中山競馬場 ダート1800mのコース傾向【2025年版データ】

中山競馬場 ダート1800mのコース傾向【2025年版データ】
目次

主な開催重賞

  • マーチステークス(G3)
  • 師走ステークス(L)
  • ポルックスステークス(L)
  • 総武ステークス(L)
  • ラジオ日本賞(L)

中山ダート1800mは右回りの二ターン戦で、牝馬・古馬の条件戦から重賞まで層が厚い舞台です。
初角までの距離が短くポジション争いが激化しやすく、先行力とコーナーワーク、ラストの急坂に耐える持久力が問われます。

コース構造と特徴

右回り・ダートの2ターン。

スタンド前の直線から発走し、最初のコーナーまで約200m前後と短いのが最大のポイントです。

道中は向こう正面で緩みやすく、3〜4角での加速から直線約308mにある急坂(約2m超の上り)を駆け上がってゴールします。

序盤の位置取りとスピードの持続力、坂でのもう一脚が必要です。

開催進行と仮柵

ダートは芝と異なり仮柵の設置はありません。

週ごとの砂厚・含水率・路盤整備の影響が大きく、雨後は時計短縮と内先行優勢、乾燥が進むと外差しの好走の傾向がやや出やすくなります。

当日の含水率(公式発表)と直前の降雨状況は必ず確認しましょう。

展開ラップ傾向

ラップ傾向は前傾気味(速→緩→ロングスパート)

前半3F36.7〜37.3、上がり3F38.7〜39.5が目安です。

短い初角までに脚を使い、向こう正面で息を入れてから3〜4角で再加速、直線は持続力比べになりやすいです。

雨で含水率が上がると前半がさらに短縮され、先行勢の粘りが増します。

タイム水準(良馬場)

  • 新馬:1:57.0〜1:58.5
  • 未勝利:1:55.5〜1:56.8
  • 1勝クラス:1:54.3〜1:55.2
  • 2勝〜3勝クラス:1:52.8〜1:54.0
  • オープン〜重賞:1:51.2〜1:52.5(マーチSは1:51台が基準)
  • 全体平均(過去5年):1:54.2前後

稍重〜不良では1.0〜1.5秒の短縮が入りやすく、特に前半3Fの短縮幅が大きくなります。

枠順傾向

枠順別の勝率/複勝率

  • 1枠:9.9%/26.2%
  • 2枠:9.6%/25.6%
  • 3枠:9.2%/24.8%
  • 4枠:8.7%/23.8%
  • 5枠:8.1%/22.6%
  • 6枠:7.4%/21.2%
  • 7枠:6.8%/20.0%
  • 8枠:6.4%/19.2%

内〜中枠がやや良です。

初角までが短く、内でロスなく運べる配置がプラスです。
外枠は発馬と展開が噛み合えば妙味ですが、1周で4コーナー分の外々ロスが響きやすい点に注意です。

脚質傾向

脚質別の勝率/複勝率

  • 逃げ:17.8%/44.0%
  • 先行:12.8%/35.2%
  • 差し:6.7%/20.8%
  • 追込:2.3%/7.5%

先行>差し>追込が基本です。

短い初角と急坂のある直線のため、追込一辺倒の過信はNG
番手〜3列目で折り合い、坂でもう一脚を使える持続力が勝ち筋です。

馬場状態別(脚質)

  • 良:逃げ16.5%/41.8%・先行12.2%/33.8%・差し6.4%/20.0%・追込2.1%/7.0%
  • 稍重:逃げ19.2%/45.8%・先行13.5%/36.2%・差し6.6%/20.6%・追込2.3%/7.4%
  • 重:逃げ20.8%/48.6%・先行14.6%/38.0%・差し6.9%/21.2%・追込2.5%/7.8%
  • 不良:逃げ22.0%/50.5%・先行15.6%/39.2%・差し7.0%/21.5%・追込2.8%/8.2%

含水率が高いほど先行勢が粘り込みやすく、良では差しの好走の傾向がやや上がります。

騎手

騎手別の勝率/複勝率

  • C.ルメール:16.8%/41.0%
  • 戸崎圭太:14.8%/36.5%
  • 田辺裕信:12.6%/32.8%
  • 三浦皇成:11.2%/29.0%
  • 菅原明良:10.8%/28.2%

中山ダート適性の高い先行作と配分に長けた騎手が安定します。
人気馬の取りこぼしが少ないルメール・戸崎は軸評価で問題ありません。

血統(父/母父/父×母父)

種牡馬別の勝率/複勝率

  • ゴールドアリュール:12.8%/32.8%
  • ドレフォン:12.5%/33.2%
  • シニスターミニスター:12.2%/32.0%
  • パイロ:11.5%/30.5%
  • ヘニーヒューズ:10.8%/29.8%
  • エスポワールシチー:10.5%/29.0%

米国ダート型×パワー持続に加え、スタミナを補える系統の評価が上がります。
先行して長く脚を使える血が当コースの好走の傾向に直結します。

母父

母父の勝率/複勝率

  • キングカメハメハ:10.6%/29.8%
  • フレンチデピュティ:10.8%/30.2%
  • クロフネ:10.1%/28.6%
  • アグネスデジタル:10.0%/28.0%
  • エンパイアメーカー:9.8%/27.5%

父が米国型の場合、母父にミスプロ系/ND系/ロベルト系のスピードとパワーを配するとコーナーで減速せず直線の持続が安定します。

父×母父

父×母父の勝率/複勝率

  • ドレフォン×フレンチデピュティ:16.0%/40.8%
  • ゴールドアリュール×キングカメハメハ:15.2%/39.6%
  • シニスターミニスター×サンデーサイレンス:13.0%/35.0%
  • パイロ×クロフネ:12.4%/33.8%

馬場状態別(父)

  • 良:ゴールドアリュール12.4%/32.0%・ドレフォン12.0%/32.8%・パイロ11.0%/30.0%
  • 稍重:ドレフォン13.8%/35.8%・シニスターミニスター13.2%/34.8%・ゴールドアリュール12.8%/33.2%
  • 重:シニスターミニスター15.8%/38.8%・ヘニーヒューズ13.6%/34.5%・ドレフォン13.4%/35.5%
  • 不良:シニスターミニスター16.8%/40.2%・ヘニーヒューズ15.5%/37.8%・エスポワールシチー14.2%/36.0%

含水率が高いほど米国ダート×パワー持続の優位性が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。

調教師

調教師別の勝率/複勝率

  • 手塚貴久:12.0%/31.0%
  • 田中博康:11.8%/30.8%
  • 宮田敬介:11.5%/30.2%
  • 大竹正博:11.0%/29.6%
  • 林徹:10.9%/29.4%

先行型への仕上げと輸送管理が安定している美浦上位厩舎が堅実です。
距離適性の見極めとローテーションに長けた陣営を評価します。

馬主

馬主別の勝率/複勝率

  • シルクレーシング:13.8%/33.8%
  • キャロットファーム:12.5%/31.0%
  • サンデーレーシング:12.9%/31.5%
  • ゴドルフィン:13.2%/32.2%
  • 東京ホースレーシング:12.8%/31.8%
  • G1レーシング:11.0%/28.8%

クラブ勢の分母とダート中距離に強い血統投入で勝ち上がりがスムーズです。
米国型血統に強いゴドルフィンも好成績が目立ちます。

調教師×馬主

ノーザン系クラブ×美浦上位厩舎は王道です。

先行策を徹底できる布陣(例:シルク・キャロット×手塚/田中博/大竹)や、ゴドルフィン×宮田/林の米国型配合は当舞台での好走の傾向が強いです。

生産牧場

生産牧場別の勝率/複勝率

  • ノーザンファーム:11.0%/29.2%
  • 社台ファーム:9.6%/26.2%
  • ダーレー・ジャパンF:13.8%/33.0%
  • 三嶋牧場:11.7%/29.6%
  • 千代田牧場:10.6%/28.0%
  • 新冠橋本牧場:12.2%/28.4%

大規模牧場の分母を背景に安定しつつ、米国型配合の比率が高い牧場は時計短縮時に強みを見せます。


まとめ

  • 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
  • 開催と砂:仮柵の影響はなく、含水率と砂厚が鍵。雨後は内先行の粘りが増し、乾けば外差しの好走の傾向が出やすい
  • ラップ:前傾気味で先行の持続力が最重要。短い初角と急坂のため追込一辺倒の過信はNG
  • 脚質:先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。逃げは含水率が高いほど強力
  • 血統:米国ダート×パワー持続が王道。道悪ならシニスターミニスター/ヘニーヒューズ/ドレフォンなど含水率に強い血の優位がさらに増す
  • 騎手:先行作と配分巧者のルメール・戸崎・田辺・三浦・菅原明良を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
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