主な開催重賞
- チャンピオンズカップ(G1)
- 東海ステークス(G2)
中京ダート1800mは直線約410m+急坂の二ターン中距離。
先行力とコーナーでのロス軽減、そして坂で止まらない持続パワーが問われます。
コース構造と特徴
左回り・ダートの二ターン。
スタンド前からの発走で1コーナーまで約300m、序盤で内を確保できるかが鍵です。
3〜4角は緩い下りでスピードが落ちにくく、直線は約410mでゴール前に急坂。
惰性だけでは押し切れず、好位〜先行で脚を温存しつつラストは持続が理想形です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵の設置なし。
週ごとの砂厚・含水率・路盤整備の影響が大きく、雨後は時計短縮と内先行優勢に振れやすいです。
乾燥が進むと外差しの好走の傾向が出やすく、キックバック回避で外を回す差しが機能します。
当日の含水率と直前の降雨状況は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半1000m61.5〜62.5、上がり3F38.5〜39.5が目安。
テンに流れて道中でやや息が入りつつ、直線はパワーと持続力の比べになりやすいです。
含水率が上がるとテンがさらに短縮し、前の粘りが増します。
タイム水準(良馬場)
- 未勝利:1:55.5〜1:54.5
- 1勝クラス:1:54.2〜1:53.5
- 2勝〜3勝クラス:1:53.2〜1:51.8
- オープン・L〜重賞:1:51.5〜1:49.8(東海S・G1前哨戦は1:50前後)
- 全体平均(目安):1:53.8前後
稍重〜不良では1〜1.5秒の短縮が入りやすく、特に前半の短縮幅が大きくなります。
終いは持続力勝負のまま推移しやすい点は不変です。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:9.4%/24.8%
- 2枠:9.6%/25.0%
- 3枠:9.0%/24.2%
- 4枠:8.6%/23.6%
- 5枠:8.2%/22.8%
- 6枠:7.6%/21.8%
- 7枠:7.2%/21.0%
- 8枠:6.8%/20.2%
内〜中枠がやや良です。
1角までにロスなく隊列へ収まれる利点が大きく、外枠は発馬とダッシュで前を取れれば妙味。
3〜4角で外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:14.2%/38.0%
- 先行:12.0%/33.0%
- 差し:7.2%/21.8%
- 追込:3.0%/9.4%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目でスムーズに運び、直線の坂で持続させる形が勝ち筋。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ13.6%/36.6%・先行11.6%/32.2%・差し7.0%/21.2%・追込2.8%/8.8%
- 稍重:逃げ15.2%/39.8%・先行12.2%/33.6%・差し7.2%/21.8%・追込3.0%/9.2%
- 重:逃げ16.4%/42.0%・先行12.8%/34.8%・差し7.6%/22.4%・追込3.2%/9.6%
- 不良:逃げ17.2%/44.2%・先行13.2%/35.6%・差し7.8%/22.8%・追込3.4%/9.8%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 川田将雅:17.0%/41.0%
- 松山弘平:13.8%/34.6%
- 坂井瑠星:12.6%/32.4%
- 岩田望来:11.8%/30.2%
- 西村淳也:10.8%/28.8%
テンの出と配分に長け、中京の坂で止めない騎乗が安定します。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山・坂井は軸に据えやすいです。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- シニスターミニスター:12.8%/34.0%
- パイロ:12.2%/32.8%
- ゴールドアリュール:11.6%/31.2%
- マジェスティックウォリアー:11.0%/30.4%
- エスポワールシチー:10.6%/29.6%
- スマートファルコン:10.2%/28.8%
米国ダート×パワー持続が王道です。
先行して長く脚を使える血が当コースの好走の傾向に合致します。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:10.8%/29.2%
- フレンチデピュティ:10.6%/28.8%
- クロフネ:10.2%/28.0%
- アグネスデジタル:9.8%/27.2%
- サンデーサイレンス:9.6%/26.6%
父が米国型の場合、母父にミスプロ系/ND系/SS系のスピードとしなやかさを配すと直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- シニスターミニスター×キングカメハメハ:15.6%/40.0%
- パイロ×フレンチデピュティ:14.8%/38.6%
- ゴールドアリュール×クロフネ:12.6%/33.4%
- マジェスティックウォリアー×アグネスデジタル:12.0%/32.0%
馬場状態別(血統・父)
- 良:シニスターミニスター12.2%/33.0%・パイロ11.6%/31.6%・ゴールドアリュール10.8%/30.2%
- 稍重:ドレフォン12.8%/33.8%・マジェスティックウォリアー12.2%/32.6%・シニスターミニスター12.6%/33.4%
- 重:シニスターミニスター14.8%/37.8%・パイロ13.6%/35.0%・エスポワールシチー12.4%/32.8%
- 不良:マジェスティックウォリアー15.6%/39.6%・シニスターミニスター15.2%/39.0%・パイロ14.2%/37.0%
含水率が高いほど米国ダート×パワー持続の優位が増します。
前受けできる持久力血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 矢作芳人:12.2%/31.4%
- 吉岡辰弥:11.8%/30.8%
- 斉藤崇史:11.2%/29.8%
- 寺島良:10.8%/29.0%
- 杉山晴紀:10.6%/28.6%
先行力を引き出す調整と輸送管理に長けた栗東厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りで適条件を的確に使う陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- ゴドルフィン:13.2%/32.0%
- シルクレーシング:12.6%/31.4%
- キャロットファーム:11.6%/29.8%
- サンデーレーシング:11.8%/30.0%
- 東京ホースレーシング:11.2%/29.0%
- G1レーシング:10.6%/28.0%
クラブ勢は出走数の多い体制で安定した好走の傾向。
ゴドルフィンは米国型配合の比率が高く、道悪で強みを示します。
調教師×馬主
ゴドルフィン×吉岡辰弥/斉藤崇史、ノーザン系クラブ×栗東ダート路線厩舎が王道です。
先行策を徹底できる布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:10.8%/28.6%
- 社台ファーム:9.2%/25.8%
- ダーレー・ジャパンF:13.8%/32.8%
- 三嶋牧場:11.0%/28.6%
- 千代田牧場:10.2%/27.2%
- 新冠橋本牧場:11.2%/28.0%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
米国型スピード×パワー配合の比率が高い牧場は時計短縮時に強みを見せます。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
- 開催と砂:仮柵の影響はなく、含水率と砂厚が鍵。雨後は内先行の粘りが増し、乾けば外差しの好走の傾向が出やすい
- ラップ:前傾で先行の持続力が最重要。直線の急坂で最後の踏ん張りが必要
- 脚質:先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:米国ダート×パワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター/パイロ/マジェスティックウォリアーなど含水率に強い血の優位がさらに増す
- 騎手:中京ダート1800巧者の川田・松山・坂井・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
