コース構造と特徴
スタート地点は向こう正面のポケット。
京都芝1600m（外回り）はコーナー2回で、3〜4角にかけて緩やかな下りを利用してスピードに乗せ、直線は約400m強。
平坦寄りの直線で減速が少なく、中盤のポジショニングとL3（残り600m）からの持続スピードが問われます。
内々でロスを抑えつつ、直線入口でスムーズに加速できるかが鍵です。
ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
テンが速くなりやすく、道中で大きくは緩まずL3からのロングスパート。
好位〜中団の外めでスムーズに加速して押し切る形が王道です。
ハイペースが強まった年は差しが届きますが、追込一手は進路と仕掛けのタイミングに左右されます。
タイム水準
- 良馬場の勝ち時計レンジ：1分31秒台〜1分33秒台前半
- 上がり最速の目安：33秒台前半〜34秒台前半
- 要求能力：テンの追走力＋コーナーワーク＋L3の持続加速
馬場が速い年はラストまで持続。
雨や風の影響が強い年は中盤の息入れと立ち回りの巧さがより重要になります。
枠順傾向
内〜中枠がやや良。
外枠でも捌ける馬なら問題ありませんが、外々を回すとL3の持続局面でロスが響きます。
偶数枠は出していきやすく好位確保に向きます。
脚質
先行＞差し＞追込が基本です。
勝ち切りは好位〜中団から直線早めに抜け出すパターン。
差しはペースが流れた年に浮上し、追込は隊列と馬場の後押しが必要です。
騎手
過去10年で複勝圏に入った主な騎手の傾向
- 武豊：位置取りと進路選択が安定
- 岩田康誠：好位からの持続戦で結果
- R.ムーア：中団外めからの長い脚で好走
- 浜中俊：先行して押し切る運びが合う
- M.デムーロ：ギアチェンジのタイミングが巧み
- W.ビュイック：直線入口での加速が噛み合う
- J.モレイラ：直線での勝負強さが目立つ
前走のレース（レース名／距離／競馬場×距離）
毎日王冠（芝1800m・東京）、スプリンターズS（芝1200m・中山）、富士S（芝1600m・東京）、天皇賞・秋（芝2000m・東京）、スワンS（芝1400m・京都）が中核。
毎日王冠・天皇賞秋組は東京での高速持続実績が裏付け。
富士S組は同距離の瞬発力をそのまま転用。
スプリンターズS・スワンS組は距離延長で折り合えれば通用します。
人気別の傾向
人気別の傾向
- 1番人気：勝率・複勝率とも高水準
- 2番人気：安定して好走の傾向
- 3番人気：妙味と安定のバランスが良い
- 4番人気：展開と枠が噛み合えば勝ち負け
- 5番人気：連対圏に加わる年もある
- 6〜9番人気：流れ次第で台頭
- 11番人気以下：波乱時に一撃が出ることも
血統（父／母父／父×母父）
過去10年で複勝圏に主な血統の傾向
- 父：ディープインパクト、ハービンジャー、ハーツクライ、ロードカナロア、スクリーンヒーローなど“瞬発×持続”を伝える中距離〜マイル血統
- 母父：キングカメハメハ、Storm Cat系、トニービン、ロベルト系など直線での底力や先行力を補完
- 父×母父：ディープ系×ミスプロ系、ハービンジャー×サンデー系、ハーツクライ×キングカメハメハなどの補完配合が王道です
調教師
過去10年で複勝圏に入った主な調教師の傾向
- 藤原英昭：瞬発力を引き出す仕上げで好走例
- 大久保龍志：折り合いと立ち回りを重視
- 堀宣行：中距離馬をマイル仕様にフィット
- 音無秀孝：先行力を活かす設計で上位
- 池江泰寿：展開に応じた差し切りを狙う
- 木村哲也：直線のギアチェンジが噛み合う
- 高野友和：決め手勝負に向けた余力残し
馬主
過去10年で複勝圏に入った主な馬主の傾向
- ダノックス：先行力と速力の高い素材で好走多数
- サンデーレーシング：中距離適性馬のマイル転用で結果
- シルクレーシング：末脚の持続型で安定
- キャロットファーム：ギアチェンジ能力の高いタイプを輩出
- 吉田和美・G1レーシングなど：地力で上位進出
調教師×馬主
過去10年で複勝圏に入った主な調教師×馬主の傾向
- 堀宣行×吉田和美：東京〜京都の高速実績を京都でも再現
- 音無秀孝×シルクレーシング：先行押し切りで上位
- 池江泰寿×G1レーシング：差し脚を引き出し好走
- 高野友和×キャロットファーム：決め手勝負に強み
生産牧場
過去10年で複勝圏に入った主な生産牧場の傾向
- ノーザンファーム：瞬発×持続のバランス型で比重が大きい
- 社台ファーム：底力型配合で台頭
- ケイアイファーム：マイル〜短距離の完成度で上位
- 白老ファーム・追分ファーム：ギアチェンジ能力が噛み合う年に強み
まとめ
- 枠：内〜中枠がやや良。外でも脚を溜めて直線勝負なら互角
- ラップ：前傾でL3の持続加速が肝。テンの速さと最後まで落とさない持続力が必要
- 脚質：先行・好位が軸。流れが速ければ差しが射程
- 血統：ディープインパクト、ハービンジャー、ハーツクライ、ロードカナロア、スクリーンヒーローなどの系統にミスプロ系/トニービン/ロベルト系の補完が王道です
- ローテ：毎日王冠・富士S・天皇賞秋・スワンS・スプリンターズSが中核
- 騎手：武豊、岩田康誠、R.ムーア、浜中俊、M.デムーロ、W.ビュイック、J.モレイラの好走例が目立つ
