主な開催重賞
- 重賞の定期開催はなし(ダート2400mは特別・条件戦が中心)
小倉ダート2400mは右回り・二周コースの長距離ダート。
ホームストレッチのシュートから発走し、最初のコーナーまでの距離は短め。
直線は約293mと短く、位置を取りに行く初動とコーナーワーク、そして長く脚を使える持久力が求められます。
序盤で内を確保し、息を入れつつロングスパートに繋げるのが王道です。
コース構造と特徴
ホームストレッチのシュート発走で1コーナーまで約300m前後。
1〜2角はタイトで外々を回すと距離ロスが直結します。
向こう正面でペースが落ち着きやすく、3〜4角からのロングスパートに対応できるかが鍵。
ダートは概ね平坦でスピード持続型が好相性。
直線が短く、直線だけで差し切るのは難しいコースです。
開催進行と仮柵
ダートコースに仮柵移動はありません。
開催序盤は砂が入れ替わり気味でパワー要求がやや高く時計が掛かる週もあります。
開催が進むと内砂が締まって先行の粘りが増える傾向。
降雨で含水が上がると時計短縮と前残りが顕著になり、ハナ〜番手の押し切りが増えます。
当日の含水率・内外の砂の締まり・スタート後の進路取りは必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向はやや後傾(溜→持続)が基本です。
前半1000m63.5〜64.8で入り、中盤で一息、3角過ぎからロングスパートで後半1000m61.5〜62.8の持久戦。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、コーナーでスピードを落とし過ぎない馬が優勢です。
道悪ではテンの入りが速まり、前の粘り込みがさらに強まります。
タイム水準(良馬場)
- 3歳・未勝利:2:35.5〜2:33.8
- 1勝クラス:2:34.5〜2:32.8
- 2勝〜3勝クラス:2:33.5〜2:31.5
- オープン相当(特別戦基準):2:32.8〜2:30.8
- 全体平均:2:33.8前後
稍重〜不良では1.0〜2.0秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
長距離らしく上がりの速さよりも位置取りと減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.6%/31.2%
- 2枠:12.0%/30.8%
- 3枠:11.4%/29.8%
- 4枠:10.6%/28.6%
- 5枠:9.8%/27.6%
- 6枠:9.2%/26.8%
- 7枠:8.6%/25.8%
- 8枠:8.2%/25.0%
内〜中枠がやや良です。
1コーナーまでが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発で内を確保できれば妙味ですが、外々を回す距離ロスは成績に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:12.8%/36.8%
- 先行:11.8%/33.0%
- 差し:8.8%/26.8%
- 追込:4.8%/14.6%
先行>差し>追込が基本です。
好位でロスなく運び、L3からの持続戦で押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ12.0%/35.0%・先行11.4%/31.8%・差し8.4%/26.0%・追込4.6%/14.2%
- 稍重:逃げ13.6%/38.2%・先行12.2%/33.6%・差し8.8%/27.2%・追込4.8%/14.8%
- 重:逃げ14.4%/39.6%・先行12.8%/34.8%・差し9.2%/27.8%・追込5.0%/15.2%
- 不良:逃げ15.0%/41.0%・先行13.2%/35.6%・差し9.6%/28.6%・追込5.2%/15.6%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内々でロスなく運んだ差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 松山弘平:13.6%/34.4%
- 鮫島克駿:12.8%/33.0%
- 幸英明:11.8%/31.0%
- 西村淳也:11.2%/29.8%
- 藤岡康太:10.8%/28.8%
テンで内を確保し、コーナーで減速させず長く脚を使わせられる小倉ダート巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ホッコータルマエ:12.4%/33.0%
- ゴールドアリュール:12.0%/32.2%
- シニスターミニスター:11.6%/31.4%
- パイロ:11.2%/30.6%
- ドレフォン:10.6%/29.4%
- マジェスティックウォリアー:10.4%/29.0%
米国型スピード×パワー持続にスタミナを加えた父系が合致。
先行力とロングスパート耐性を伝える血が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- フレンチデピュティ:11.6%/30.2%
- キングカメハメハ:11.2%/29.6%
- クロフネ:11.0%/29.2%
- ゴールドアリュール:10.8%/28.8%
- サンデーサイレンス:10.6%/28.4%
父に速力、母父にパワーと持久力を補う配合が2400mの一周半で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ホッコータルマエ×フレンチデピュティ:13.6%/35.2%
- ゴールドアリュール×サンデーサイレンス系:13.2%/34.4%
- シニスターミニスター×クロフネ:12.8%/33.6%
- パイロ×キングカメハメハ:12.4%/33.0%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ホッコータルマエ12.2%/32.8%・ゴールドアリュール11.8%/32.0%・パイロ11.0%/30.2%
- 稍重:シニスターミニスター12.8%/33.6%・ホッコータルマエ12.4%/33.2%・ゴールドアリュール12.0%/32.4%
- 重:マジェスティックウォリアー13.4%/35.0%・シニスターミニスター13.0%/34.4%・ドレフォン12.2%/33.0%
- 不良:シニスターミニスター14.0%/36.2%・マジェスティックウォリアー13.8%/35.8%・パイロ13.4%/35.0%
道悪では米国型スピード×パワー持続の資質がより活き、ホッコータルマエ/シニスターミニスター/マジェスティックウォリアー系の優位がさらに増します。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 中内田充正:12.2%/32.6%
- 斉藤崇史:11.6%/31.0%
- 矢作芳人:11.2%/30.2%
- 寺島良:10.8%/29.4%
- 杉山晴紀:10.4%/28.6%
栗東のダート長距離を得意とする厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと先行力を引き出す仕上げで安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- キャロットファーム:12.0%/31.2%
- シルクレーシング:11.6%/30.6%
- サンデーレーシング:11.2%/30.0%
- ゴドルフィン:10.6%/29.0%
- 松本好雄:10.4%/28.4%
クラブ勢は出走数の多く、ダート適性を意識した配合方針で好走の傾向です。
個人馬主でも地元輸送で回転良く使える陣営は妙味があります。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×栗東のダート巧者厩舎が王道です。
キャロット×中内田、シルク×斉藤崇史、サンデーR×寺島の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.0%/29.8%
- 社台ファーム:9.8%/27.2%
- 白老ファーム:9.4%/27.0%
- 三嶋牧場:9.2%/26.6%
- 日高大洋牧場:9.0%/26.2%
出走数の多い大規模牧場に加え、ダート育成に強い牧場が安定。
米国型スピード×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内確保なら妙味
- 開催と砂:仮柵なしで含水が上がるほど時計短縮と前残りの好走の傾向が強まる
- ラップ:やや後傾で溜め+持続が最重要。3〜4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは内でロスなく運べば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:米国型スピード×パワー持続+スタミナが王道です。道悪ならホッコータルマエ/シニスターミニスター/マジェスティックウォリアーの優位がさらに増す
- 騎手:小倉ダート長距離巧者の松山弘平・鮫島克駿・幸英明・西村淳也を素直に評価
