コース構造と特徴
スタート地点はスタンド前直線のポケットで、1コーナーまで約200mと短いです。
中山芝2000m(内回り)はコーナー4つで直線は約310mと短く、ゴール前に急坂があります。
序盤で無理なく好位に収まり、3〜4角でスムーズに加速し、急坂で減速しないパワーが問われます。
最初のコーナーが近いため外枠は位置取りが難しく、内目でロスなく運べるかが鍵です。
ラップ傾向
ラップ傾向は後傾(溜→持続)が基本です。
道中でペースが緩みやすく、L4(残り800m)付近からのロングスパートで持続力勝負に移行します。
好位〜中団から3〜4角で押し上げて直線入口で先頭射程に入る形が王道です。
逃げ切りは展開の恩恵が必要で、差しは流れが厳しくなった年に届きます。
タイム水準
- 良馬場の勝ち時計レンジ:1分59秒台〜2分02秒台
- 上がり最速の目安:34秒台前半〜35秒台前半
- 要求能力:コーナーで加速を継続できる持続力+急坂で鈍らないパワー+立ち回りの巧さ
時計は馬場状態の影響が大きく、内前有利のコンディションでは2分0秒前後まで短縮します。
道悪や強風では2分2秒台まで掛かる年もあります。
枠順傾向
内〜中枠がやや良。
1コーナーまでが短いため、外枠はポジション取りで脚を使わされやすいです。
偶数番は出遅れリスクを抑えやすく、スムーズな先行に繋がります。
脚質
先行>差し>追込が基本です。
勝ち切りは好位〜中団の外めでロスを抑え、3〜4角でスッと動けるタイプ。
追込は直線が短く届きづらいため、ペースが流れて展開が噛み合った時に浮上します。
騎手
騎手の傾向
- C.ルメール:道中で無駄脚を使わず、L4から早めに進路を確保して押し切る運びが上手い
- M.デムーロ:コーナーでの押し上げと坂での踏み直しが強み
- 川田将雅:スタート後のポジション確保が正確で、立ち回りの無駄が少ない
- 横山武史:ペース判断が的確で、タイトな内回りでも進路作りが巧み
- 福永祐一:折り合いを重視しつつ4角で長く脚を使わせる形を得意
前走のレース(レース名/距離/競馬場×距離)
東スポ杯2歳S(芝1800m・東京)、札幌2歳S(芝1800m・札幌)、百日草特別(芝2000m・東京)、萩S(芝1800m・京都/阪神)、アイビーS(芝1800m・東京)が主流ローテです。
前走マイルからの距離延長は折り合いが鍵で、内回り2000mへの対応力(立ち回りとスタミナ)が問われます。
東京1800〜2000mでの上がり上位実績は信頼度が高いです。
人気別の傾向
人気別の傾向
- 1番人気:連軸向き。勝ち切りも多い
- 2番人気:安定して上位。展開ひとつで勝ち負け
- 3番人気:妙味と安定のバランスが良好
- 4番人気:ロスの少ない運びで優勝圏内
- 5番人気:3着圏の入りが目立つ
- 6〜9番人気:ハイペースや外差し馬場で台頭
- 11番人気以下:波乱は稀。展開と馬場の後押しが必要
血統(父/母父/父×母父)
血統の傾向
- 父:ディープインパクト系、ハーツクライ、エピファネイア、ドゥラメンテ、キズナ、サトノダイヤモンドなど“中距離の持続力+機動力”を伝える系統が中心
- 母父:キングカメハメハ、フレンチデピュティ、クロフネ、サドラーズウェルズ系、Monsun系などパワーと底力を補う血が好適
- 父×母父:瞬発力系(ディープ/キズナ)×パワー・持久力系(キングカメハメハ/欧州型スタミナ)の補完配合が王道
中山内回りは直線が短く坂も厳しいため、瞬発力だけでなく“コーナーで脚を使える持続力”と“坂に強いパワー”がある配合が噛み合います。
時計が掛かる年は欧州型スタミナの内包を加点します。
調教師
調教師の傾向
- 中内田充正:完成度を高めて位置取り重視。L4からの持続戦に対応
- 友道康夫:大箱で鍛えて内回りでの機動力に転化
- 堀宣行:折り合いと直線での“踏み直し”を重視した仕上げ
- 手塚貴久:中山適性(内回りでの立ち回り)を意識した戦術
馬主
馬主の傾向
- サンデーレーシング:中距離素質馬の投入が多く、好位差しで安定
- キャロットファーム:完成度の高い配合と育成で継続的に上位
- シルクレーシング:瞬発×持続型の素材で勝負
- ダノックス:先行力とパワーを備えた中距離型で存在感
- 金子真人ホールディングス:馬場を問わない総合力で好走
調教師×馬主
調教師×馬主の傾向
- 中内田充正×シルク/キャロット:完成度とポジション重視で着実
- 友道康夫×サンデー/キャロット:持続力型の素質馬で構成
- 堀宣行×サンデー/シルク:折り合いからのロングスパートで強み
生産牧場
生産牧場の傾向
- ノーザンファーム:勝ち星・連対ともに比重が大きく、配合の幅が広い
- 社台ファーム:パワー型配合で持続戦に対応
- 白老ファーム・追分ファーム:坂に強い体力型で台頭
- ノースヒルズ:消耗戦・道悪で存在感
まとめ
- 枠:内〜中枠がやや良。外は序盤のロスを抑えられるかがポイント
- ラップ:後傾でL4からのロングスパートが基本。坂で鈍らない体力必須
- 脚質:先行を軸に差しが続く。追込は展開待ち
- 血統:瞬発×持続にパワーを足した配合が王道。欧州的スタミナは道悪で加点
- ローテ:東スポ杯2歳S・札幌2歳S・百日草特別・萩S・アイビーS経由を重視
