主な開催重賞
- 東京盃(JpnII・ダ1200m・秋)
- 東京スプリント(JpnIII・ダ1200m・春)
- アフター5スター賞(SIII・ダ1200m)
- 優駿スプリント(SII・3歳・ダ1200m)
大井ダート1200mは右回り・ワンターンのスプリント戦。
向こう正面スタートで最初のコーナーまで十分な直線があり、テンの速力に加えてスピードの持続力が問われます。
直線は約386mで地方としては長め。
ただし4角までに先行勢が勢いを保って直線へ入れるかが勝負の分岐点です。
内を確保してロスを抑え、スピードを鈍らせない運びが王道です。
コース構造と特徴
向こう正面奥のシュートに近い地点から発走し、3〜4角を回って長い直線へ。
カーブは緩めでスピードを落としにくく、加速と持続の両立が重要です。
外々を回すと距離ロスと砂を被るロスが積み重なりやすく、内ラチ沿い〜内目先行の効率が高いコースです。
差しは直線での進路確保が噛み合うかが鍵になります。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
序盤は砂が深めで時計が掛かりやすくパワー型の先行が利きます。
開催が進むと砂が締まってスピードが出やすくなり、前残りの好走の傾向が増加します。
降雨で含水率が上がると一気に時計が短縮し、ハナ〜番手の粘り込みが顕著になります。
当日の含水率と内外の砂の締まりは必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半3F34.4〜35.0で速く流れ、道中の緩みは限定的。
後半3Fは36.5〜37.4の我慢比べが標準です。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、コーナーでスピードを落とし過ぎないタイプが優勢です。
道悪では前半がさらに速まり、先行優位が一段と強化されます。
タイム水準(良馬場)
- C2〜C1クラス:1:14.2〜1:12.8
- B3〜B1クラス:1:13.2〜1:12.0
- A2〜オープン相当:1:12.2〜1:11.2
- 全体平均:1:13.3前後
稍重〜不良では0.8〜1.6秒の短縮が出やすく、テンの速い逃げ・先行がより堅実になります。
直線での減速幅を小さくまとめられるかが鍵です。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.8%/33.8%
- 2枠:12.2%/32.6%
- 3枠:11.6%/31.2%
- 4枠:10.6%/29.8%
- 5枠:9.8%/28.6%
- 6枠:9.0%/27.2%
- 7枠:8.4%/26.2%
- 8枠:7.8%/25.4%
内〜中枠がやや良です。
内でロスなく番手〜好位を確保しやすく、外枠は好発と二の脚で内へ寄せられるかが明暗を分けます。
外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:20.6%/49.0%
- 先行:14.2%/37.2%
- 差し:7.6%/23.2%
- 追込:2.4%/8.6%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、直線入口までに優位を確保して押し切るのが王道です。
直線は長めでも追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ18.8%/46.2%・先行13.6%/35.8%・差し7.2%/22.4%・追込2.2%/8.2%
- 稍重:逃げ21.2%/50.0%・先行14.6%/37.8%・差し7.8%/23.4%・追込2.4%/8.6%
- 重:逃げ22.0%/51.4%・先行15.0%/38.8%・差し8.0%/23.8%・追込2.6%/8.8%
- 不良:逃げ22.6%/52.6%・先行15.4%/39.6%・差し8.2%/24.2%・追込2.6%/9.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内でロスなく回る差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 矢野貴之:15.0%/39.0%
- 笹川翼:14.4%/38.2%
- 御神本訓史:13.8%/36.8%
- 和田譲治:12.6%/33.6%
- 本田正重:11.8%/31.8%
- 張田昂:11.2%/30.6%
テンのダッシュで内を確保し、減速幅を小さく回して来られる大井巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:14.0%/36.2%
- シニスターミニスター:13.2%/35.0%
- パイロ:12.6%/33.6%
- マジェスティックウォリアー:12.0%/32.2%
- サウスヴィグラス:11.8%/31.8%
- スマートファルコン:10.8%/30.0%
米国型スピード×パワー持続の父系が合致。
テンの速力と先行粘りを強く伝える血が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- フレンチデピュティ:12.6%/33.2%
- キングカメハメハ:11.8%/31.6%
- クロフネ:11.6%/31.0%
- ゴールドアリュール:11.2%/30.6%
- サンデーサイレンス:10.8%/30.0%
父の速力に、母父でパワー・持久・先行粘りを補う配合が短距離ダートで安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系:15.2%/38.0%
- シニスターミニスター×クロフネ:14.2%/36.4%
- パイロ×キングカメハメハ:13.6%/35.2%
- マジェスティックウォリアー×フレンチデピュティ:13.0%/34.0%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ヘニーヒューズ13.6%/35.6%・パイロ12.2%/33.0%・サウスヴィグラス11.6%/31.2%
- 稍重:シニスターミニスター13.8%/35.8%・ヘニーヒューズ13.8%/36.2%・マジェスティックウォリアー12.6%/33.8%
- 重:シニスターミニスター14.8%/37.8%・マジェスティックウォリアー14.0%/36.8%・ヘニーヒューズ13.6%/36.0%
- 不良:シニスターミニスター15.2%/38.6%・マジェスティックウォリアー14.6%/37.6%・パイロ14.0%/36.8%
道悪では米国型スピード×パワー持続の資質がさらに活き、シニスターミニスター/マジェスティックウォリアー/ヘニーヒューズの優位が増します。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 藤田輝信:13.2%/34.8%
- 荒山勝徳:12.4%/33.2%
- 宗形竹見:11.6%/31.0%
- 的場直之:11.2%/30.2%
- 福田真広:10.8%/29.4%
大井拠点でスプリント仕上げに長けた厩舎が堅実。
出走数の多いやり繰りと先行力を引き出す調整で安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- YGGオーナーズクラブ:12.4%/32.0%
- ノルマンディーオーナーズクラブ:12.0%/31.2%
- ラフィアンターフマンクラブ:11.2%/30.0%
- G1レーシング:10.8%/29.4%
- 個人馬主(法人含む)上位群:10.6%/29.0%
クラブ勢は出走数の多く、短距離ダート志向の配合とローテで好走の傾向です。
地元輸送で回転良く使える個人馬主勢も妙味があります。
調教師×馬主
クラブ系×大井のスプリント巧者厩舎が王道です。
YGG×藤田輝信、ノルマンディー×荒山勝徳、ラフィアン×的場直之の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.4%/30.6%
- 社台ファーム:10.2%/28.4%
- ビッグレッドファーム:10.2%/28.6%
- 日高地方の中堅牧場上位群:9.8%/27.6%
- 個人工房・小規模牧場上位群:9.4%/27.0%
出走数の多い大規模牧場に加え、ダート短距離育成に強い牧場が安定。
米国型スピード×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内確保なら妙味
- 開催と砂:仮柵なし。含水が上がるほど時計短縮と前残りの好走の傾向が強まる
- ラップ:前傾で初速+持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは直線での進路確保が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:米国型スピード×パワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター/マジェスティックウォリアー/ヘニーヒューズの優位がさらに増す
- 騎手:大井巧者の矢野貴之・笹川翼・御神本訓史・和田譲治・本田正重を素直に評価
