主な開催重賞
- 関屋記念（G3・真夏の名物マイル）
- 新潟2歳ステークス（G3・外回り1600m）
- 谷川岳ステークス（L・春のマイルオープン）
新潟芝1600mは外回りを使う左回りのワンターン。
直線は約659mとJRA屈指の長さで、トップスピードと瞬発力の質が問われます。
平坦寄りで惰性が効きやすく、スローペースからの上がり勝負になりやすいです。
コース構造と特徴
左回り・外回りのワンターン。
向こう正面ポケット発走で3コーナーまで約700m。
緩いカーブを回って長い直線へ。
高低差は小さく平坦で、L2〜L1の瞬時加速と直線での減速幅の小ささが勝敗を分けます。
内で脚を溜めて直線でスムーズに抜けるか、外からスムーズに加速できるかが鍵です。
開催進行と仮柵
芝はA→B（年によりC）と仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内先行が取りこぼしにくい傾向。
週が進むと内ラチ沿いの傷みが進行し、中〜外の好走の傾向が相対的に上昇します。
風向・風速と含水率の影響が大きく、向かい風や雨量次第で差しの効き方が変動します。
当日の内外の馬場差と風は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾（緩→瞬発）が基本です。
前半800m48.5〜47.5、後半800m45.5〜44.8が目安。
L3は33.8〜34.4まで速くなるケースが多数で、直線での加速持続が肝心です。
向かい風が強い日はさらにスロー寄りとなり、直線の瞬発力勝負が一段と顕著になります。
タイム水準（良馬場）
- 新馬・未勝利（2〜3歳）：1:35.0〜1:34.2
- 1勝クラス：1:34.2〜1:33.2
- 2勝〜3勝クラス：1:33.2〜1:32.2
- オープン・L〜重賞：1:32.0〜1:31.3
- 全体平均：1:33.8前後
稍重〜不良は時計が課題でも直線の性能勝負になりやすく、上がりの質で優劣が決まりやすいです。
直前の同条件の通過ラップと上がりを必ず参照しましょう。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：8.8%／24.6%
- 2枠：9.2%／25.4%
- 3枠：9.6%／26.2%
- 4枠：10.0%／27.0%
- 5枠：10.6%／28.2%
- 6枠：10.8%／28.8%
- 7枠：11.0%／29.2%
- 8枠：10.4%／28.4%
中〜外枠がやや良です。
長い直線で進路を選びやすく、外からスムーズに加速できる隊列を取りやすい点がプラス。
内枠は包まれるリスクがあるため、早めの進路確保が条件になります。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：8.4%／26.0%
- 先行：11.0%／31.0%
- 差し：11.8%／31.6%
- 追込：6.2%／18.4%
差し＞先行＞追込が基本です。
道中はロスなく脚を温存し、直線でL2の加速からゴールまで持続できるタイプが王道です。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ8.0%／25.4%・先行10.8%／30.8%・差し12.2%／32.0%・追込6.4%／18.8%
- 稍重：逃げ8.8%／26.6%・先行11.2%／31.4%・差し11.6%／31.0%・追込6.0%／18.0%
- 重：逃げ9.4%／27.4%・先行11.6%／31.8%・差し11.0%／30.2%・追込5.6%／17.2%
- 不良：逃げ10.0%／28.2%・先行12.0%／32.4%・差し10.6%／29.6%・追込5.2%／16.6%
良では差しの好走の傾向が強まり、渋るほど前受けの粘りが相対的に上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 津村明秀：12.0%／31.0%
- 菅原明良：11.2%／30.0%
- 三浦皇成：10.8%／29.2%
- 石橋脩：10.0%／28.0%
- 丸山元気：9.8%／27.6%
直線でスムーズに加速できる進路選択とタイミングが肝。
内で脚を温存しつつ出口で捌ける新潟マイル巧者を素直に評価したいです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ディープインパクト：12.8%／33.2%
- キズナ：11.6%／30.6%
- ハーツクライ：10.8%／29.4%
- エピファネイア：10.6%／29.0%
- ロードカナロア：11.2%／30.0%
- モーリス：10.2%／28.0%
瞬発力×持続を出せる中距離〜マイル型が王道です。
ディープ系・キズナ・ハーツの上がり性能、モーリスやロードカナロアのスピード継続が好走の傾向を示します。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.8%／29.4%
- フレンチデピュティ：10.6%／29.0%
- クロフネ：10.4%／28.6%
- ダイワメジャー：10.2%／28.2%
- アグネスタキオン：10.0%／27.8%
父に瞬発力、母父にミスプロ系／米国血統のスピードと底力を配す配合は直線の加速が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト×キングカメハメハ：15.0%／37.8%
- キズナ×キングカメハメハ：13.8%／35.0%
- ロードカナロア×ダイワメジャー：13.2%／34.0%
- モーリス×アグネスタキオン：12.6%／33.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ディープインパクト13.0%／33.6%・キズナ11.8%／31.0%・ハーツクライ11.0%／29.8%
- 稍重：モーリス11.2%／30.0%・エピファネイア11.0%／29.6%・キズナ10.8%／29.2%
- 重：キタサンブラック12.2%／32.0%・モーリス11.6%／30.8%・オルフェーヴル11.2%／30.2%
- 不良：オルフェーヴル12.8%／33.2%・キタサンブラック12.4%／32.6%・モーリス11.0%／29.6%
道悪ではパワーと持続に寄った血統の優位が増します。
先行〜好位で渋馬場をこなせる配合の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 国枝栄：11.8%／30.6%
- 木村哲也：11.4%／30.0%
- 手塚貴久：11.0%／29.4%
- 堀宣行：10.8%／29.0%
- 鹿戸雄一：10.4%／28.4%
美浦のマイル路線に強い厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと仕上げ精度で、直線の瞬発力を最大化できる陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：12.2%／31.0%
- キャロットファーム：11.8%／30.6%
- サンデーレーシング：11.0%／29.0%
- ゴドルフィン：10.8%／28.6%
- 社台レースホース：10.4%／28.0%
- G1レーシング：10.2%／27.6%
クラブ勢は出走数の多く、マイル適性の高い配合で好走の傾向。
個人馬主はパワー寄り配合で渋馬場に強みを示します。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦のマイル巧者厩舎が王道です。
シルク×国枝／木村、キャロット×手塚、サンデーR×堀の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.6%／30.0%
- 社台ファーム：9.6%／27.2%
- 白老ファーム：9.4%／26.8%
- 追分ファーム：9.2%／26.4%
- 下河辺牧場：9.0%／26.0%
- ビッグレッドファーム：8.8%／25.6%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
マイル向けに瞬発力×スピードを高比率で配合する牧場は、新潟外回りで強みを示します。
まとめ
- 枠：中〜外やや良。長い直線で進路を選びやすく、外からスムーズに加速できる配置がプラス
- 開催と芝：仮柵移動で序盤は内有利、開催後半は中〜外の好走の傾向が強まる
- ラップ：後傾でL2〜L1の瞬発力と減速幅の小ささが最重要。風向で隊列の有利不利が変化
- 脚質：差しを軸に、先行は流れが締まれば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：瞬発力×持続が王道です。道悪ならモーリス／キタサンブラック／オルフェーヴルなどパワー型の優位がさらに増す
- 騎手：新潟マイル巧者の津村・菅原明良・三浦・石橋脩・丸山を素直に評価。直線での進路確保力が重要
