主な開催重賞
- 朱鷺ステークス（L・年により1400m施行）
- 新潟日報賞（3勝・夏の名物1400m）
新潟芝1400mは内回りを使うワンターンのスプリント寄りマイル前。
コーナー半径が緩く惰性を保ちやすい設計で、先行力＋トップスピードの持続が問われます。
コース構造と特徴
左回り・内回り。
向こう正面ポケット発走で3コーナーまで約500m。
スピードに乗ったまま緩いコーナーを回り、直線は約358m。
起伏差は小さく平坦寄りで、抜け出してからの減速幅の小ささが着差を左右します。
極端な外差し一気は少なめで、内〜中の立ち回りが安定します。
開催進行と仮柵
芝はA→B（年によりC）と仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内先行が取りこぼしにくい傾向。
週が進むと内の傷みが進行し、中〜外の好走の傾向が相対的に上昇。
雨や向かい風の影響が強い日は内ラチ沿いが荒れて中〜外の直線勝負が優位になりやすいです。
当日の含水率と風向・風速は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半600m34.0前後、道中は等速〜やや減速で、L1は11秒台後半に落ちるケースが多数。
前半で無理なく好位確保→直線で減速幅を抑える形が強く、風向で先行の粘りと差しの届き方が大きく変化します。
タイム水準（良馬場）
- 新馬・未勝利（2〜3歳）：1:22.6〜1:21.6
- 1勝クラス：1:21.8〜1:20.8
- 2勝〜3勝クラス：1:21.2〜1:20.0
- オープン・L：1:20.0〜1:19.3
- 全体平均：1:21.0前後
稍重〜不良は時計短縮も見られますが、芝質差と風でレースの有利不利が拡大します。
直前の同条件の通過・上がりを参考に進路取りの傾向を掴みましょう。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：11.0%／29.2%
- 2枠：10.6%／28.6%
- 3枠：10.4%／27.8%
- 4枠：9.8%／27.0%
- 5枠：9.6%／26.6%
- 6枠：9.2%／26.0%
- 7枠：8.8%／25.2%
- 8枠：8.2%／24.0%
内〜中枠がやや良です。
3コーナーまでにロスなく好位へ収まれる点が大きく、外枠は発馬と二の脚でポジションを確保できれば妙味。
コーナーで外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：12.0%／33.2%
- 先行：12.4%／33.6%
- 差し：9.8%／26.8%
- 追込：4.4%／14.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、直線で減速幅を小さくまとめて押し切るのが王道です。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ11.6%／32.6%・先行12.2%／33.0%・差し9.6%／26.4%・追込4.2%／13.8%
- 稍重：逃げ12.4%／33.6%・先行12.6%／33.8%・差し9.8%／26.8%・追込4.4%／14.2%
- 重：逃げ12.8%／34.4%・先行13.0%／34.8%・差し10.0%／27.2%・追込4.6%／14.6%
- 不良：逃げ13.2%／35.2%・先行13.4%／35.6%・差し10.2%／27.6%・追込4.8%／15.0%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 津村明秀：12.2%／31.4%
- 菅原明良：11.4%／30.2%
- 三浦皇成：10.8%／29.0%
- 丸山元気：10.2%／28.2%
- 石橋脩：9.8%／27.0%
初速と進路判断が肝。
内でロスなく運びつつ早めに進路を確保できる新潟巧者を素直に評価したいです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：12.8%／33.4%
- キンシャサノキセキ：12.0%／32.2%
- ミッキーアイル：11.6%／31.0%
- ダイワメジャー：11.0%／30.0%
- モーリス：9.8%／27.8%
- リオンディーズ：9.4%／26.8%
短距離スピード×先行力が王道です。
トップスピードに乗せやすいスプリント〜短距離型が好走の傾向を示します。
母父
母父の勝率／複勝率
- サクラバクシンオー：12.6%／33.6%
- フレンチデピュティ：11.0%／30.0%
- クロフネ：10.6%／29.2%
- キングカメハメハ：10.4%／28.6%
- アグネスタキオン：10.0%／28.0%
父がスピード、母父にバクシンオー系／ミスプロ系などのパワーとしなやかさを配す配合で直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ロードカナロア×サクラバクシンオー：15.2%／39.6%
- キンシャサノキセキ×フレンチデピュティ：14.4%／38.0%
- ミッキーアイル×クロフネ：13.6%／36.2%
- ダイワメジャー×アグネスタキオン：13.0%／35.2%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ロードカナロア13.0%／33.8%・ミッキーアイル11.8%／31.2%・キンシャサノキセキ11.6%／31.0%
- 稍重：ダイワメジャー12.0%／32.0%・キンシャサノキセキ12.0%／32.0%・モーリス10.2%／28.2%
- 重：ダイワメジャー12.6%／33.2%・ビッグアーサー12.2%／32.8%・キンシャサノキセキ12.0%／32.4%
- 不良：ダイワメジャー13.2%／34.4%・キンシャサノキセキ12.6%／33.6%・モーリス10.6%／29.0%
道悪ではパワー型スプリント血統の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 手塚貴久：11.6%／30.4%
- 斎藤誠：11.2%／29.8%
- 中舘英二：11.0%／29.4%
- 菊沢隆徳：10.6%／28.8%
- 和田勇介：10.2%／28.2%
美浦のスプリント〜短距離路線に強い厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと仕上げ精度で、初速と直線持続を最大化できる陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：12.0%／30.8%
- キャロットファーム：11.6%／30.2%
- サンデーレーシング：10.8%／28.8%
- ゴドルフィン：10.6%／28.4%
- ラフィアンターフマンクラブ：10.2%／27.6%
- G1レーシング：10.0%／27.2%
クラブ勢は出走数の多く、直線適性の高い短距離配合で好走の傾向。
個人馬主は先行型やパワー配合で渋馬場に強みを示します。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦の短距離巧者厩舎が王道です。
シルク×手塚／斎藤誠、キャロット×手塚、サンデーR×中舘の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.4%／29.8%
- 社台ファーム：9.6%／27.0%
- ビッグレッドファーム：9.4%／26.6%
- 三嶋牧場：9.2%／26.2%
- 坂東牧場：9.0%／25.8%
- 下河辺牧場：8.8%／25.6%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
スプリント〜短距離向けの配合と仕上げを推進する牧場は、新潟1400mで強みを示します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬と二の脚で好位確保なら妙味
- 開催と芝：仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は中〜外の好走の傾向が強まる
- ラップ：前傾で初速と減速幅の小ささが最重要。風向で隊列の有利不利が変化
- 脚質：先行を軸に、差しは進路と風が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：短距離スピード×先行力が王道です。道悪ならダイワメジャー／キンシャサノキセキ／ビッグアーサーなどパワー型の優位がさらに増す
- 騎手：新潟スプリント〜短距離巧者の津村・菅原明良・三浦・丸山・石橋脩を素直に評価。内でロスなく立ち回り早めの進路確保が重要
