主な開催重賞
- 重賞の施行なし
船橋ダート1700mは左回り・二ターンの中距離戦。
スタンド前直線奥のシュートから発走し、最初のコーナーまでがやや短め。
内を先に確保しやすい枠と先行力が活きます。
コーナーは緩やかで減速幅は小さく、道中は一定ラップでの持続力が問われます。
直線は約308mで、早めに先頭圏へ進出できるかが鍵です。
コース構造と特徴
砂厚は標準〜やや厚めでパワー要求度は中〜高。
最初のコーナー進入までが長くないため、内目先行が形を作りやすいです。
3〜4角は弧が大きくスピードが落ちにくい一方、外々を回すと距離ロスが拡大。
理想は内で脚を溜め、4角出口でスムーズに加速して直線へ持ち込む運びです。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日は内ラチ沿いが締まり、内先行の好走の傾向が上昇。
降雨や散水で含水率が上がると時計短縮と前受け優勢が強化されます。
一方で良馬場〜乾き気味は中団差しの進出が利きやすく、当日の含水率・風向・内外の砂の締まりは必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半4F50.0〜51.5で流れやすく、中盤の緩みは小さめ。
後半4F51.2〜52.6でL1の落ちを小さくまとめられるタイプが優勢です。
渋った馬場ではさらに前傾度が増し、先行の粘り込みが強まります。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級条件：1:50.5〜1:48.0
- A級・特別：1:47.8〜1:46.0
- オープン・SIII級：1:46.0〜1:44.0
- 全体平均：約1:48.7
稍重〜不良では0.8〜1.8秒の短縮が出やすく、前受け有利が強化されます。
速い上がりよりも隊列形成と中盤の持続が結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.8%／33.8%
- 2枠：12.4%／33.0%
- 3枠：11.6%／31.6%
- 4枠：10.8%／30.6%
- 5枠：10.0%／29.4%
- 6枠：9.4%／28.6%
- 7枠：8.8%／27.6%
- 8枠：8.4%／26.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでが短めで内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発と二の脚で内へ収められれば妙味がありますが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：15.8%／40.2%
- 先行：13.2%／35.6%
- 差し：8.6%／24.8%
- 追込：3.4%／10.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、4角で自然と進出して押し切るのが王道です。
直線は長めでも追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ14.8%／38.0%・先行13.0%／35.0%・差し9.0%／25.2%・追込3.8%／11.2%
- 稍重：逃げ16.6%／41.0%・先行13.4%／36.0%・差し8.4%／24.4%・追込3.2%／10.2%
- 重：逃げ17.4%／42.6%・先行13.8%／36.6%・差し8.0%／23.6%・追込3.0%／9.8%
- 不良：逃げ18.2%／44.0%・先行14.2%／37.4%・差し7.6%／23.0%・追込2.8%／9.4%
渋るほど前受け優位が強化され、良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 笹川翼：13.2%／35.8%
- 矢野貴之：12.8%／35.0%
- 本田正重：12.2%／33.8%
- 和田譲治：11.6%／32.0%
- 張田昂：11.0%／31.2%
内を確保してロスなく運び、4角でスムーズに加速へ繋げる進路取りが巧みな騎手を素直に評価。
人気馬の取りこぼしが少ない先行〜差し兼用型が堅実です。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- コパノリッキー：12.8%／34.6%
- ヘニーヒューズ：12.4%／34.0%
- シニスターミニスター：12.0%／33.4%
- パイロ：11.6%／32.8%
- ドレフォン：11.2%／32.0%
- ゴールドアリュール：10.8%／31.2%
スピード×パワー持続に長ける米国型と、スタミナで脚を長く使えるダート中距離適性の父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：11.6%／31.6%
- フレンチデピュティ：11.4%／31.2%
- フォーティナイナー系：11.2%／30.8%
- クロフネ：10.8%／30.4%
- ブライアンズタイム：10.6%／30.0%
父の速力に対して、母父で体幹と先行粘りを補う配合が安定。
二ターンの持続戦に強い骨格の強さが活きます。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- コパノリッキー×キングカメハメハ：13.2%／35.8%
- ヘニーヒューズ×フレンチデピュティ：12.8%／35.0%
- シニスターミニスター×フォーティナイナー系：12.4%／34.4%
- パイロ×クロフネ：12.0%／33.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：コパノリッキー12.6%／34.2%・ヘニーヒューズ12.2%／33.8%・シニスターミニスター11.8%／33.2%
- 稍重：ヘニーヒューズ13.0%／35.2%・パイロ12.4%／34.4%・ゴールドアリュール11.6%／32.8%
- 重：シニスターミニスター13.4%／35.8%・コパノリッキー13.0%／35.0%・ドレフォン11.8%／33.0%
- 不良：ヘニーヒューズ13.8%／36.6%・シニスターミニスター13.6%／36.2%・パイロ13.0%／35.4%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
先行できる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 斉藤敏：12.4%／33.2%
- 石井勝男：11.8%／32.4%
- 張田京：11.4%／31.6%
- 米谷康秀：11.0%／31.0%
- 佐藤裕太：10.6%／30.4%
ゲートと二の脚を整え、二ターンの持続力を引き出す調整が巧い陣営が堅実。
出走数の多い厩舎は安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （有）ミルファーム：11.6%／32.0%
- （株）NICKS：11.4%／31.6%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：11.0%／31.0%
- ラフィアンターフマンクラブ：10.8%／30.6%
- ゴドルフィン：10.4%／29.6%
中距離ダート適性の配合と育成が明確なオーナーサイドが良績。
出走数の多いクラブや自前育成拠点を持つ陣営は好走の傾向です。
調教師×馬主
船橋ダ中距離巧者厩舎×スピード持続型の馬主が王道です。
斉藤敏×ミルファーム、石井勝男×NICKS、張田京×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：11.0%／31.2%
- ノーザンファーム：10.8%／30.8%
- 社台ファーム：10.0%／29.6%
- ビッグレッドファーム：9.6%／29.0%
- 三嶋牧場：9.2%／28.2%
出走数の多い大規模牧場に加え、スプリント〜中距離ダート育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内へ収められれば妙味
- 開催と砂：仮柵はなく、含水が上がるほど前受けの好走の傾向が強まる。良では差しの進出も視野
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは進路と加速が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：コパノリッキー／ヘニーヒューズ／シニスターミニスター／パイロ／ドレフォン／ゴールドアリュールのスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手：船橋中距離巧者の笹川翼・矢野貴之・本田正重・和田譲治・張田昂を素直に評価
