主な開催重賞
- 新潟牝馬ステークス（L・芝2200m）
- 重賞は定期設定が少なく、年により代替開催でG2〜G3が編成されるケースあり
新潟芝2200mは左回り・二ターンの中距離。
直線は約659mと非常に長くほぼ平坦。
道中で脚を温存し、L3からの再加速〜長い持続力勝負に対応できるタイプが王道です。
コース構造と特徴
スタンド前発走で最初のコーナーまでの距離は十分。
過度な先行争いになりにくく、向こう正面でいったん落ち着いてから3〜4角で進出しやすいレイアウトです。
直線は長く平坦のため減速幅を小さく運べるか、L2でのギアチェンジが鍵。
好位〜中団でタメ→L3から持続して伸びる脚が理想です。
開催進行と仮柵
芝はA→B（年度によりC併用）の順で仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内〜中の立ち回りが利きます。
週を重ねると内の傷みが進行し、中〜外の好走の傾向が上昇。
雨で含水が上がる週は外の伸びが顕著になりやすいので、当日の含水率と内外の馬場差、風向は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾（緩→持続）が基本です。
前半1000mは62.8〜61.8で入りやすく、中盤で緩んでからL3基準35.8〜35.0へ。
勝ち切るにはL2の再加速と長い脚の持続が必須。
渋ると中盤の緩みが大きくなり、直線はパワーと持久力の比べになります。
タイム水準（良馬場）
- 新馬・未勝利（2〜3歳）：2:16.8〜2:14.8
- 1勝クラス：2:14.8〜2:13.2
- 2勝〜3勝クラス：2:13.0〜2:11.8
- オープン・L〜G3：2:11.8〜2:10.5
- 全体平均：2:13.5前後
稍重〜不良では時計はかかりますが、直線の持続力要求はむしろ上がりやすいです。
同週同条件の通過ラップと上がり順位を必ず参照しましょう。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.8%／29.8%
- 2枠：10.6%／29.0%
- 3枠：10.2%／28.4%
- 4枠：9.8%／27.6%
- 5枠：9.4%／26.8%
- 6枠：9.0%／26.0%
- 7枠：8.6%／25.2%
- 8枠：8.2%／24.4%
内〜中枠がやや良です。
ロスなく立ち回りやすく、直線入口で早めに進路を確保しやすい点が強み。
外枠は折り合いと距離ロス軽減が決まれば妙味があります。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：8.8%／24.8%
- 先行：11.8%／32.2%
- 差し：11.2%／31.0%
- 追込：5.0%／16.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、L3からの持続加速で押し切る形が王道です。
直線は長いものの追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ8.4%／24.2%・先行11.6%／31.8%・差し11.0%／30.6%・追込4.8%／15.6%
- 稍重：逃げ9.2%／25.6%・先行12.0%／32.4%・差し11.2%／31.2%・追込5.0%／16.0%
- 重：逃げ9.8%／26.6%・先行12.6%／33.2%・差し11.4%／31.6%・追込5.2%／16.2%
- 不良：逃げ10.2%／27.2%・先行13.0%／34.0%・差し11.6%／32.0%・追込5.4%／16.6%
渋るほど前受けの粘りが増し、良では差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 戸崎圭太：13.6%／37.2%
- 津村明秀：12.0%／31.0%
- 菅原明良：11.6%／30.4%
- 三浦皇成：10.8%／29.0%
- 田辺裕信：10.6%／28.6%
L3で待ってL2で弾けさせる進路取りと仕掛けの巧さが重要。
直線入口でのポジションとタメを作れる騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ディープインパクト：12.2%／33.2%
- ハーツクライ：11.6%／31.0%
- エピファネイア：11.2%／30.2%
- ドゥラメンテ：11.0%／29.8%
- キズナ：10.8%／29.4%
- モーリス：10.4%／28.8%
瞬発力×持続の中距離型が好走の傾向です。
ディープ・ハーツの上がり性能に、エピファネイアやドゥラメンテの底力が噛み合います。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.8%／29.6%
- フレンチデピュティ：10.6%／29.0%
- クロフネ：10.4%／28.6%
- ダイワメジャー：10.2%／28.2%
- アグネスタキオン：9.8%／27.8%
父に瞬発力、母父にミスプロ系や米国スピードのパワーを配すと直線入口の反応が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト×キングカメハメハ：14.8%／36.8%
- ハーツクライ×フレンチデピュティ：13.6%／34.0%
- エピファネイア×クロフネ：12.8%／33.0%
- ドゥラメンテ×ダイワメジャー：12.6%／32.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ディープインパクト12.4%／33.4%・ハーツクライ11.8%／31.2%・ドゥラメンテ11.2%／30.2%
- 稍重：モーリス11.2%／30.0%・エピファネイア11.0%／29.8%・キズナ10.8%／29.4%
- 重：キタサンブラック12.4%／32.4%・オルフェーヴル11.8%／31.6%・モーリス11.4%／31.0%
- 不良：ゴールドシップ13.0%／33.2%・キタサンブラック12.6%／32.8%・オルフェーヴル12.2%／32.0%
道悪ではパワー×持続型の優位が増します。
先行〜好位で粘れる持久力血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 国枝栄：11.6%／30.2%
- 木村哲也：11.2%／29.8%
- 手塚貴久：10.8%／29.0%
- 堀宣行：10.6%／28.8%
- 鹿戸雄一：10.2%／28.0%
美浦のマイル〜中距離に強い厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと仕上げ精度で、好位差しの形を作れる陣営が強いです。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：12.0%／30.6%
- キャロットファーム：11.8%／30.2%
- サンデーレーシング：11.4%／29.6%
- ゴドルフィン：10.8%／28.6%
- 社台レースホース：10.2%／28.0%
- G1レーシング：10.0%／27.6%
クラブ勢は出走数の多く、配合・仕上げともに安定して好走の傾向です。
個人馬主はパワー寄り配合で渋馬場に強みを示します。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦の中距離巧者厩舎が王道です。
シルク×国枝／木村、キャロット×手塚、サンデーR×堀の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.6%／30.2%
- 社台ファーム：9.8%／27.2%
- 白老ファーム：9.4%／26.6%
- 追分ファーム：9.2%／26.2%
- 下河辺牧場：9.0%／26.0%
- ビッグレッドファーム：8.8%／25.8%
出走数の多い大規模牧場は総じて安定。
瞬発力×持続を高比率で配合する牧場は、長い直線で強みを示します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外はロス軽減と進路確保ができれば妙味
- 開催と芝：仮柵移動で序盤は内の恩恵、開催後半は中〜外の好走の傾向が強まる
- ラップ：後傾でL3以降の持続＋L2の再加速が最重要。直線が長く、早仕掛けとタメのバランスが鍵
- 脚質：先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：瞬発力×持続が王道です。道悪ならゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルなどパワー型の優位がさらに増す
- 騎手：新潟巧者の戸崎・津村・菅原明良・三浦・田辺を素直に評価。直線入口の進路確保と仕掛けの巧さが差に直結
