主な開催重賞
- 該当距離の重賞は設定なし
函館ダート1000mは右回りのショートダッシュ戦。
直線は約260mと短く、スタートからの先行力とコーナーワークが強く問われます。
砂はやや重めで脚抜きが良くなると前の信頼度がさらに上がります。
内を先に確保してスピードで押し切るのが王道です。
コース構造と特徴
向こう正面奥のシュートから発走し、3コーナーまでの距離は約330m。
発馬と二の脚で内ラチ沿いを確保できる先行馬が形を作りやすいです。
3〜4角はタイトで減速が入りやすく、外々を回すと距離ロスが拡大します。
直線は約260mで平坦。
L1勝負になりやすく、直線だけでの差し切りは難しい条件です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵の移動なし。
開催が進むにつれキックバックの量と踏み荒れで内の砂が重くなる日もありますが、基本は含水率次第で前優位が強化されます。
雨で湿ると発馬〜二の脚がより重要となり、外差しの好走の傾向はやや低下。
乾いて力の要る馬場ではパワー型先行に加え、内で脚を温存した差しの台頭も発生します。
当日の含水率と脚抜きの良否、内外の砂の深さは必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3F34.0〜34.8のハイラップで入り、道中はペースが落ちにくく後半2F24.0〜24.8の我慢比べ。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1での落ちを小さくまとめられるタイプが優勢です。
渋った馬場では前半がさらに速まり、前の粘り込みが強まります。
タイム水準（良馬場）
- 2歳未勝利・3歳未勝利：1:00.8〜0:59.6
- 1勝クラス：1:00.2〜0:59.0
- 2勝〜3勝クラス：0:59.8〜0:58.6
- オープン：0:59.5〜0:58.5
- 全体平均：約0:59.9
稍重〜不良では0.5〜1.0秒前後の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
速い上がりよりも道中の位置と減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.6%／30.6%
- 2枠：12.0%／29.8%
- 3枠：11.2%／28.8%
- 4枠：10.2%／27.8%
- 5枠：9.6%／26.8%
- 6枠：8.8%／25.6%
- 7枠：8.0%／24.2%
- 8枠：7.6%／23.6%
内〜中枠がやや良です。
シュートから3角までが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：22.0%／51.0%
- 先行：14.2%／37.2%
- 差し：6.0%／18.8%
- 追込：2.0%／7.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ20.0%／48.0%・先行13.4%／35.6%・差し5.8%／18.0%・追込1.8%／6.8%
- 稍重：逃げ22.8%／51.8%・先行14.6%／37.8%・差し6.0%／18.8%・追込2.0%／7.2%
- 重：逃げ23.6%／53.0%・先行15.0%／38.6%・差し6.2%／19.2%・追込2.2%／7.6%
- 不良：逃げ24.4%／54.6%・先行15.4%／39.2%・差し6.4%／19.6%・追込2.4%／8.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良ではイン差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 丹内祐次：13.8%／34.2%
- 横山和生：13.2%／33.4%
- 勝浦正樹：12.0%／31.0%
- 佐々木大輔：11.4%／29.8%
- 鮫島克駿：11.0%／29.0%
スタート直後に内を確保し、コーナーで減速させず回せる函館ダート巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：13.8%／35.2%
- パイロ：13.2%／34.2%
- シニスターミニスター：12.6%／33.0%
- サウスヴィグラス：12.2%／32.4%
- スマートファルコン：11.4%／30.6%
- マジェスティックウォリアー：11.0%／29.8%
スピード×パワー先行に長けた米国型ダート血統が合致。
ダッシュ力と持続的な脚を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- エーピーインディ系（フレンチデピュティ等）：11.8%／31.2%
- ストームキャット系：11.4%／30.6%
- ゴーンウエスト系：11.2%／30.0%
- サンデーサイレンス系：10.6%／28.8%
- キングカメハメハ：10.4%／28.4%
父に速力、母父に先行粘りやパワーを補う配合が短直線の押し切りに噛み合います。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：15.2%／37.2%
- パイロ×ストームキャット系：14.2%／36.0%
- シニスターミニスター×ミスプロ系：13.4%／34.6%
- サウスヴィグラス×サンデーサイレンス系：13.0%／33.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：パイロ13.0%／34.0%・サウスヴィグラス12.6%／33.0%・スマートファルコン11.2%／30.2%
- 稍重：ヘニーヒューズ14.0%／36.0%・パイロ13.6%／35.0%・シニスターミニスター13.0%／34.2%
- 重：ヘニーヒューズ14.6%／37.0%・シニスターミニスター13.6%／35.6%・マジェスティックウォリアー12.4%／33.0%
- 不良：ヘニーヒューズ15.2%／38.2%・シニスターミニスター14.2%／36.8%・パイロ14.0%／36.2%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 田中博康：12.2%／31.4%
- 加藤征弘：11.8%／30.8%
- 高木登：11.2%／30.0%
- 武英智：10.8%／29.2%
- 中舘英二：10.6%／28.8%
滞在競馬との相性が良く、短距離ダートで出走数の多いやり繰りをする厩舎が堅実。
先行力を引き出す調整で安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- ゴドルフィン：12.6%／31.6%
- キャロットファーム：12.0%／31.0%
- シルクレーシング：11.8%／30.6%
- ノルマンディーOC：11.0%／29.4%
- ビッグレッドファーム：10.8%／28.8%
クラブ勢は出走数の多く、短距離ダート向けの育成・配合が明確で好走の傾向です。
道内開催へのローテ適性も高いです。
調教師×馬主
クラブ・大手馬主×短距離ダート巧者厩舎が王道です。
ゴドルフィン×加藤征弘、キャロット×田中博康、ビッグレッドF×中舘の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.2%／29.6%
- 社台ファーム：9.8%／27.0%
- ビッグレッドファーム：10.4%／28.4%
- コスモヴューファーム：10.0%／27.6%
- 新冠・日高の中小牧場（総合）：9.6%／26.8%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離ダートの育成に強い牧場が安定。
スピード×パワー先行を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と砂：含水率上昇で前有利が強化、乾くとイン差しの好走の傾向も出てくる
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは内で脚を温存できれば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：ダート短距離×パワー先行が王道です。道悪ならヘニーヒューズ／パイロ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：函館ダート巧者の丹内祐次・横山和生・勝浦正樹・佐々木大輔・鮫島克駿を素直に評価
