主な開催重賞
- 重賞の設定なし
高知ダート1000mは右回り・小回りの短距離戦。
最初のコーナーまでの距離が短く、発馬と二の脚で内を確保できるかが勝敗を大きく左右します。
直線は約200m前後と短く、4角出口で先頭圏にいないと届きにくいコースです。
コース構造と特徴
一周約1100mの小回りで、砂はやや重め。
1000mは向こう正面のポケットから発走し、すぐに3コーナーへ進入。
コーナーはタイトで減速しやすく、外々を回すと距離ロスが致命的になりやすいです。
直線は短く平坦で、コーナーワークと道中のロス削減がそのまま着順に反映されます。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
砂補充や整備直後は内が締まって内ラチ沿いが速く、内先行の粘りが増します。
開催が進むと内の砂が深くなる日もあり、1〜2頭ぶん外が走りやすい状況が出現します。
降雨で含水率が上がると時計が速くなり、前受け有利が強化されます。
当日の含水率・脚抜きの良さ・内外の砂質差は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半2Fで一気に流れ、3〜4角は減速幅を小さくまとめる持続勝負。
4角先頭〜2列目の押し切りが中心で、直線入口の位置取りがそのまま結果に直結します。
道悪時はさらに前が止まりにくく、逃げ・番手の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- Aクラス・特別：0:60.5〜0:59.2
- C・Bクラス：0:61.8〜0:60.2
- 全体平均：0:61.0前後
稍重〜不良では0.6〜1.0秒の短縮が出やすく、テンの速い馬の優勢が強まります。
速い上がりよりもスタート直後のポジション取りと減速幅の小ささが重要です。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：15.2%／36.2%
- 2枠：14.0%／34.6%
- 3枠：12.6%／32.2%
- 4枠：10.8%／29.6%
- 5枠：9.8%／28.2%
- 6枠：8.8%／26.0%
- 7枠：8.0%／24.2%
- 8枠：7.4%／23.2%
内〜中枠がやや良です。
スタート直後に内ラチを確保しやすく、距離ロスを抑えて先手を取りやすい配置がプラス。
外枠は好発と二の脚で内へ切り込めれば妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：24.2%／56.0%
- 先行：15.8%／40.8%
- 差し：6.0%／18.8%
- 追込：2.0%／7.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目でロスなく運び、4角出口で先頭圏にいるのが王道です。
直線が短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ22.4%／53.0%・先行15.0%／39.2%・差し5.6%／17.8%・追込1.8%／6.4%
- 稍重：逃げ25.4%／57.2%・先行16.2%／41.2%・差し6.2%／19.0%・追込2.0%／7.0%
- 重：逃げ26.2%／58.4%・先行16.6%／41.8%・差し6.4%／19.4%・追込2.2%／7.2%
- 不良：逃げ27.0%／60.0%・先行17.0%／42.6%・差し6.6%／19.8%・追込2.4%／7.6%
渋るほど前受け優位が強化されます。
良では外から差すケースもありますが、基本は位置取りとコーナーワークの利での好走の傾向です。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 赤岡修次：16.6%／42.8%
- 永森大智：15.4%／40.2%
- 岡村卓弥：13.2%／33.6%
- 林謙佑：12.4%／32.0%
- 多田羅誠也：11.6%／30.4%
テンに速く内を確保し、3〜4角で減速幅を小さく運べる高知巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス：14.0%／35.2%
- ヘニーヒューズ：13.4%／34.2%
- ダノンレジェンド：12.6%／32.8%
- パイロ：12.2%／32.0%
- シニスターミニスター：11.8%／31.0%
- エスポワールシチー：11.0%／29.6%
スピード×パワー持続を強く伝える短距離ダート型が合致。
テンの速力と先行粘りを伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フジキセキ：12.0%／30.6%
- キングカメハメハ：11.8%／30.2%
- クロフネ：11.6%／29.8%
- サクラバクシンオー：11.4%／29.4%
- ゴールドアリュール：11.0%／28.8%
父の速力に、母父でパワーや先行の持続を補う配合が安定。
短直線での機動力に結びつきます。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス×キングカメハメハ：15.0%／36.6%
- ヘニーヒューズ×フジキセキ：14.0%／35.6%
- ダノンレジェンド×クロフネ：13.4%／34.2%
- パイロ×サクラバクシンオー：12.8%／33.2%
馬場状態別（血統・父）
- 良：サウスヴィグラス13.6%／34.4%・ヘニーヒューズ12.8%／33.6%・ダノンレジェンド12.0%／32.2%
- 稍重：ヘニーヒューズ13.8%／34.8%・パイロ12.8%／33.4%・サウスヴィグラス12.6%／33.0%
- 重：サウスヴィグラス14.6%／36.2%・シニスターミニスター13.4%／34.6%・エスポワールシチー12.2%／32.0%
- 不良：サウスヴィグラス15.4%／37.6%・ヘニーヒューズ14.6%／36.4%・シニスターミニスター14.0%／35.6%
道悪ではテンの速力＋パワー型の優位が顕著。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 打越勇児：13.6%／33.8%
- 別府真司：13.0%／33.0%
- 田中守：12.2%／31.8%
- 宮路洋一：11.4%／30.2%
- 目迫大輔：10.8%／29.0%
出走数の多いやり繰りと、テンに行かせて粘らせる仕上げが得意な厩舎が安定。
短距離志向のローテを組む陣営を評価しましょう。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （株）カナヤマホールディングス：12.6%／32.8%
- （有）ミルファーム：12.0%／31.4%
- （株）アシスター：11.6%／30.6%
- （株）オールウェイズ：11.0%／29.8%
- （株）広富牧場：10.6%／29.0%
法人・クラブ勢は出走数の多く、短距離ダートに適性の高い編成で好走の傾向です。
調教師×馬主
高知実績厩舎×短距離志向オーナーが王道です。
打越勇児×ミルファーム、別府真司×カナヤマホールディングス、田中守×地元法人のラインは当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- グランド牧場：12.4%／32.6%
- 日高大洋牧場：11.6%／31.0%
- 浦河・様似地区（総称）：11.0%／29.8%
- 坂東牧場：10.8%／29.4%
- ノーザンファーム：10.2%／28.6%
出走数の多い日高勢に短距離ダート育成が得意な牧場が並び、
スピード×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内確保なら妙味
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：スピード×パワー持続が王道です。道悪ならサウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：高知巧者の赤岡修次・永森大智・岡村卓弥・林謙佑を素直に評価
