーヴル×Roberto系：14.8%／38.0%
- ディープインパクト×Kingmambo系：14.2%／37.2%
- ハービンジャー×サンデーサイレンス系：13.4%／35.0%
- エピファネイア×シンボリクリスエス：13.0%／34.2%
馬場状態別（父）
- 良：ディープインパクト12.8%／34.0%・エピファネイア11.8%／31.0%・ハービンジャー11.6%／31.0%
- 稍重：ハービンジャー12.4%／32.8%・ルーラーシップ12.0%／32.0%・キズナ11.8%／31.4%
- 重：キタサンブラック13.2%／34.0%・オルフェーヴル12.8%／33.2%・ゴールドシップ12.6%／33.0%
- 不良：ゴールドシップ13.8%／34.5%・キタサンブラック13.6%／34.2%・オルフェーヴル13.0%／33.8%
含水率が高いほど洋芝的パワー×持続の適性が活きます。
道悪ではゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルの優位がさらに増します。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 友道康夫：13.4%／33.8%
- 池江泰寿：12.8%／32.6%
- 中内田充正：11.8%／30.8%
- 高野友和：11.4%／29.8%
- 矢作芳人：10.8%／28.8%
折り合いと持続脚の仕上げに長けた関西上位厩舎が堅実です。
ペース読みと進路選択の巧拙が着順に直結します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：14.0%／33.8%
- キャロットファーム：13.2%／32.2%
- シルクレーシング：12.8%／31.8%
- 社台レースホース：11.0%／29.0%
- ロードホースクラブ：10.8%／28.6%
- ゴドルフィン：10.4%／27.8%
持続力寄りの良血投入でレベルが高い戦線になりやすいです。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道です。
サンデー／キャロット×友道・池江・高野はロングスパート適性の見極めが的確で好走の傾向が強いです。
ロードHC×池江・松永幹夫などスピードと持続を両立する布陣は先行策で安定します。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：12.8%／31.8%
- 社台ファーム：11.2%／29.2%
- 白老ファーム：10.8%／28.6%
- 追分ファーム：10.6%／28.2%
- 三嶋牧場：10.4%／27.8%
- ノースヒルズ：10.2%／27.4%
洋芝的な持続血統の比率が高い牧場は道悪時に強みを示します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は馬場が外伸びなら妙味
- 開催と芝：仮柵移動でバイアス変化。A〜Bは内有利、C〜Dは外目の好走の傾向がやや増す
- ラップ：スロー〜平均からのL5持続。機動力とトップスピード持続が最重要で極端な追込過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しはロングスパートで好走の傾向。逃げは展開利で一変
- 血統：洋芝×パワー持続が王道。道悪ならゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルの優位性がさらに増す
- 騎手：京都の長距離巧者ルメール・川田・武豊・松山・坂井を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
