主な開催重賞
- 中京記念（G3）
- こうやまき賞（L）
中京芝1600mは直線412m＋急坂のタフなワンターンマイルです。
中京記念を頂点に、L〜条件戦までスピード持続と底力が問われます。
コース構造と特徴
左回り・芝のワンターン。
2コーナー奥のシュートから発走し、緩い下り〜平坦を経て3〜4角へ。
直線は約412mで、ラストに約2mの急坂を上ってゴールします。
前半は流れやすい一方で、坂で惰性が利きにくく最後の一踏ん張りが必要です。
先行力に加えて終いを落とし過ぎない持続力が鍵です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕〜前半は内の芝がフレッシュで内先行が利きやすく、開催後半は内が傷み外差しの好走の傾向が強まります。
雨量が多い週は時計が掛かり、パワー型や前々の粘りが台頭しやすくなります。
当日の含水・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向はやや前傾（速→持続）が基本です。
前半4F46.8〜47.4、後半4F47.6〜48.4が目安で、道中の緩みは小さめ。
ハイペースになると中団差しの台頭。
道悪では前半がさらに速くなりやすく、直線の坂での我慢比べになります。
タイム水準（良馬場）
- 2歳新馬：1:36.0前後
- 未勝利：1:35.0前後
- 1勝クラス：1:34.5〜1:33.8
- 2勝〜3勝クラス：1:33.7〜1:32.8
- 重賞・L：1:33.2〜1:32.4（中京記念は1:33台が基準）
- 全体平均（過去5年）：1:34.6前後
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が入りやすい一方、終いは坂で落ち込みがちです。
前半速→終い耐える持続型が有利です。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.6%／27.6%
- 2枠：10.2%／27.0%
- 3枠：9.8%／26.2%
- 4枠：9.2%／25.6%
- 5枠：8.8%／24.8%
- 6枠：8.4%／24.0%
- 7枠：7.8%／22.8%
- 8枠：7.4%／22.2%
内〜中枠がやや良です。
最短距離を通しやすく、3〜4角でのロスを抑えられる配置がプラス。
外枠はダッシュが決まって好位外を確保できれば妙味ですが、外々のロスは致命的になりやすいです。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率（過去3年ベース・不足は5年補完）
- 逃げ：12.6%／35.8%
- 先行：11.8%／33.6%
- 差し：8.6%／26.8%
- 追込：3.8%／12.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、坂でしぶとく伸びる持続型が勝ち筋。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ11.6%／33.8%・先行11.2%／32.4%・差し8.4%／26.2%・追込3.6%／12.0%
- 稍重：逃げ13.4%／37.8%・先行12.0%／33.8%・差し8.6%／26.8%・追込3.8%／12.4%
- 重：逃げ14.6%／40.2%・先行12.6%／34.8%・差し8.8%／27.2%・追込4.0%／12.8%
- 不良：逃げ15.2%／41.4%・先行13.0%／35.4%・差し9.0%／27.6%・追込4.2%／13.0%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：16.2%／42.0%
- 松山弘平：13.6%／35.2%
- 坂井瑠星：12.0%／32.2%
- 岩田望来：11.2%／30.4%
- 西村淳也：10.4%／28.6%
ペース配分と先行作に長けた中京巧者を素直に評価。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山・坂井は軸に据えやすいです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：11.8%／31.8%
- ダイワメジャー：11.6%／31.2%
- モーリス：11.0%／30.0%
- キズナ：10.6%／29.4%
- ディープインパクト：10.4%／29.0%
- ミッキーアイル：10.2%／28.6%
スピード×パワー持続に加え、マイルでの底力を持つ系統が好相性。
坂で止まりにくいスプリント〜マイラー型や中距離寄りの持続型が好走の傾向に合致します。
母父
母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト：10.8%／29.6%
- キングカメハメハ：10.6%／29.2%
- クロフネ：10.0%／28.4%
- フレンチデピュティ：9.8%／27.8%
- サクラバクシンオー：9.6%／27.2%
父に純スピード、母父にミスプロ系／ND系／SS系のしなやかさや底力を配すると直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ロードカナロア×ディープインパクト：14.8%／38.6%
- ダイワメジャー×クロフネ：13.6%／35.0%
- モーリス×フレンチデピュティ：12.8%／33.2%
- キズナ×キングカメハメハ：12.2%／32.4%
馬場状態別（父）
- 良：ロードカナロア11.4%／31.0%・ダイワメジャー11.2%／30.8%・モーリス10.8%／29.8%
- 稍重：モーリス12.8%／34.0%・キズナ11.8%／31.6%・ロードカナロア11.6%／31.2%
- 重：モーリス13.8%／36.2%・キズナ12.6%／33.8%・ルーラーシップ11.8%／31.0%
- 不良：モーリス14.6%／37.8%・エピファネイア13.2%／34.8%・キタサンブラック12.8%／33.6%
含水率が高いほどスピード×パワー持続の優位性が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：12.4%／31.8%
- 斉藤崇史：12.0%／31.0%
- 高野友和：11.4%／30.2%
- 音無秀孝：11.0%／29.4%
- 須貝尚介：10.6%／28.8%
マイル適性を高める仕上げに長けた栗東上位厩舎が堅実。
先行力を引き出し、坂で止めない調整が好成績に直結します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：12.6%／32.0%
- キャロットファーム：12.0%／30.8%
- サンデーレーシング：11.8%／30.2%
- ゴドルフィン：11.2%／29.0%
- G1レーシング：10.6%／28.2%
- 金子真人ホールディングス：10.4%／28.0%
クラブ勢は出走数の多い体制で安定した好走の傾向。
自前生産のスピード配合を持つ個人馬主は渋馬場で勝ち切りが目立ちます。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東スプリント〜マイル巧者厩舎は王道の勝ち筋です。
シルク・キャロット×中内田／斉藤崇／高野、サンデーR×音無／須貝などは当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.0%／29.2%
- 社台ファーム：9.2%／26.0%
- 三嶋牧場：10.6%／28.6%
- 下河辺牧場：10.2%／27.8%
- 千代田牧場：9.8%／27.2%
- 追分ファーム：9.6%／26.8%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
短距離〜マイル向けのスピード源とパワーを高比率で配合する牧場は、坂のある中京で強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と芝：仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向が強まる
- ラップ：やや前傾で先行の持続力が最重要。直線の急坂で惰性が利かず最後の踏ん張りが必要
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と馬場が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：スピード×パワー持続が王道。道悪ならモーリス／キズナ／ルーラーシップなど含水率に強い血の優位がさらに増す
- 騎手：中京マイル巧者の川田・松山・坂井・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
