主な開催重賞
- 重賞施行なし
名古屋ダート920mは右回り・小回りの超短距離戦。
最初のコーナーまでが短く直線は約240m前後で、スタート反応と二の脚、コーナーワークが最重要です。
内を先に確保してスピードで押し切るのが王道です。
コース構造と特徴
向こう正面寄りから発走し、最初のコーナーまでの距離は短め。
コーナー半径は小さく3〜4角はタイトで減速しやすい構造です。
外々を回すと距離ロスが拡大し、直線も短いため4角までに先頭〜2列目へ取り付くことが勝敗の分岐。
先行力とコーナーでの減速幅の小ささが問われます。
開催進行と仮柵
ダートは固定ラチで仮柵移動はありません。
含水率が高い日は砂が締まりテンの速度がさらに上がり、前の粘りが増します。
乾いてパサつく日は内の砂が深くなりやすく、省エネの立ち回りと内ラチ沿いキープが鍵。
当日の含水率・スタート地点の風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半2F23.5〜24.3で速く流れ、道中で極端に緩まず後半2Fは24.9〜25.9の我慢比べ。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1での落ちを小さくまとめられるテン持続型が優勢です。
重〜不良では序盤がさらに速まり、逃げ・番手の残り目が増えます。
タイム水準（良馬場）
- C級（下位条件）：57.2〜55.6
- B級：55.9〜54.6
- A級・特別：55.0〜53.8
- 全体平均：56.0前後
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
上がりの速さよりもスタート〜二の脚と道中の減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：16.0%／37.4%
- 2枠：15.0%／36.0%
- 3枠：13.8%／33.6%
- 4枠：11.8%／30.8%
- 5枠：9.8%／27.8%
- 6枠：8.6%／25.6%
- 7枠：7.8%／24.4%
- 8枠：7.4%／23.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発でハナ・番手を無理なく取れるダッシュ力があれば妙味ですが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：30.2%／60.4%
- 先行：15.6%／39.4%
- 差し：6.0%／19.0%
- 追込：1.8%／6.8%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ27.6%／57.0%・先行14.8%／37.8%・差し5.8%／18.6%・追込1.8%／6.6%
- 稍重：逃げ31.0%／61.2%・先行15.8%／39.8%・差し6.0%／19.0%・追込1.8%／6.8%
- 重：逃げ32.0%／62.2%・先行16.0%／40.2%・差し6.2%／19.4%・追込2.0%／7.0%
- 不良：逃げ33.0%／63.4%・先行16.4%／41.0%・差し6.4%／19.8%・追込2.0%／7.2%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内で脚を溜めた好位差しの好走の傾向がわずかに上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 岡部誠：19.0%／44.6%
- 丸野勝虎：17.0%／41.6%
- 大畑雅章：14.0%／35.4%
- 加藤聡一：12.8%／32.8%
- 宮下瞳：11.2%／29.6%
- 塚本征吾：10.8%／28.8%
ゲートと二の脚を外さない名古屋巧者が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス：15.0%／37.2%
- ヘニーヒューズ：13.8%／34.4%
- アイルハヴアナザー：13.0%／32.8%
- マジェスティックウォリアー：12.4%／31.6%
- パイロ：12.0%／31.0%
- エスポワールシチー：11.4%／29.8%
スピード×先行持久に長けたダート短距離型が合致。
テンの加速とコーナー加速を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- サクラバクシンオー：13.0%／33.8%
- フジキセキ：12.0%／31.4%
- アフリート：11.8%／31.0%
- ゴールドアリュール：11.4%／30.2%
- キングカメハメハ：11.0%／29.6%
父で速力、母父でダート向きのパワーと先行粘りを補う配合が、直線の短い当舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス×サンデーサイレンス系：16.4%／39.2%
- ヘニーヒューズ×フジキセキ：15.4%／37.4%
- アイルハヴアナザー×サクラバクシンオー：14.2%／36.0%
- マジェスティックウォリアー×アフリート：13.8%／35.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：サウスヴィグラス14.6%／36.4%・ヘニーヒューズ13.4%／33.8%・アイルハヴアナザー12.8%／32.2%
- 稍重：サウスヴィグラス15.4%／37.6%・ヘニーヒューズ14.0%／34.6%・パイロ12.2%／31.4%
- 重：ヘニーヒューズ15.6%／38.2%・サウスヴィグラス15.2%／37.8%・マジェスティックウォリアー12.8%／32.2%
- 不良：サウスヴィグラス16.4%／39.4%・ヘニーヒューズ15.8%／38.8%・アイルハヴアナザー13.2%／33.2%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 角田輝也：15.0%／36.2%
- 川西毅：13.8%／34.4%
- 今津博之：12.4%／31.4%
- 原良和：11.2%／29.4%
- 井手上慎一：10.6%／28.4%
出走数の多い有力厩舎が堅実で、テンの速さを引き出す仕上げが目立ちます。
ゲートと二の脚を重視した調整が好結果につながります。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （株）NICKS：13.0%／32.2%
- ノースヒルズ：12.0%／30.6%
- 地元個人馬主（愛知）：11.4%／29.8%
- セゾンレースホース：10.8%／28.8%
- グリーンファーム：10.4%／28.0%
法人・クラブに加え、地元個人の出走数の多い点が特徴。
短距離特化の配合とスピード育成方針が好走の傾向です。
調教師×馬主
スプリント志向の馬主×名古屋の先行志向厩舎が王道です。
NICKS×角田輝也、ノースヒルズ×川西毅、地元個人×今津博之の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.4%／30.0%
- 社台ファーム：10.6%／28.6%
- 三嶋牧場：10.2%／28.0%
- 幌村牧場：9.8%／27.2%
- 川上牧場：9.6%／26.8%
大規模牧場に加え、短距離育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と砂：含水が上がると先行の粘りが強化。乾いた日は内々の立ち回りの好走の傾向が増す
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：スピード×先行持久が王道です。道悪ならサウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／アイルハヴアナザーの優位がさらに増す
- 騎手：名古屋巧者の岡部誠・丸野勝虎・大畑雅章・加藤聡一・宮下瞳を素直に評価
