主な開催重賞
- 重賞施行なし
名古屋ダート1400mは右回り・小回りのワンターン戦。
コーナー半径が小さく直線は約240m前後と短めで、先行力とコーナーワークが問われます。
向こう正面のスタートから最初のコーナーまでが約300mで、内を先に確保して流れに乗るのが王道です。
コース構造と特徴
向こう正面スタートで3コーナーまで約300m。
内ラチ沿いを確保できる内枠・内目先行が形を作りやすいです。
3〜4角はタイトで減速しやすく、外々を回すと距離ロスが拡大。
直線は約240mでほぼ平坦。
直線だけで差し切るのは難しく、4角までに射程圏へ詰めておくことが重要です。
開催進行と仮柵
ダートは固定ラチで仮柵移動はありません。
含水率が高い日は砂が締まりテンの速度が上がり、前の粘りが増します。
乾いてパサつく日は内の砂が深くなりやすく、省エネの立ち回りと最内ラチ沿いキープが鍵。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3F35.0〜35.7で速く流れ、道中の緩みは小さく後半3Fは37.8〜38.8の我慢比べ。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1の落ちを小さくまとめられる持続型が優勢です。
重〜不良では序盤がさらに速まり、逃げ・番手の残り目が増えます。
タイム水準（良馬場）
- C級（下位条件）：1:31.8〜1:30.3
- B級：1:30.5〜1:29.2
- A級・特別：1:29.0〜1:27.8
- 全体平均：1:30.5前後
稍重〜不良では0.8〜1.5秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
上がりの速さよりもスタート後の位置取りと道中の減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：14.8%／35.6%
- 2枠：13.6%／34.2%
- 3枠：12.6%／32.4%
- 4枠：11.0%／30.6%
- 5枠：9.8%／28.6%
- 6枠：8.8%／26.8%
- 7枠：8.0%／25.2%
- 8枠：7.6%／24.6%
内〜中枠がやや良です。
3角までが短く内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発から内へ取り付きやすい脚力があれば妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：25.2%／55.0%
- 先行：15.8%／39.2%
- 差し：7.2%／21.8%
- 追込：2.8%／9.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線が短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ23.0%／52.0%・先行15.2%／38.0%・差し7.0%／21.4%・追込2.6%／9.2%
- 稍重：逃げ26.2%／56.0%・先行16.0%／39.6%・差し7.2%／21.8%・追込2.8%／9.6%
- 重：逃げ27.0%／57.4%・先行16.4%／40.2%・差し7.4%／22.0%・追込3.0%／9.8%
- 不良：逃げ28.2%／58.6%・先行16.8%／41.0%・差し7.6%／22.4%・追込3.0%／10.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内で脚を溜めた好位差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 岡部誠：17.8%／43.8%
- 丸野勝虎：16.2%／41.0%
- 大畑雅章：13.8%／34.6%
- 加藤聡一：12.6%／32.4%
- 宮下瞳：11.0%／29.2%
- 塚本征吾：10.6%／28.4%
テンで置かれず内を確保できる名古屋巧者が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：13.8%／34.4%
- パイロ：12.8%／33.0%
- シニスターミニスター：12.4%／32.2%
- マジェスティックウォリアー：12.0%／31.4%
- エスポワールシチー：11.6%／30.4%
- サウスヴィグラス：11.0%／29.2%
スピード×先行持久に長けたダート短中距離型が合致。
テンの加速とコーナー持続力を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フジキセキ：11.8%／31.0%
- キングカメハメハ：11.6%／30.8%
- アグネスタキオン：11.2%／30.2%
- ゴールドアリュール：10.8%／29.6%
- アフリート：10.6%／29.0%
父で速力、母父でダート向きのパワーと先行粘りを補う配合が、直線の短い当舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：14.8%／36.6%
- パイロ×フジキセキ：13.8%／35.0%
- シニスターミニスター×キングカメハメハ：13.2%／33.8%
- マジェスティックウォリアー×アフリート：12.8%／33.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ13.4%／33.8%・パイロ12.6%／32.8%・シニスターミニスター12.0%／32.0%
- 稍重：ヘニーヒューズ14.2%／35.2%・パイロ13.0%／33.4%・マジェスティックウォリアー12.2%／31.6%
- 重：パイロ14.8%／36.4%・ヘニーヒューズ14.4%／36.0%・エスポワールシチー12.4%／31.2%
- 不良：ヘニーヒューズ15.2%／37.2%・パイロ15.0%／36.8%・シニスターミニスター12.8%／32.8%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 角田輝也：14.6%／35.4%
- 川西毅：13.4%／33.8%
- 今津博之：12.2%／31.0%
- 原良和：11.0%／29.0%
- 井手上慎一：10.4%／28.0%
出走数の多い有力厩舎が堅実で、テンの速さと折り合いの両立を重視した仕上げが目立ちます。
名古屋仕様の先行作りが好結果につながります。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （株）NICKS：12.8%／31.8%
- ノースヒルズ：12.0%／30.6%
- 地元個人馬主（愛知）：11.2%／29.4%
- セゾンレースホース：10.8%／28.6%
- グリーンファーム：10.2%／27.8%
法人・クラブに加え、地元個人の出走数の多い点が特徴。
短中距離特化の配合とスピード育成方針が好走の傾向です。
調教師×馬主
スプリント〜マイル志向の馬主×名古屋の先行志向厩舎が王道です。
NICKS×角田輝也、ノースヒルズ×川西毅、地元個人×今津博之の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.2%／29.8%
- 社台ファーム：10.4%／28.4%
- 三嶋牧場：10.0%／27.8%
- 幌村牧場：9.6%／27.0%
- 川上牧場：9.4%／26.6%
大規模牧場に加え、短中距離育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と砂：含水が上がると前の粘りが強化。乾いた日は最内の立ち回りとコーナーワークの巧拙で好走の傾向が分かれる
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：スピード×先行持久が王道です。道悪ならヘニーヒューズ／パイロ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：名古屋巧者の岡部誠・丸野勝虎・大畑雅章・加藤聡一・宮下瞳を素直に評価
