主な開催重賞
- 重賞の施行なし
船橋ダート1400mは左回りのワンターン戦。
向こう正面のシュートから発走し、最初のコーナーまで約250m。
直線は約308mとやや長めですが、コーナー出口までに先頭圏へ取り付けるかが重要です。
好発から内目を確保し、3〜4角をロスなく運んで直線で押し切る形が王道です。
コース構造と特徴
スタートからしばらく平坦でスピードに乗りやすく、前半から流れが速くなりやすいです。
3〜4角の弧はタイトで外々を回すと距離ロスが拡大します。
直線は308mでゴール前まで大きな起伏はありません。
4角出口で先頭〜2列目に入っている馬が優位です。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日は内ラチ沿いが締まりやすく内先行の好走の傾向が強まります。
降雨や散水で含水が上がると時計短縮と前受け優勢がさらに進みます。
最内の掘れが目立つ日は「最内一列」を外した内目先行が堅実です。
当日の含水率・内外の砂の締まり・風向は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3F35.1〜35.9で流れやすく、道中の緩みは小さめ。
後半3Fは38.0〜38.8の持久戦になりやすいです。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1の落ちを小さくまとめられるスピード持続型が優勢。
道悪ではさらに前傾が強まり、先行勢の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級条件：1:31.5〜1:29.8
- A級・特別：1:29.7〜1:28.2
- オープン・SIII近辺：1:28.1〜1:27.2
- 全体平均：約1:29.8
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
上がり性能よりもダッシュの質と道中の減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.2%／34.8%
- 2枠：12.6%／33.8%
- 3枠：11.6%／32.2%
- 4枠：10.6%／30.6%
- 5枠：9.8%／29.4%
- 6枠：9.2%／28.2%
- 7枠：8.8%／26.8%
- 8枠：8.4%／25.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでの距離がほどよく、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発ダッシュで内へ潜れれば妙味ですが、外々のロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：17.0%／43.2%
- 先行：13.2%／35.0%
- 差し：7.4%／22.0%
- 追込：2.8%／9.8%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目でスピードを落とさず回し、直線入口で先頭圏に入る形が王道です。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ15.8%／41.0%・先行12.8%／34.4%・差し7.6%／22.4%・追込2.6%／9.4%
- 稍重：逃げ17.8%／43.8%・先行13.4%／35.2%・差し7.2%／22.0%・追込2.6%／9.2%
- 重：逃げ18.8%／45.4%・先行13.8%／35.8%・差し7.0%／21.4%・追込2.4%／8.8%
- 不良：逃げ19.6%／47.2%・先行14.4%／36.6%・差し6.8%／21.0%・追込2.2%／8.6%
渋るほど前受け優位が増幅します。
良でも中団差しの好走の傾向は一定にありますが、根本はダッシュと位置取りです。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 笹川翼：14.0%／37.2%
- 矢野貴之：13.2%／36.0%
- 本田正重：12.8%／34.8%
- 和田譲治：12.2%／33.6%
- 張田昂：11.8%／32.8%
好発と二の脚で内を確保し、3〜4角で減速させない捌きが光る騎手が堅実です。
前受け志向で人気馬の取りこぼしが少ないタイプを素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：13.2%／35.6%
- パイロ：12.8%／34.8%
- シニスターミニスター：12.4%／34.2%
- ドレフォン：12.0%／33.4%
- サウスヴィグラス：11.6%／32.4%
- マジェスティックウォリアー：11.4%／31.8%
スピード×パワー持続の米国型が合致します。
初速と二枚腰を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：11.8%／32.6%
- フレンチデピュティ：11.6%／32.2%
- フォーティナイナー系：11.4%／31.8%
- クロフネ：11.2%／31.4%
- ゴールドアリュール：11.0%／30.8%
父の速力に対し、母父で先行粘りや体幹の強さを補う配合が1400mでも安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ：13.8%／36.8%
- パイロ×フレンチデピュティ：13.2%／36.0%
- シニスターミニスター×フォーティナイナー系：12.8%／35.2%
- ドレフォン×クロフネ：12.6%／34.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ13.0%／35.2%・パイロ12.6%／34.4%・ドレフォン11.8%／33.0%
- 稍重：パイロ13.4%／36.0%・ヘニーヒューズ13.2%／35.8%・マジェスティックウォリアー11.8%／33.0%
- 重：シニスターミニスター13.8%／36.6%・パイロ13.6%／36.2%・サウスヴィグラス12.2%／33.6%
- 不良：ヘニーヒューズ14.2%／37.4%・シニスターミニスター13.8%／36.8%・パイロ13.4%／36.2%
道悪ではスピード×パワー型の優位がさらに増します。
前で運べる血統の信頼度が高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 斉藤敏：12.8%／34.2%
- 石井勝男：12.4%／33.6%
- 張田京：11.8%／32.6%
- 米谷康秀：11.4%／31.8%
- 佐藤裕太：11.0%／31.0%
短距離〜マイルで前受け作戦とゲート・ダッシュ重視の仕上げが巧みな厩舎が堅実です。
出走数の多いや陣営ほど安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （有）ミルファーム：12.2%／33.4%
- （株）NICKS：11.8%／32.6%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：11.4%／31.8%
- ラフィアンターフマンクラブ：11.2%／31.4%
- ゴドルフィン：10.6%／30.0%
スプリント〜1400m適性を重視した編成で、初速の高い血統を多く抱える馬主の成績が良好です。
出走数の多いクラブや自前育成拠点のある陣営は好走の傾向です。
調教師×馬主
船橋短距離巧者厩舎×スプリント〜1400m寄りの馬主が王道です。
斉藤敏×ミルファーム、石井勝男×NICKS、張田京×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：11.6%／32.4%
- ノーザンファーム：11.0%／31.6%
- 社台ファーム：10.0%／29.6%
- ビッグレッドファーム：9.8%／29.0%
- 三嶋牧場：9.4%／28.2%
出走数の多い大規模牧場に加え、スプリント〜1400m育成に強い牧場が堅実です。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで内へ収められれば妙味
- 開催と砂：仮柵はなく、含水が上がるほど前受けの好走の傾向が強まる
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは向正面からの進出と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：ヘニーヒューズ／パイロ／シニスターミニスター／ドレフォンなどのスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手：船橋1400m巧者の笹川翼・矢野貴之・本田正重・和田譲治・張田昂を素直に評価
