主な開催重賞
- 日経新春杯(G2・代替開催時)
- 神戸新聞杯(G2・代替開催時)
中京芝2200mは直線412m+急坂を要する持続力型の中距離。
代替開催でG2が入ることがあり、条件戦でも立ち回りとロングスパートの総合力が問われます。
コース構造と特徴
左回り・芝の二ターン。
スタンド前からの発走で1コーナーまでの距離はさほど長くなく、序盤で内を確保できるかが鍵です。
向こう正面から3〜4角は緩やかな下りを経て直線へ。
直線は約412mと長くゴール前に急坂。
惰性だけでは押し切れず、好位で脚を温存して坂でもう一脚が理想形です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕直後は内の芝がフレッシュで内先行有利。
週が進むと内の傷みが進行し、外差しの好走の傾向が強まります。
雨で含水が上がる週は内の荒れが表面化しやすく、外の伸びが優位に転じやすいです。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾(緩→持続)が基本です。
前半1000mは62.0前後で入りやすく、3角手前からのロングスパートにより後半1000m59.5〜58.8まで加速する形が多数。
L3以降の長い脚と坂でのパワーが勝負所です。
重〜不良では道中がさらに緩み、直線はパワーとトラクション能力の比べになります。
タイム水準(良馬場)
- 新馬・未勝利(2〜3歳):2:16.5〜2:15.0
- 1勝クラス:2:14.5〜2:13.5
- 2勝〜3勝クラス:2:13.2〜2:12.0
- オープン・L〜重賞:2:12.0〜2:11.0
- 全体平均(5年目安):2:14.0前後
稍重〜不良では見かけのラップは落ちますが、終いの持続力要求はむしろ上がりやすいです。
消耗を抑えて直線に脚を残せる配置と配分が重要です。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:10.6%/28.4%
- 2枠:10.2%/27.6%
- 3枠:9.8%/26.8%
- 4枠:9.2%/25.8%
- 5枠:8.8%/25.0%
- 6枠:8.2%/24.2%
- 7枠:7.8%/23.4%
- 8枠:7.4%/22.6%
内〜中枠がやや良です。
1角までにロスなく隊列へ収まれる点が大きく、外枠は出脚と進路確保が決まれば妙味。
ただし3〜4角で外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:9.2%/26.5%
- 先行:12.4%/33.6%
- 差し:11.0%/30.2%
- 追込:4.8%/14.8%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存してL3からの持続加速で押し切るのが勝ち筋。
直線は長いものの追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ8.8%/25.8%・先行12.0%/33.0%・差し10.8%/29.8%・追込4.6%/14.2%
- 稍重:逃げ9.8%/27.8%・先行12.6%/34.0%・差し11.0%/30.4%・追込4.8%/15.0%
- 重:逃げ10.4%/29.0%・先行13.0%/35.0%・差し11.4%/31.0%・追込5.0%/15.2%
- 不良:逃げ10.8%/30.2%・先行13.4%/35.6%・差し11.6%/31.4%・追込5.2%/15.6%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 川田将雅:15.8%/40.6%
- 松山弘平:13.2%/34.2%
- 坂井瑠星:12.0%/31.0%
- 岩田望来:11.0%/29.4%
- 西村淳也:10.4%/28.6%
序盤で位置を取り、3角から待って仕掛けられる中京巧者が安定。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山・坂井は軸に据えやすいです。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ディープインパクト:11.8%/31.2%
- キズナ:12.2%/31.0%
- ルーラーシップ:11.4%/30.0%
- エピファネイア:11.2%/29.8%
- ハーツクライ:10.8%/29.0%
- オルフェーヴル:10.2%/28.2%
スピード持続×底力の中距離型が合致。
坂で止まらないキズナ・ルーラー、切れと立ち回りのディープ系が好走の傾向を示します。
母父(勝率/複勝率)
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:10.6%/28.8%
- ディープインパクト:10.4%/28.2%
- クロフネ:10.0%/27.6%
- フレンチデピュティ:9.8%/27.2%
- サンデーサイレンス:9.6%/26.8%
父に持続力、母父にミスプロ系/ND系/SS系のしなやかさを配す配合は直線の持続が安定します。
父×母父(主な好配合・目安)
父×母父の勝率/複勝率
- ディープインパクト×キングカメハメハ:14.6%/36.6%
- キズナ×キングカメハメハ:13.6%/34.8%
- ルーラーシップ×ディープインパクト:13.0%/33.8%
- エピファネイア×クロフネ:12.4%/32.6%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ディープインパクト11.6%/31.0%・キズナ11.8%/31.2%・ルーラーシップ10.8%/29.4%
- 稍重:キズナ12.6%/33.0%・エピファネイア11.6%/30.8%・ルーラーシップ11.2%/30.0%
- 重:キタサンブラック12.8%/32.6%・エピファネイア12.4%/32.0%・ゴールドシップ12.0%/31.2%
- 不良:ゴールドシップ13.4%/33.8%・キタサンブラック13.0%/33.2%・オルフェーヴル12.6%/32.8%
道悪では洋芝的パワー×持続型の優位が増します。
前受けできる持久力血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 友道康夫:12.6%/33.0%
- 中内田充正:12.2%/31.6%
- 池江泰寿:11.6%/30.6%
- 高野友和:11.0%/29.4%
- 矢作芳人:10.6%/28.6%
栗東の中距離巧者厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと仕上げ精度で、先行力と持続力を引き出す陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- サンデーレーシング:12.6%/31.8%
- キャロットファーム:12.2%/31.2%
- シルクレーシング:11.8%/30.6%
- 金子真人ホールディングス:11.2%/29.2%
- ゴドルフィン:10.8%/28.2%
- G1レーシング:10.4%/27.8%
クラブ勢は出走数の多く、好走の傾向。
個人馬主は自前生産のパワー配合で渋馬場に強みを示します。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東の中距離巧者厩舎が王道です。
サンデーR×友道/池江、キャロット×高野/中内田、シルク×矢作の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.2%/29.6%
- 社台ファーム:9.4%/26.6%
- 白老ファーム:9.2%/26.0%
- 追分ファーム:9.2%/26.2%
- 三嶋牧場:9.0%/25.8%
- 下河辺牧場:8.8%/25.4%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
中距離向けにスピードとパワーを高比率で配合する牧場は、坂のある中京で強みを示します。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と芝:仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向が強まる
- ラップ:後傾でロングスパートの持続力が最重要。直線の急坂で最後の踏ん張りが必要
- 脚質:先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:スピード持続×底力が王道。道悪ならゴールドシップ/キタサンブラック/オルフェーヴルなどパワー型の優位がさらに増す
- 騎手:中京2200巧者の川田・松山・坂井・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
