主な開催重賞
- 施行の重賞はなし)
門別の重賞は1200mと1600mに集約される傾向が強く、1500mは特別戦・一般戦の番組で出走数の多い条件です。
距離適性の指標は同舞台の上級戦と、前後ハロンの重賞成績を併せて評価するのが現実的です。
コース構造と特徴
右回りダート・4コーナーを回るワンターン半の中距離寄りスプリント。
スタンド前やや奥からスタートし、1コーナーまでの距離は短めで内争いが発生しやすいです。
コーナー半径は緩くスピードを落としにくい一方、外々を回すと距離ロスが積み上がります。
直線は約300mで平坦。
L2〜L1での減速幅を小さくできる持続脚と、コーナーワークの巧拙が着順に直結します。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
春〜初夏は含水が低く時計は標準〜ややタフ。
盛夏〜秋の降雨や散水で含水が上がると時計短縮が顕著になり、先行有利が強化されます。
向こう正面の向かい風は前半の消耗を増やし差しが台頭、追い風は先行の粘り込みが増加。
含水率・風向・内外の砂の締まりは当日必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半3F36.0〜36.8で流れ、道中緩みにくく後半3Fは38.6〜39.8の持久戦。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L2での落ち幅を小さくまとめられるタイプが優勢です。
道悪ではさらに前半が速まり、番手〜好位の粘り込みが増えます。
タイム水準(良馬場)
- 2歳(認定〜上級):1:32.8〜1:34.5
- 一般(C〜A級):1:30.8〜1:32.5
- 上級(OP相当):1:29.8〜1:30.8
- 全体平均:1:32.0前後
稍重〜不良では1.0〜1.8秒の短縮が出やすく、前受けの粘りが強化されます。
上がりの速さよりもポジションと減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.8%/31.6%
- 2枠:12.2%/31.0%
- 3枠:11.4%/30.0%
- 4枠:10.6%/28.8%
- 5枠:9.8%/27.8%
- 6枠:9.0%/26.6%
- 7枠:8.4%/25.6%
- 8枠:7.8%/24.6%
内〜中枠がやや良です。
1角までの距離が短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位を確保できれば妙味ですが、外々のロスは成績に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:17.2%/44.0%
- 先行:13.4%/35.0%
- 差し:7.8%/22.8%
- 追込:3.2%/10.2%
先行>差し>追込が基本です。
スタート後に内目を確保して道中のロスを抑え、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は長くないため追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ16.0%/42.0%・先行12.8%/34.0%・差し7.6%/22.2%・追込3.0%/10.0%
- 稍重:逃げ17.8%/44.6%・先行13.6%/35.4%・差し7.8%/22.8%・追込3.0%/10.2%
- 重:逃げ18.6%/45.8%・先行14.0%/36.0%・差し8.0%/23.2%・追込3.2%/10.4%
- 不良:逃げ19.4%/47.2%・先行14.6%/37.0%・差し8.2%/23.6%・追込3.4%/10.6%
渋るほど前受け優位が強化され、良では中団外の差しに好走の傾向がやや出ます。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 桑村真明:15.2%/38.6%
- 石川倭:14.0%/36.4%
- 落合玄太:13.2%/34.8%
- 阿部龍:12.0%/33.0%
- 服部茂司:10.8%/29.6%
二の脚で内を確保し、コーナーで減速させないスプリント〜マイル巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手は素直に評価できます。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:12.8%/33.8%
- サウスヴィグラス:12.4%/33.0%
- パイロ:12.0%/32.0%
- マクフィ:11.2%/30.2%
- モーニン:11.0%/29.8%
- カレンブラックヒル:10.6%/29.2%
スピード×先行持久を強く伝える米国型・短距離〜マイル型が好走の傾向です。
ワンターンでスピードを落としにくい父系が噛み合います。
母父
母父の勝率/複勝率
- フレンチデピュティ:11.8%/31.6%
- ゴールドアリュール:11.6%/31.0%
- キングカメハメハ:11.2%/30.4%
- サクラバクシンオー:10.8%/29.6%
- アグネスデジタル:10.6%/29.0%
父の速力に対し、母父がパワーと持続を補う配合が直線平坦の持久戦に噛み合います。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×フレンチデピュティ:14.0%/36.2%
- サウスヴィグラス×ゴールドアリュール:13.6%/35.4%
- パイロ×キングカメハメハ:13.0%/34.2%
- モーニン×サクラバクシンオー:12.4%/33.0%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ヘニーヒューズ12.4%/33.0%・パイロ11.8%/31.6%・サウスヴィグラス11.6%/31.2%
- 稍重:ヘニーヒューズ12.8%/33.8%・モーニン12.0%/32.6%・マクフィ11.6%/31.0%
- 重:モーニン13.2%/34.6%・ヘニーヒューズ13.0%/34.0%・サウスヴィグラス12.0%/32.4%
- 不良:ヘニーヒューズ13.8%/35.8%・サウスヴィグラス13.2%/35.0%・パイロ12.4%/33.4%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
テンから出していける血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 田中淳司:14.0%/35.8%
- 角川秀樹:13.0%/34.0%
- 米川昇:12.2%/32.8%
- 小野望:11.0%/30.4%
- 川島洋人:10.4%/29.0%
出走数の多いやり繰りが利くスプリント〜マイル巧者厩舎が安定。
先行作を徹底できる仕上げが強みです。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- 地元個人馬主(道営主力層):12.6%/32.4%
- 地元法人馬主:12.0%/31.4%
- クラブ(道営登録中心):10.8%/29.6%
- 道外クラブ参戦:10.2%/28.4%
- 海外系資本:9.8%/27.8%
地元の個人・法人馬主は出走数が多く、スプリント〜マイル適性に振った配合とローテで堅実。
道外クラブの遠征は格上挑戦時に一撃力があります。
調教師×馬主
地元有力厩舎×地元個人・法人馬主が王道です。
田中淳司×地元個人、角川秀樹×地元法人、米川昇×クラブの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- 日高系大規模牧場:12.2%/31.2%
- 浦河・様似エリア牧場:11.6%/30.4%
- 新冠エリア牧場:11.0%/29.6%
- 胆振エリア牧場:10.4%/28.6%
- その他(道外含む):9.8%/27.4%
出走数の多い日高系大規模に加え、パワー志向の育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と砂:含水上昇で時計短縮。内の立ち回りと前受けに好走の傾向が出やすい
- ラップ:前傾で初速+持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:米国型スピード×パワーが王道です。道悪ならヘニーヒューズ/サウスヴィグラス/モーニンの優位がさらに増す
- 騎手:門別の中距離寄りスプリント巧者桑村真明・石川倭・落合玄太・阿部龍を素直に評価
