主な開催重賞
- 重賞は設定なし(当距離は特別戦が中心)
福島芝2600mは右回り・小回りの長距離。
2周戦でコーナーを計8回通過するため、立ち回りとロス削減の価値が非常に高いコースです。
直線は約292mと短く、4角までに射程圏へ入れる運びが王道です。
コース構造と特徴
スタンド前発走の2周戦。
1コーナーまでは中距離よりやや余裕があり、序盤はポジションの取り合いが落ち着きやすい一方、内を確保できるかが重要です。
向こう正面は緩い上り下りが続き、3〜4角はタイトで減速しやすい構造。
直線は約292mで平坦寄り。
直線だけでの差し切りは難しく、好位〜中団内で脚を温存→L4からの持続押し上げが理想です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内先行が粘りやすいです。
週が進むと内の荒れが進行し、外差しの好走の傾向が徐々に強まります。
降雨で含水が上がると内の荒れが表面化しやすく、外目の伸びと前受けの粘りが同時に強化されます。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾(緩→持続)が基本です。
前半1000mは63.0〜64.5で入りやすく、中盤でさらに緩む周回も多いです。
後半1000mは61.8〜60.8まで盛り返す持続戦になりやすく、L4からのロングスパート適性が問われます。
渋った馬場では道中の緩み幅がやや縮小し、パワーと持久力の比べになります。
タイム水準(良馬場)
- 1勝クラス:2:41.8〜2:40.2
- 2勝〜3勝クラス:2:40.0〜2:38.8
- オープン・L級(施行少):2:38.8〜2:37.2
- 全体平均:2:40.8前後
稍重〜不良では見かけの時計は速くなることもありますが、終いは消耗戦になりやすいです。
トップスピードよりも道中の配置と減速幅の小ささが結果を左右します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:11.8%/31.2%
- 2枠:11.2%/30.4%
- 3枠:10.6%/29.6%
- 4枠:9.8%/28.4%
- 5枠:8.8%/26.8%
- 6枠:8.0%/25.6%
- 7枠:7.2%/24.0%
- 8枠:6.6%/22.0%
内〜中枠がやや良です。
2周戦でコーナーが多く、内でロスを抑えやすい配置が大きなアドバンテージ。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:11.6%/33.8%
- 先行:12.8%/34.6%
- 差し:7.2%/21.4%
- 追込:3.2%/10.6%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、L4からの持続スパートで押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ11.2%/33.0%・先行12.4%/34.0%・差し7.0%/21.0%・追込3.0%/10.2%
- 稍重:逃げ12.2%/34.6%・先行12.8%/34.8%・差し7.2%/21.4%・追込3.2%/10.6%
- 重:逃げ12.8%/35.6%・先行13.2%/35.2%・差し7.4%/21.6%・追込3.4%/10.8%
- 不良:逃げ13.4%/36.2%・先行13.6%/35.8%・差し7.6%/22.0%・追込3.6%/11.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 菅原明良:12.8%/33.6%
- 津村明秀:12.2%/32.4%
- 丹内祐次:11.8%/31.0%
- 丸山元気:11.0%/29.8%
- 田辺裕信:10.8%/29.2%
序盤で内を確保し、2周戦でも減速させずに運べる福島巧者が堅実です。
先行志向で人気馬の取りこぼしが少ない騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ハーツクライ:11.8%/31.2%
- ハービンジャー:11.6%/30.6%
- エピファネイア:11.2%/30.0%
- キタサンブラック:11.0%/29.6%
- ゴールドシップ:10.8%/29.4%
- オルフェーヴル:10.6%/29.0%
スタミナ×持続を伝える長距離志向の血が合致。
小回りでの器用さを伴う系統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:10.8%/29.6%
- サンデーサイレンス:10.6%/29.2%
- フレンチデピュティ:10.2%/28.6%
- クロフネ:10.0%/28.2%
- ブライアンズタイム:9.8%/27.8%
父に持久力、母父にパワーやしなやかさを補う配合は2周戦で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ハーツクライ×キングカメハメハ:14.0%/36.0%
- ハービンジャー×サンデーサイレンス:13.4%/34.6%
- エピファネイア×フレンチデピュティ:12.8%/33.4%
- キタサンブラック×ブライアンズタイム:12.4%/32.8%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ハーツクライ11.6%/31.0%・ハービンジャー11.4%/30.4%・エピファネイア11.0%/29.8%
- 稍重:ハービンジャー12.0%/31.8%・キタサンブラック11.6%/30.8%・エピファネイア11.4%/30.2%
- 重:ゴールドシップ12.8%/33.0%・キタサンブラック12.4%/32.4%・オルフェーヴル12.2%/32.0%
- 不良:ゴールドシップ13.4%/34.2%・キタサンブラック13.0%/33.6%・オルフェーヴル12.8%/33.0%
道悪では洋芝的パワー×持続型の優位が増します。
前受けできる持久力血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 木村哲也:11.6%/30.8%
- 国枝栄:11.2%/30.0%
- 手塚貴久:10.8%/29.6%
- 鹿戸雄一:10.6%/29.0%
- 田中博康:10.2%/28.4%
美浦の長距離育成が得意な厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと仕上げ精度で、先行力と持続力を引き出す陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- キャロットファーム:12.0%/31.0%
- シルクレーシング:11.6%/30.4%
- サンデーレーシング:11.4%/30.0%
- ウイン:10.8%/28.8%
- ラフィアンターフマンクラブ:10.6%/28.4%
- ゴドルフィン:10.2%/28.0%
クラブ勢は出走数の多く、配合と育成の方向性が明確で好走の傾向です。
地元開催に強い陣営は積極的に評価できます。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦のスタミナ育成厩舎が王道です。
キャロット×木村/国枝、シルク×手塚、サンデーR×鹿戸の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.4%/30.0%
- 社台ファーム:9.8%/27.0%
- ビッグレッドファーム:9.6%/26.8%
- 白老ファーム:9.4%/26.4%
- 追分ファーム:9.2%/26.2%
- 下河辺牧場:9.0%/25.8%
出走数の多い大規模牧場に加え、長距離のスタミナとパワーを高比率で配合する牧場が安定。
小回り適性を備えた産駒が活躍します。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と芝:仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向が強まる
- ラップ:後傾でロングスパートの持続力が最重要。2周戦は減速幅を小さくまとめた先行の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:洋芝×パワー持続が王道です。道悪ならゴールドシップ/キタサンブラック/オルフェーヴルの優位がさらに増す
- 騎手:福島巧者の菅原明良・津村明秀・丹内祐次・丸山元気・田辺裕信を素直に評価
