主な開催重賞
- 北九州記念(G3・芝1200m)
- 小倉2歳ステークス(G3・2歳・芝1200m)
- CBC賞(G3・芝1200m)
小倉芝1200mは右回り・小回りのフラット高速スプリント。
向こう正面のシュート発走で序盤からスピードが乗りやすく、直線は約293mと短いです。
先行力とコーナーワーク、L1での減速幅の小ささが勝敗を分けます。
コース構造と特徴
向こう正面シュートから発走し3コーナーまで約400m。
先手争いは速く、ラチ沿いの隊列を早めに確保できる内枠・内目先行が形を作りやすいです。
3〜4角はタイトで外を回すと距離ロスが拡大します。
直線は約293mで緩い上り。
直線だけで差し切るのは難しく、4角までに射程圏へ取り付くのが重要です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内先行の粘りが増します。
開催が進むと内が荒れて外差しの好走の傾向が徐々に強まります。
降雨で含水が上がるとラップはさらに前傾化し、前受けやパワー型の粘りが増します。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半3F33.2〜34.0と速く流れやすく、道中で極端に緩まず後半3Fは34.6〜35.6の持続勝負。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1での落ちを小さくまとめられるタイプが優勢です。
渋ればより前強めの消耗戦になりやすいです。
タイム水準(良馬場)
- 新馬・未勝利(2〜3歳):1:09.8〜1:08.6
- 1勝クラス:1:08.8〜1:07.8
- 2勝〜3勝クラス:1:08.2〜1:07.2
- オープン・L〜重賞:1:07.5〜1:06.2
- 全体平均:1:08.5前後
稍重〜不良では0.6〜1.5秒の短縮が出やすく、先行の押し切りが増えます。
速い上がりよりも道中の位置とコーナーのロス削減が結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.8%/30.8%
- 2枠:12.2%/30.2%
- 3枠:11.2%/29.2%
- 4枠:10.4%/28.4%
- 5枠:9.6%/27.2%
- 6枠:8.8%/25.8%
- 7枠:8.0%/24.6%
- 8枠:7.4%/23.6%
内〜中枠がやや良です。
3角までの隊列形成が速く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:19.6%/46.0%
- 先行:13.6%/34.6%
- 差し:6.6%/20.2%
- 追込:2.2%/7.8%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ18.2%/43.8%・先行13.0%/33.6%・差し6.4%/19.8%・追込2.0%/7.4%
- 稍重:逃げ20.2%/46.8%・先行13.8%/34.8%・差し6.6%/20.2%・追込2.2%/7.8%
- 重:逃げ21.2%/48.2%・先行14.2%/35.6%・差し6.8%/20.6%・追込2.4%/8.0%
- 不良:逃げ22.0%/49.4%・先行14.6%/36.4%・差し7.0%/21.0%・追込2.6%/8.2%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 川田将雅:16.0%/40.2%
- 松山弘平:14.2%/36.0%
- 浜中俊:12.8%/33.2%
- 団野大成:12.2%/31.4%
- 北村友一:11.6%/30.4%
スタートから内を確保し、コーナーで減速させず回せる小倉巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ミッキーアイル:13.8%/35.0%
- ロードカナロア:13.2%/34.0%
- キンシャサノキセキ:12.6%/33.0%
- ダイワメジャー:11.8%/31.0%
- ビッグアーサー:11.2%/30.2%
- モーリス:10.4%/28.8%
スピード×先行持久に長けた短距離型が合致。
道中の速力とコーナー加速を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- サクラバクシンオー:12.6%/33.2%
- フジキセキ:11.6%/31.0%
- アグネスタキオン:11.2%/30.6%
- アドマイヤムーン:10.8%/29.6%
- キングカメハメハ:10.6%/29.2%
父に速力、母父に柔らかさと先行粘りを補う配合が短直線コースで安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ミッキーアイル×サンデーサイレンス系:15.0%/37.0%
- ロードカナロア×サンデーサイレンス系:14.2%/36.0%
- キンシャサノキセキ×サンデーサイレンス系:13.6%/35.0%
- ダイワメジャー×フジキセキ:12.8%/33.6%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ロードカナロア13.4%/34.2%・ミッキーアイル13.0%/34.0%・キンシャサノキセキ12.2%/32.8%
- 稍重:ミッキーアイル14.2%/36.0%・ダイワメジャー13.0%/34.0%・ロードカナロア12.6%/33.2%
- 重:ダイワメジャー14.6%/36.6%・キンシャサノキセキ14.0%/35.6%・ビッグアーサー12.8%/33.4%
- 不良:キンシャサノキセキ15.2%/38.0%・ダイワメジャー14.8%/37.0%・ミッキーアイル13.6%/35.2%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 中内田充正:13.2%/34.0%
- 斉藤崇史:12.6%/33.0%
- 音無秀孝:11.8%/31.2%
- 武英智:11.2%/30.2%
- 高橋義忠:10.8%/29.4%
栗東の短距離巧者厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと先行力を引き出す仕上げで安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- シルクレーシング:12.8%/33.0%
- キャロットファーム:12.4%/32.2%
- サンデーレーシング:12.0%/31.4%
- ゴドルフィン:11.2%/30.0%
- ロードホースクラブ:10.8%/29.2%
クラブ勢は出走数の多く、スプリント指向の配合方針が明確で好走の傾向です。
輸送負担の少ない滞在ローテとの相性も良好です。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東の短距離巧者厩舎が王道です。
シルク×中内田、キャロット×斉藤崇史、ゴドルフィン×音無の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.8%/30.8%
- 社台ファーム:10.2%/27.8%
- 三嶋牧場:10.0%/27.4%
- 下河辺牧場:9.8%/27.0%
- Yoshida系(日高総合):9.6%/26.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と芝:仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向が強まる
- ラップ:前傾で初速+持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは内で脚を温存し進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:スピード×先行持久が王道です。道悪ならキンシャサノキセキ/ダイワメジャー/ミッキーアイルの優位がさらに増す
- 騎手:小倉巧者の川田将雅・松山弘平・浜中俊・団野大成を素直に評価
