主な開催重賞
- 重賞は設定なし（当距離は主に特別戦・条件戦で施行）
福島ダート2400mは右回りの二ターン長距離。
スタンド前付近からの発走で1コーナーまでの距離は短く、序盤の位置取りとイン確保が重要です。
直線は約200mと短い小回りで、上がりのキレよりもロスなく立ち回る持久力と先行持続力が問われます。
コース構造と特徴
福島特有のタイトなコーナーを2度通過。
コーナー区間が長く、減速幅を小さくまとめられる器用さが重要です。
ダートは砂厚があり、良ではスタミナとパワー、含水が上がると前半のスピードが活きます。
直線が短いため、3〜4角で押し上げて直線入口で先頭射程が理想です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵移動なし。
路盤整備と含水率でバイアスが変わります。
稍重〜不良では脚抜きが良く先行押し切りが好走の傾向。
乾いて砂が深い日はペースが落ち着き、好位差しの台頭が増えます。
当日の含水率と内外の砂厚は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾（緩→持続）が基本です。
前半1000mは63.5〜64.5で入りやすく、中盤でワンテンポ緩んでL4からロングスパートの持続戦になりやすいです。
L1は12秒台後半が目安で、減速幅の小ささとコーナーで押し上げられるかが鍵。
稍重〜不良では前半がやや速くなり、番手〜3列目の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- 1勝クラス：2:34.5〜2:33.0
- 2勝〜3勝クラス：2:33.0〜2:31.5
- オープン・L級（施行少）：2:31.0〜2:30.0
- 全体平均：2:33.0前後
含水が上がると時計短縮が顕著。
良で砂が深い日は終いの消耗が大きく、ためて動ける好位勢が優位です。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.4%／32.4%
- 2枠：11.8%／31.4%
- 3枠：10.8%／29.8%
- 4枠：10.2%／28.8%
- 5枠：9.6%／27.6%
- 6枠：8.8%／26.0%
- 7枠：8.2%／24.6%
- 8枠：7.8%／23.2%
内〜中枠がやや良です。
1角までが短くイン確保の利が大きいです。
外枠はダッシュが決まって好位外目でスムーズなら妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：15.0%／43.0%
- 先行：12.2%／34.0%
- 差し：7.8%／22.0%
- 追込：4.0%／12.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、3〜4角で押し上げて直線入口で先頭射程に入る運びが王道です。
直線が短いため追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ14.2%／41.0%・先行11.8%／33.2%・差し7.4%／21.4%・追込3.8%／11.4%
- 稍重：逃げ15.8%／44.2%・先行12.4%／34.6%・差し7.8%／22.2%・追込4.0%／12.0%
- 重：逃げ16.6%／45.6%・先行12.8%／35.4%・差し8.0%／22.6%・追込4.2%／12.2%
- 不良：逃げ17.4%／47.0%・先行13.2%／36.2%・差し8.2%／23.0%・追込4.4%／12.6%
脚抜きが良いほど前受けの優位が強化。
良で砂が深い日は差しの好走の傾向がわずかに上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 菅原明良：12.8%／34.8%
- 津村明秀：12.4%／33.6%
- 丹内祐次：11.6%／31.4%
- 丸山元気：11.2%／30.6%
- 田辺裕信：10.8%／29.8%
位置を取りに行く意識が高く、インを立ち回れる福島巧者が安定。
先行志向でロスを抑える騎手は人気馬の取りこぼしが少ないです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- シニスターミニスター：12.8%／34.0%
- マジェスティックウォリアー：11.8%／31.4%
- ダンカーク：11.6%／30.8%
- パイロ：11.2%／30.2%
- ホッコータルマエ：10.8%／29.2%
- ヘニーヒューズ：9.8%／27.4%
米国型ダート×初速＋パワーにスタミナが乗る系統が強み。
先行して減速幅を小さくまとめられる父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フレンチデピュティ：11.4%／30.6%
- キングカメハメハ：11.0%／29.8%
- クロフネ：10.8%／29.4%
- サウスヴィグラス：10.4%／28.8%
- サンデーサイレンス：10.0%／28.2%
父にスピード、母父にパワーやしなやかさを補う配合が長距離ダートで安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- シニスターミニスター×サンデーサイレンス：13.8%／35.4%
- マジェスティックウォリアー×フレンチデピュティ：13.2%／34.2%
- ダンカーク×クロフネ：12.6%／33.2%
- パイロ×キングカメハメハ：12.2%／32.4%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ダンカーク11.6%／30.8%・シニスターミニスター11.4%／30.4%・パイロ11.0%／29.6%
- 稍重：シニスターミニスター13.2%／34.2%・マジェスティックウォリアー12.6%／33.4%・パイロ11.6%／30.8%
- 重：マジェスティックウォリアー14.0%／36.0%・シニスターミニスター13.6%／35.2%・ダンカーク12.6%／33.0%
- 不良：シニスターミニスター14.6%／36.8%・マジェスティックウォリアー14.2%／36.4%・パイロ12.8%／33.2%
脚抜きが良い馬場では米国型スピード×パワーの優位がさらに増します。
前受けできる持久力血統の信頼度が高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 田中博康：12.2%／32.2%
- 中舘英二：11.8%／31.4%
- 高木登：11.2%／30.0%
- 伊藤圭三：10.8%／29.2%
- 牧光二：10.4%／28.6%
美浦のダート巧者厩舎が堅実。
出走数の多いや陣営で、テンに行かせる仕上げと内を取る戦略が噛み合うと成績が安定します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- キャロットファーム：11.8%／30.6%
- シルクレーシング：11.4%／30.0%
- G1レーシング：10.8%／29.2%
- ゴドルフィン：10.4%／28.6%
- ウイン：10.0%／28.0%
- ラフィアンターフマンクラブ：9.8%／27.6%
クラブ勢は出走数の多く、長距離ダート志向の配合で好走の傾向です。
地元開催で積極的に使う陣営も走ります。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦のダート巧者厩舎が王道です。
キャロット×田中博、シルク×中舘、G1×伊藤圭三といった布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.0%／29.8%
- 社台ファーム：9.6%／26.8%
- ビッグレッドファーム：9.4%／26.4%
- 下河辺牧場：9.2%／26.0%
- 三嶋牧場：9.0%／25.8%
- コスモヴューファーム：8.8%／25.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、米国型ダートのスピードとパワーを高比率で配合する牧場が強みを示します。
長距離ダートでのアベレージが高いです。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催とダート：含水上昇で前受けの粘りが増し、インの立ち回りが好走の傾向
- ラップ：後傾でロングスパートの持続力が最重要。コーナーで押し上げて直線短い分だけ早め先頭が多い
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と内さばきが噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国型ダート×パワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター／マジェスティックウォリアー／ダンカークの優位がさらに増す
- 騎手：福島ダ2400巧者の菅原明良・津村明秀・丹内祐次・丸山元気・田辺裕信を素直に評価
