主な開催重賞
- 重賞は設定なし（当距離は条件・特別が中心）
コース構造と特徴
福島ダート1700mは右回りの二ターン中距離。
向こう正面にかけて緩やかなアップダウンがあり、コーナー区間が長いワンターン寄りの二ターン。
ペースは前半から流れやすく、コーナーでの減速幅を小さくまとめられる器用さが問われます。
スタンド前発走で1コーナーまでの距離は短めで、序盤の位置取りと内確保が重要です。
直線は約200mと短く、小回りでコーナー半径もタイト。
先手〜好位で運び、コーナーワークで押し上げて直線で粘り込むのが王道です。
直線は短いのでトップスピードの質より初速と二の脚、持続する先行力が重要です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵移動なし。
路盤整備と含水率でバイアスが変化します。
含水が高い週（稍重〜不良）は脚抜きが良くなり、前半がさらに速く先行の押し切りが好走の傾向。
乾いて砂が深い日はペースが落ち着き、好位差しの台頭が相対的に増えます。
当日の含水率と内外の砂厚は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3Fは35.8〜36.6で流れ、中盤はコーナーでわずかに緩んでL3以降は惰性＋持続。
L1は12秒台後半〜13秒前半で、減速幅の小ささとコーナーで押し上げられるかが鍵です。
脚抜きが良い日は前半がさらに速くなり、番手〜3列目の押し切りが増えます。
タイム水準（良馬場）
- 新馬・未勝利：1:48.5〜1:47.0
- 1勝クラス：1:47.5〜1:46.0
- 2勝〜3勝クラス：1:46.5〜1:45.0
- オープン・L級（施行少）：1:45.0〜1:44.0
- 全体平均：1:46.5前後
稍重〜不良では時計短縮が顕著。
一方で良で砂が深い日はL3〜L1が落ち込みやすく、ためて運べる好位勢が優位です。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：11.8%／30.8%
- 2枠：11.4%／30.2%
- 3枠：10.8%／29.4%
- 4枠：10.2%／28.6%
- 5枠：9.6%／27.4%
- 6枠：8.8%／26.0%
- 7枠：8.0%／24.2%
- 8枠：7.6%／21.6%
内〜中枠がやや良です。
1コーナーまでが短く、ロスなく先行列へ収まれる点が大きいです。
外枠はダッシュが決まって好位外目でスムーズなら妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：18.4%／47.8%
- 先行：12.8%／35.0%
- 差し：7.6%／21.6%
- 追込：3.6%／10.8%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、コーナーで押し上げて直線入り口で先頭射程に入る形が王道です。
直線が短いため追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ17.2%／46.0%・先行12.4%／34.2%・差し7.2%／21.0%・追込3.2%／10.2%
- 稍重：逃げ19.2%／49.0%・先行13.0%／35.6%・差し7.6%／21.8%・追込3.6%／10.8%
- 重：逃げ20.2%／50.6%・先行13.4%／36.4%・差し7.8%／22.0%・追込3.8%／11.2%
- 不良：逃げ21.0%／52.0%・先行13.8%／37.2%・差し8.0%／22.4%・追込4.0%／11.6%
脚抜きが良いほど前受けの優位が強化。
良で砂が深い日は差しの好走の傾向がわずかに上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 菅原明良：13.8%／36.0%
- 津村明秀：13.0%／34.6%
- 丹内祐次：12.2%／32.8%
- 丸山元気：11.8%／31.4%
- 田辺裕信：11.4%／30.2%
ゲートと初速で位置を取れる福島巧者が安定。
先行志向で内を確保しやすい騎手は人気馬の取りこぼしが少ないです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- シニスターミニスター：13.4%／34.8%
- ヘニーヒューズ：12.8%／33.6%
- マジェスティックウォリアー：12.0%／32.4%
- ダンカーク：11.2%／30.8%
- パイロ：10.8%／29.8%
- キズナ：9.8%／27.2%
米国型ダート×初速とパワーを伝える血が好相性。
先行して減速幅を小さくまとめられる系統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フレンチデピュティ：11.6%／31.0%
- キングカメハメハ：11.2%／30.2%
- クロフネ：10.8%／29.6%
- サウスヴィグラス：10.6%／29.2%
- サンデーサイレンス：10.2%／28.6%
父にスピード、母父にパワーやしなやかさを補う配合が中距離ダートで安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- シニスターミニスター×サンデーサイレンス：14.6%／36.4%
- ヘニーヒューズ×フレンチデピュティ：14.0%／35.2%
- マジェスティックウォリアー×キングカメハメハ：13.2%／34.0%
- ダンカーク×クロフネ：12.4%／32.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ12.4%／33.0%・シニスターミニスター12.0%／32.8%・マジェスティックウォリアー11.4%／31.6%
- 稍重：シニスターミニスター13.6%／35.4%・ヘニーヒューズ13.2%／34.6%・パイロ11.8%／31.0%
- 重：マジェスティックウォリアー14.4%／36.2%・シニスターミニスター14.0%／35.8%・ダンカーク12.8%／33.2%
- 不良：シニスターミニスター15.0%／37.6%・マジェスティックウォリアー14.8%／37.0%・ヘニーヒューズ14.0%／35.8%
脚抜きが良い馬場では米国型スピード×パワーの優位がさらに増します。
先行できる持久力血統の信頼度が高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 田中博康：12.4%／32.4%
- 中舘英二：12.0%／31.6%
- 高木登：11.4%／30.2%
- 伊藤圭三：11.2%／29.8%
- 牧光二：10.8%／29.2%
美浦のダート育成に強い陣営が堅実。
出走数の多いや厩舎で、テンに行かせる仕上げと内を取る戦略が噛み合うと成績が安定します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- キャロットファーム：12.0%／30.8%
- シルクレーシング：11.6%／30.2%
- G1レーシング：11.0%／29.4%
- ゴドルフィン：10.6%／28.8%
- ウイン：10.2%／28.0%
- ラフィアンターフマンクラブ：10.0%／27.6%
クラブ勢は出走数の多く、短距離〜中距離ダート志向の配合で好走の傾向です。
地元開催で積極的に使う陣営も走ります。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦のダート巧者厩舎が王道です。
キャロット×田中博、シルク×中舘、G1×伊藤圭三といった布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.4%／30.2%
- 社台ファーム：9.8%／27.4%
- ビッグレッドファーム：9.6%／26.8%
- コスモヴューファーム：9.4%／26.4%
- 下河辺牧場：9.2%／26.0%
- 三嶋牧場：9.0%／25.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、米国型ダートのスピードとパワーを高比率で配合する牧場が強みを示します。
中距離ダートでのアベレージが高いです。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催とダート：含水上昇で前受けの粘りが増し、内ラチ沿いの立ち回りが好走の傾向
- ラップ：前傾で初速と減速幅の小ささが最重要。コーナーで押し上げて直線短い分だけ早め先頭が多い
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と内のさばきが噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国型ダート×パワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター／ヘニーヒューズ／マジェスティックウォリアーの優位がさらに増す
- 騎手：福島ダ1700巧者の菅原明良・津村明秀・丹内祐次・丸山元気・田辺裕信を素直に評価
