主な開催重賞
- 重賞の施行なし
船橋ダート1500m(外回り)は左回りのワンターン戦。
スタンド前直線奥のシュート発走で最初のコーナーまで約220m。
内回りよりコーナー半径が大きくカーブが緩やかで、ラップは持続しやすいのが特徴です。
直線は約308m。
中団からでも進路さえ確保できれば届く舞台で、先行だけでなく差しの好走の傾向も相対的に高まります。
コース構造と特徴
発馬地点から緩やかな上り下りは少なく、序盤からスピードに乗りやすいレイアウトです。
外回りの3〜4角は弧が大きく減速が小さいため、外目を進んでも内回りほどロスが膨らみにくいです。
直線入口での加速を持続できる中距離寄りの持久力も生きます。
ただし外々の並走は長くなりがちで、最終的には進路取りとコーナーワークの巧拙が勝敗を分けます。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日ほど内ラチ沿いが締まり、内目先行の好走の傾向が上がります。
降雨や散水で含水率が高い日は時計短縮と前受け優勢が強化。
外回りは直線が長く伸びやすい分、差し馬の進路がスムーズならパフォーマンスが上がります。
当日の含水率・砂厚・風向は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半3F36.2〜37.0で入り、道中は緩みにくく後半3F38.4〜39.4の持久戦になりやすいです。
4角先頭〜3列目の押し切り・差し切りが分け合う形で、L1の落ちを小さくできる持続型が優勢。
道悪時はさらに前傾が強まり、前受けの粘り込みが増えます。
タイム水準(良馬場)
- C〜B級条件:1:38.7〜1:36.7
- A級・特別:1:36.6〜1:35.2
- オープン・SIII近辺:1:35.2〜1:34.2
- 全体平均:約1:36.9
稍重〜不良では0.8〜1.5秒の短縮が出やすく、先行の粘り込み率が上がります。
末脚の切れよりも位置取りと道中の減速幅の小ささが着順を左右します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:12.8%/33.8%
- 2枠:12.2%/33.0%
- 3枠:11.4%/31.8%
- 4枠:10.6%/30.6%
- 5枠:10.0%/29.6%
- 6枠:9.6%/28.8%
- 7枠:9.0%/27.8%
- 8枠:8.6%/27.0%
内〜中枠がやや良です。
外回りは内回りより外のロスが小さいものの、内で距離を節約し直線で外へ切り替える形が合理的です。
外枠は好発ダッシュで内へ収められれば妙味があります。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:14.8%/40.2%
- 先行:12.8%/34.8%
- 差し:8.6%/24.8%
- 追込:3.6%/11.2%
先行>差し>追込が基本です。
内回りより差しの到達が増え、番手〜中団の持続型が直線で差し切るシーンも目立ちます。
追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ13.6%/38.0%・先行12.6%/34.6%・差し9.0%/25.4%・追込3.8%/11.6%
- 稍重:逃げ15.2%/40.8%・先行13.0%/35.2%・差し8.4%/24.6%・追込3.2%/10.6%
- 重:逃げ16.2%/42.6%・先行13.4%/36.0%・差し8.0%/23.8%・追込3.0%/10.0%
- 不良:逃げ17.0%/44.0%・先行13.8%/36.6%・差し7.6%/23.2%・追込2.8%/9.6%
渋るほど前受け優位が強化されますが、外回りは直線が長く進路を確保しやすいため良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 笹川翼:13.8%/36.6%
- 矢野貴之:13.0%/35.6%
- 本田正重:12.2%/33.8%
- 和田譲治:11.8%/32.8%
- 張田昂:11.4%/31.8%
好発でポジションを確保しつつも、外回りの直線で無理なく加速する進路取りが巧みな騎手が堅実です。
人気馬での取りこぼしが少ない先行〜差し兼用型を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:12.8%/34.8%
- パイロ:12.4%/34.2%
- ドレフォン:12.0%/33.6%
- シニスターミニスター:11.6%/33.0%
- マジェスティックウォリアー:11.2%/31.6%
- サウスヴィグラス:10.8%/30.8%
スピード×パワー持続の米国型が軸。
外回りではワンペースで脚を長く使えるタイプが好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:11.6%/32.0%
- フレンチデピュティ:11.4%/31.6%
- フォーティナイナー系:11.2%/31.2%
- クロフネ:11.0%/30.8%
- ゴールドアリュール:10.8%/30.4%
父の速力に対して母父でパワーと先行粘りを補う配合が好相性です。
長めの直線で最後まで脚を使える体幹の強さが活きます。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ:13.2%/36.0%
- パイロ×フレンチデピュティ:12.8%/35.4%
- ドレフォン×クロフネ:12.6%/35.0%
- シニスターミニスター×フォーティナイナー系:12.2%/34.4%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ヘニーヒューズ12.6%/34.6%・ドレフォン12.2%/33.8%・パイロ11.8%/33.2%
- 稍重:パイロ13.0%/35.2%・ヘニーヒューズ12.8%/35.0%・マジェスティックウォリアー11.6%/33.0%
- 重:シニスターミニスター13.2%/35.8%・パイロ13.0%/35.4%・サウスヴィグラス11.8%/33.0%
- 不良:ヘニーヒューズ13.8%/36.8%・シニスターミニスター13.4%/36.0%・パイロ13.0%/35.2%
道悪ではスピード×パワー型の優位がさらに増します。
ハイラップを前で受けられる血統の信頼度が高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 斉藤敏:12.6%/33.6%
- 石井勝男:12.2%/33.0%
- 張田京:11.6%/32.0%
- 米谷康秀:11.0%/31.0%
- 佐藤裕太:10.8%/30.6%
ゲートと二の脚を仕上げつつ、外回りでの持続力を引き出す調整に長けた厩舎が堅実です。
出走数の多いや陣営は安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- (有)ミルファーム:11.8%/32.8%
- (株)NICKS:11.6%/32.2%
- (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング:11.2%/31.4%
- ラフィアンターフマンクラブ:11.0%/31.0%
- ゴドルフィン:10.4%/29.8%
スプリント〜マイルの適性を狙った血統・厩舎編成が明確な馬主が好成績です。
出走数の多いクラブや自前育成拠点を持つ陣営は好走の傾向です。
調教師×馬主
船橋短距離〜マイル巧者厩舎×スピード志向の馬主が王道です。
斉藤敏×ミルファーム、石井勝男×NICKS、張田京×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ミルファーム:11.2%/31.6%
- ノーザンファーム:11.0%/31.2%
- 社台ファーム:10.0%/29.6%
- ビッグレッドファーム:9.8%/29.0%
- 三嶋牧場:9.2%/28.2%
出走数の多い大規模牧場と、スプリント〜マイル育成に定評のある牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発ダッシュで内へ収められれば妙味
- 開催と砂:仮柵はなく、含水が上がるほど前受けの好走の傾向が強まる。良では直線が長い分、差しの台頭も視野
- ラップ:前傾で初速+持続がカギ。4角先頭圏の粘りと中団差しの伸びが交錯しやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは進路と加速が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:ヘニーヒューズ/パイロ/ドレフォン/シニスターミニスターなどのスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手:船橋1500m外回り巧者の笹川翼・矢野貴之・本田正重・和田譲治・張田昂を素直に評価
