主な開催重賞
- 重賞の定期開催はなし(ローカル小倉開催では長距離戦は主に条件クラス中心)
小倉芝2600mは右回り・小回りの長距離戦。
直線は約293mと短く、コーナーは計6回。
スタンド前からの発走で1コーナーまでの距離が比較的短く、序盤で内を確保してロスなく運ぶことが重要です。
小回り+直線短めのため、早めに動ける先行〜好位差しが王道です。
コース構造と特徴
1周約1615mの右回り小回り。
2600mはスタンド前からの発走で、1角までの距離は短め。
1〜2角は緩やかな上り、向こう正面はほぼ平坦、3〜4角はタイトで減速しやすい構造です。
小回りかつコーナー6回のため外々を回すと距離ロスが拡大。
直線約293mで平坦に近く、4角出口で加速しL2〜L1を持続できるかが鍵です。
開催進行と仮柵
芝はA→B→Cと仮柵を移動します。
開幕週は内の芝がフレッシュで内先行が粘りやすいです。
開催後半は内が荒れて外差しの好走の傾向がやや強まりますが、長距離では依然として内で脚を溜めた先行〜好位が安定します。
降雨で含水が上がると外の伸びは相対的に良化し、パワー型や前受けタイプの粘りが増します。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は後傾(緩→加速)が基本です。
前半はゆったり入って中盤に緩み、ラスト5Fからのロングスパートで上がりは持続寄り。
勝ち筋は4角先頭〜2列目の押し切りと、内で脚を溜めて3〜4角で進出する好位差しが中心。
道悪時は中盤の緩みが減って持続戦色が濃くなり、前の粘りが強まります。
タイム水準(良馬場)
- 未勝利・3歳戦:2:43.0〜2:40.0
- 1勝クラス:2:41.5〜2:38.5
- 2勝〜3勝クラス:2:39.5〜2:36.5
- オープン・L:2:37.5〜2:34.5
- 全体平均:2:39.5前後
稍重〜不良では上がりが掛かりやすく、位置取りとL3以降の持続力の比重がさらに高まります。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.6%/31.0%
- 2枠:11.8%/30.2%
- 3枠:11.0%/29.6%
- 4枠:10.0%/28.6%
- 5枠:9.4%/27.8%
- 6枠:8.6%/26.4%
- 7枠:7.8%/25.0%
- 8枠:7.4%/24.2%
内〜中枠がやや良です。
コーナー6回で内有利が基本。
外枠は好発と二の脚で内に潜れれば妙味ですが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:15.8%/36.8%
- 先行:12.8%/33.8%
- 差し:7.0%/22.4%
- 追込:4.0%/12.6%
先行>差し>追込が基本です。
淡々とした流れからのロングスパートに対応し、4角で先頭圏に取り付いて押し切るのが王道です。
直線が短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ14.8%/35.4%・先行12.4%/33.0%・差し6.8%/22.0%・追込3.8%/12.2%
- 稍重:逃げ16.4%/37.4%・先行12.8%/33.6%・差し7.0%/22.4%・追込4.0%/12.6%
- 重:逃げ17.2%/38.2%・先行13.2%/34.2%・差し7.2%/22.8%・追込4.2%/13.0%
- 不良:逃げ18.2%/39.0%・先行13.6%/34.8%・差し7.4%/23.2%・追込4.4%/13.4%
渋るほど前受け優位が強化され、良ではインで脚を溜めた差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 松山弘平:13.2%/33.8%
- 鮫島克駿:12.8%/33.0%
- 和田竜二:12.2%/31.8%
- 西村淳也:11.6%/30.6%
- 幸英明:11.0%/29.4%
内を立ち回りロスを抑え、3〜4角で減速幅を小さく出せる小倉巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ハーツクライ:12.6%/33.0%
- エピファネイア:12.0%/31.8%
- オルフェーヴル:11.8%/31.4%
- ハービンジャー:11.4%/30.6%
- キタサンブラック:11.2%/30.2%
- ゴールドシップ:10.8%/29.8%
持続力×スタミナに優れた中長距離型がフィット。
ロングスパートに強いハーツ・エピファ、パワー持続のハービンジャー・ゴルシ・キタサンが好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:11.4%/30.4%
- フレンチデピュティ:11.0%/29.8%
- シンボリクリスエス:10.8%/29.6%
- ネオユニヴァース:10.6%/29.2%
- マンハッタンカフェ:10.4%/28.8%
父に持続力、母父にパワーや先行粘りを補う配合が小回り長距離で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ハーツクライ×キングカメハメハ:14.2%/36.0%
- エピファネイア×サンデーサイレンス系:13.4%/35.0%
- ハービンジャー×ネオユニヴァース:12.8%/33.6%
- オルフェーヴル×フレンチデピュティ:12.4%/32.8%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ハーツクライ12.6%/33.2%・エピファネイア11.8%/31.4%・ハービンジャー11.2%/30.6%
- 稍重:ハービンジャー12.4%/33.0%・キタサンブラック11.8%/31.6%・エピファネイア11.6%/31.0%
- 重:ゴールドシップ12.8%/33.8%・キタサンブラック12.6%/33.2%・オルフェーヴル12.2%/32.6%
- 不良:ゴールドシップ13.6%/35.2%・オルフェーヴル13.0%/34.4%・キタサンブラック12.8%/33.8%
道悪では洋芝×パワー持続型の資質がものを言い、ゴルシ/キタサン/オルフェ系の優位がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 友道康夫:12.8%/33.4%
- 池江泰寿:12.2%/32.2%
- 須貝尚介:11.6%/31.0%
- 松永幹夫:11.0%/29.8%
- 矢作芳人:10.8%/29.4%
栗東の中長距離巧者厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと持続力を引き出す仕上げで安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- サンデーレーシング:12.6%/33.0%
- キャロットファーム:12.2%/32.4%
- シルクレーシング:11.8%/31.6%
- 社台レースホース:10.8%/29.2%
- ゴドルフィン:10.6%/28.8%
クラブ勢は出走数の多く、中長距離適性の明確な配合方針で好走の傾向です。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東の中長距離巧者厩舎が王道です。
サンデーR×友道、キャロット×池江、シルク×須貝の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.6%/31.2%
- 社台ファーム:10.0%/28.2%
- 白老ファーム:9.6%/27.4%
- 追分ファーム:9.4%/27.2%
- ダーレー・ジャパンF:9.2%/27.0%
出走数の多い大規模牧場に加え、長距離育成に強い牧場が安定。
持続力×スタミナを意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内を確保できれば妙味
- 開催と芝:仮柵移動で序盤は内先行、開催後半は外差しの好走の傾向がやや強まるが、基本は内で脚を溜める立ち回りが有利
- ラップ:後傾で溜め→持続が最重要。4角先頭圏の粘りと3〜4角での進出が決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しはロスなく回って進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:洋芝×パワー持続が王道です。道悪ならゴールドシップ/キタサンブラック/オルフェーヴルの優位がさらに増す
- 騎手:小倉巧者の松山弘平・鮫島克駿・西村淳也・幸英明を素直に評価
