主な開催重賞
- 函館スプリントステークス（G3・芝1200m）
- UHB賞（OP・芝1200m）
函館芝1200mは右回り・小回りのスプリント。
直線は約262mと短く、先行力とコーナーワークが問われます。
向こう正面のポケットから緩い下りでスピードに乗り、4角までに好位を確保できるかが勝負の分かれ目です。
内を先に確保して流れに乗るのが王道です。
コース構造と特徴
右回り・芝のワンターン。
向こう正面ポケット発走で3コーナーまで約300m。
3〜4角はタイトで、外々を回すと距離ロスが大きくなります。
直線は約262mでほぼ平坦。
直線だけで差し切るのは難しく、4角までに射程圏へ進出しておくことが重要です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕直後は内の芝がフレッシュで内先行が粘りやすいです。
週が進むにつれ内の傷みが進行し、外目の伸びと差しの好走の傾向が徐々に強まります。
降雨で含水が上がる週は外の伸びが相対的に良化し、前受けタイプの粘りも増します。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3Fは33.8〜34.6で速く流れやすく、道中で極端に緩まず後半3Fは35.0〜36.2の我慢比べ。
L1の落ちを小さくまとめられる先行〜好位タイプが優勢です。
渋った馬場では前半がさらに速まり、前の粘り込みが強まります。
タイム水準（良馬場）
- 2歳新馬・未勝利：1:10.8〜1:09.8
- 1勝クラス：1:10.2〜1:09.2
- 2勝〜3勝クラス：1:09.6〜1:08.6
- オープン・L〜G3：1:09.2〜1:08.2
- 全体平均目安：1:09.8前後
稍重〜不良では見かけの時計は短縮しやすく、道中の位置と減速幅管理がより重要になります。
速い上がりよりもL1での踏ん張りが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.2%／30.6%
- 2枠：11.6%／30.0%
- 3枠：10.8%／28.8%
- 4枠：9.8%／27.6%
- 5枠：9.2%／26.6%
- 6枠：8.6%／25.4%
- 7枠：8.0%／24.2%
- 8枠：7.4%／23.2%
内〜中枠がやや良です。
3角までが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々の距離ロスが結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：18.8%／45.0%
- 先行：13.0%／34.0%
- 差し：6.4%／19.8%
- 追込：2.2%／8.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ17.4%／43.0%・先行12.6%／33.2%・差し6.2%／19.2%・追込2.0%／7.8%
- 稍重：逃げ19.6%／46.0%・先行13.2%／34.4%・差し6.4%／19.8%・追込2.2%／8.0%
- 重：逃げ20.4%／47.2%・先行13.6%／35.0%・差し6.6%／20.2%・追込2.4%／8.2%
- 不良：逃げ21.0%／48.4%・先行14.0%／35.6%・差し6.8%／20.6%・追込2.6%／8.4%
渋るほど前受け優位が強化され、良では外差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 横山和生：14.0%／35.0%
- 横山武史：13.6%／34.2%
- ルメール：13.2%／33.8%
- 鮫島克駿：11.8%／30.2%
- 丹内祐次：10.8%／28.8%
函館で位置を取りつつ仕掛けを待てる騎手が堅実。
実績豊富なルメール、横山武史・和生、鮫島克駿、丹内の先行志向を素直に評価します。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ロードカナロア：13.0%／33.4%
- キンシャサノキセキ：12.6%／32.6%
- ミッキーアイル：12.0%／31.2%
- ダイワメジャー：11.2%／30.0%
- ビッグアーサー：10.8%／29.4%
スピード×先行持久を伝える短距離型が好走の傾向。
洋芝でのパワー維持とコーナー加速の両立がポイントです。
母父
母父の勝率／複勝率
- サクラバクシンオー：12.0%／31.0%
- フジキセキ：10.8%／29.2%
- キングカメハメハ：10.6%／28.8%
- アグネスタキオン：10.2%／28.0%
父に速力、母父に柔らかさや粘りを補う配合は、小回り直線短い条件で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ロードカナロア×サンデーサイレンス系：15.0%／36.8%
- キンシャサノキセキ×サンデーサイレンス系：14.0%／35.2%
- ミッキーアイル×キングカメハメハ：13.2%／33.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ロードカナロア12.8%／33.2%・ミッキーアイル12.0%／31.2%・キンシャサノキセキ11.8%／30.8%
- 稍重：キンシャサノキセキ13.0%／33.8%・ダイワメジャー12.4%／32.4%・ロードカナロア11.8%／30.6%
- 重：ダイワメジャー13.4%／34.8%・キンシャサノキセキ13.2%／34.2%・ビッグアーサー12.0%／31.4%
- 不良：キンシャサノキセキ14.0%／35.6%・ダイワメジャー13.6%／35.0%・モーリス12.4%／32.6%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 手塚貴久：12.2%／32.0%
- 斎藤誠：11.6%／31.0%
- 鹿戸雄一：11.0%／29.8%
- 池添学：10.8%／29.0%
- 宮田敬介：10.4%／28.4%
滞在競馬で仕上げやすい厩舎と、美浦の短距離巧者厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと先行力を引き出す仕上げが強みです。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- シルクレーシング：12.4%／31.6%
- キャロットファーム：12.0%／31.0%
- サンデーレーシング：11.6%／30.4%
- ウイン：10.8%／28.8%
- ゴドルフィン：10.6%／28.4%
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×短距離巧者厩舎が王道です。
シルク×手塚、キャロット×斎藤誠、サンデーR×池添学といった布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.2%／29.8%
- 社台ファーム：9.6%／26.8%
- ビッグレッドファーム：10.0%／27.8%
- コスモヴューファーム：9.6%／27.2%
- 三嶋牧場：9.2%／26.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラス。外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 展開：ラップは前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは進路と展開が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：洋芝×パワー持続が王道です。道悪ならゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルの優位性がさらに増す
- 騎手：函館巧者のルメール・横山武史・鮫島克駿・横山和生を素直に評価
