主な開催重賞
- ファルコンステークス（G3）
- 知立ステークス（L）
- 豊明ステークス（L）
中京芝1400mは直線412m＋急坂というタフなスプリント〜短距離寄りの7F戦です。
ファルコンSを頂点に、L〜条件戦までスピードとパワーの持続が問われます。
コース構造と特徴
左回り・ワンターン。
2コーナー奥のシュートから発走し、緩い下りを経て3〜4角へ。
直線は約412mと長く、ラストは約2mの急坂を上ってゴールします。
序盤は流れやすい一方、坂で惰性が利きにくく最後の一踏ん張りが必要です。
先行力に加えて終いを落とし過ぎない持続力が鍵です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動。
開幕〜前半は内の芝がフレッシュで内先行が利きやすく、開催後半は内が傷み外差しの好走の傾向が強まります。
雨量が多い週は時計が掛かり、パワー型や前々の粘りが台頭しやすくなります。
当日の含水・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本。
前半3F34.3〜34.8、上がり3F35.2〜35.8が目安です。
道悪では前半がさらに速くなりやすく、直線の坂で我慢比べに。
先行勢が分散し過ぎると中団差しが浮上します。
タイム水準（良馬場）
- 新馬：1:23.5前後
- 未勝利：1:22.2前後
- 1勝クラス：1:21.5〜1:21.0
- 2勝〜3勝クラス：1:20.9〜1:20.2
- 重賞・L：1:20.6〜1:19.8（3歳G3のファルコンSは1:20台が基準）
- 全体平均（過去5年）：1:21.9前後
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が入りやすい一方、終いは坂で落ち込みがちです。
前半速→終い耐える持続型が有利です。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.2%／26.8%
- 2枠：9.8%／26.0%
- 3枠：9.4%／25.4%
- 4枠：9.0%／24.8%
- 5枠：8.6%／24.2%
- 6枠：8.2%／23.6%
- 7枠：7.8%／22.8%
- 8枠：7.4%／22.0%
内〜中枠がやや良です。
最短距離を通しやすく、3〜4角でのロスを抑えられる配置がプラス。
外枠はダッシュが決まって好位外を確保できれば妙味ですが、外々のロスは致命的になりやすいです。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：13.8%／38.6%
- 先行：11.6%／33.2%
- 差し：7.8%／25.6%
- 追込：3.4%／11.6%
先行＞差し＞追込が基本。
番手〜3列目で脚を温存し、坂でしぶとく伸びる持続型が勝ち筋です。
追込一辺倒の過信はNG。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ12.8%／36.8%・先行11.0%／31.8%・差し7.6%／25.0%・追込3.2%／11.0%
- 稍重：逃げ14.8%／40.2%・先行11.8%／33.8%・差し7.8%／25.8%・追込3.4%／11.6%
- 重：逃げ16.0%／42.8%・先行12.4%／35.2%・差し8.0%／26.2%・追込3.6%／12.0%
- 不良：逃げ16.8%／44.0%・先行12.8%／36.0%・差し8.2%／26.8%・追込3.8%／12.2%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：16.8%／43.2%
- 松山弘平：14.0%／36.0%
- 坂井瑠星：12.4%／33.2%
- 岩田望来：11.0%／30.0%
- 西村淳也：10.6%／28.8%
ペース配分と先行作に長けた中京巧者を素直に評価。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山・坂井は軸に据えやすいです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：12.8%／33.8%
- ミッキーアイル：12.6%／33.2%
- ダイワメジャー：12.0%／32.0%
- モーリス：11.2%／30.4%
- キズナ：10.8%／29.6%
- ビッグアーサー：10.2%／28.6%
スピード×パワー持続の系統が王道。
坂で止まりにくい中距離寄りの底力を併せ持つスプリント〜マイラー型が中京1400の好走の傾向に合致します。
母父
母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト：11.2%／30.2%
- キングカメハメハ：10.8%／29.8%
- クロフネ：10.2%／28.8%
- フレンチデピュティ：10.0%／28.2%
- サクラバクシンオー：9.8%／27.8%
父に純スピード、母父にミスプロ系／ND系／SS系のしなやかさや底力を配すると直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ロードカナロア×ディープインパクト：15.8%／39.8%
- ミッキーアイル×キングカメハメハ：15.2%／38.6%
- ダイワメジャー×クロフネ：13.2%／34.2%
- モーリス×フレンチデピュティ：12.4%／32.8%
馬場状態別（父）
- 良：ロードカナロア12.4%／33.0%・ミッキーアイル12.0%／32.6%・ダイワメジャー11.4%／31.4%
- 稍重：ミッキーアイル13.8%／36.8%・モーリス12.8%／34.6%・ロードカナロア12.6%／33.4%
- 重：モーリス15.2%／38.6%・ミッキーアイル14.6%／37.4%・キズナ12.8%／33.0%
- 不良：ミッキーアイル15.8%／39.6%・ロードカナロア15.0%／38.4%・ダイワメジャー13.8%／35.2%
含水率が高いほどスピード×パワー持続の優位性が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：12.8%／32.8%
- 斉藤崇史：12.2%／31.6%
- 高野友和：11.6%／30.6%
- 音無秀孝：11.2%／29.8%
- 須貝尚介：10.8%／29.2%
スプリント〜短距離の仕上げに長けた栗東上位厩舎が堅実。
先行力を引き出し、坂で止めない調整が好成績に直結します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：13.2%／33.0%
- キャロットファーム：12.4%／31.0%
- サンデーレーシング：12.2%／30.6%
- ゴドルフィン：11.8%／29.8%
- G1レーシング：11.0%／28.8%
- 金子真人ホールディングス：10.8%／28.4%
クラブ勢の短距離適性馬の投入が多く、総じて好走の傾向が安定。
自前生産のスピード配合を持つ個人馬主は渋馬場で勝ち切りが目立ちます。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東スプリント巧者が王道です。
シルク・キャロット×中内田／斉藤崇／高野、サンデーR×音無／須貝などは当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.2%／29.6%
- 社台ファーム：9.4%／26.2%
- 三嶋牧場：11.0%／29.0%
- 下河辺牧場：10.6%／28.4%
- 千代田牧場：10.2%／27.6%
- 追分ファーム：10.0%／27.0%
短距離向けスピード源とパワーを高比率で配合する牧場は、坂のある中京で強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と芝：仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向が強まる
- ラップ：前傾で先行の持続力が最重要。直線の急坂で惰性が利かず最後の踏ん張りが必要
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と馬場が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：スピード×パワー持続が王道。道悪ならミッキーアイル／モーリス／ロードカナロアの優位性がさらに増す
- 騎手：中京巧者の川田・松山・坂井・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
