主な開催重賞
- JBCレディースクラシック（JpnI・ダ1800m・3歳以上牝）
- JBCクラシック（JpnI・ダ1800m・3歳以上）
- 日本テレビ盃（JpnII・ダ1800m・3歳以上）
- クイーン賞（JpnIII・ダ1800m・4歳以上牝）
- マリーンカップ（JpnIII・ダ1800m・3歳牝）
- ブルーバードカップ（JpnIII・ダ1800m・3歳）
船橋ダート1800mは左回り・二ターンの中距離戦。
スタンド前直線付近からの発走で最初のコーナーまでがやや短めです。
内を素早く確保できる枠と先行力が活きます。
コーナーは弧が大きく減速幅は小さく、道中は一定ラップでの持続力が問われます。
直線は約308mで、4角出口の勢いを維持できるかが鍵です。
コース構造と特徴
船橋は砂厚が標準〜やや厚めでパワー要求度は中〜高。
1コーナーまでの距離が長くないため、内目先行が形を作りやすいです。
3〜4角はスピードが落ちにくく、外々を回すと距離ロスが拡大します。
理想は内で脚を温存し、直線入口でスムーズに加速へ繋げる運びです。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日は内ラチ沿いが締まり、内先行の好走の傾向が上昇します。
降雨や散水で含水率が上がると時計が短縮し、前受け優勢が強化されます。
一方で良馬場〜乾き気味は中団差しの進出も利きやすく、当日の含水率・風向・内外の砂の締まりは必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半4F50.5〜52.0で流れやすく、中盤の緩みは小さめ。
後半4F51.5〜52.8でL1の落ちを小さくまとめられるタイプが優勢です。
渋った馬場ではさらに前傾度が増し、先行の粘り込みが強まります。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級条件：1:56.5〜1:53.5
- A級・特別：1:53.4〜1:51.2
- オープン・SIII級：1:51.2〜1:49.0
- 全体平均：約1:53.8
稍重〜不良では0.8〜1.8秒の短縮が出やすく、前受け有利が強化されます。
速い上がりよりも隊列形成と中盤の持続が結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.6%／34.0%
- 2枠：12.2%／33.2%
- 3枠：11.4%／31.8%
- 4枠：10.6%／30.6%
- 5枠：9.8%／29.6%
- 6枠：9.2%／28.8%
- 7枠：8.6%／27.6%
- 8枠：8.2%／27.0%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでが短めで内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発と二の脚で内へ収められれば妙味がありますが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：15.6%／39.8%
- 先行：13.6%／36.4%
- 差し：8.8%／25.0%
- 追込：3.6%／11.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、4角で自然と進出して押し切るのが王道です。
直線は十分でも追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ14.6%／37.6%・先行13.2%／35.6%・差し9.2%／25.6%・追込3.8%／11.4%
- 稍重：逃げ16.4%／40.8%・先行13.8%／36.8%・差し8.6%／24.6%・追込3.2%／10.4%
- 重：逃げ17.2%／42.2%・先行14.2%／37.4%・差し8.0%／23.8%・追込3.0%／9.8%
- 不良：逃げ18.0%／43.8%・先行14.6%／38.2%・差し7.6%／23.2%・追込2.8%／9.4%
渋るほど前受け優位が強化され、良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 笹川翼：13.6%／36.6%
- 矢野貴之：13.0%／35.8%
- 本田正重：12.4%／34.2%
- 御神本訓史：11.8%／33.2%
- 和田譲治：11.2%／32.0%
内を確保してロスなく進め、4角でスムーズに加速へ繋げる進路取りが巧みな騎手を素直に評価。
人気馬の取りこぼしが少ない先行〜差し兼用型が堅実です。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- コパノリッキー：13.0%／35.2%
- シニスターミニスター：12.6%／34.6%
- ヘニーヒューズ：12.2%／34.0%
- パイロ：11.8%／33.2%
- ドレフォン：11.4%／32.4%
- ゴールドアリュール：11.0%／31.6%
スピード×パワー持続に長ける米国型と、スタミナで脚を長く使えるダート中距離適性の父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：11.8%／31.8%
- フレンチデピュティ：11.6%／31.4%
- フォーティナイナー系：11.4%／31.0%
- クロフネ：11.0%／30.6%
- ブライアンズタイム：10.8%／30.2%
父の速力に対して、母父で体幹と先行粘りを補う配合が安定。
二ターンの持続戦に強い骨格の強さが活きます。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- コパノリッキー×キングカメハメハ：13.4%／36.0%
- シニスターミニスター×フレンチデピュティ：13.0%／35.4%
- ヘニーヒューズ×フォーティナイナー系：12.6%／34.6%
- パイロ×クロフネ：12.2%／34.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：コパノリッキー12.8%／34.8%・シニスターミニスター12.4%／34.2%・ヘニーヒューズ12.0%／33.6%
- 稍重：ヘニーヒューズ13.2%／35.6%・パイロ12.6%／34.8%・ゴールドアリュール11.8%／33.2%
- 重：シニスターミニスター13.6%／36.0%・コパノリッキー13.2%／35.4%・ドレフォン12.0%／33.4%
- 不良：ヘニーヒューズ14.0%／36.8%・シニスターミニスター13.8%／36.4%・パイロ13.2%／35.6%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
先行できる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 斉藤敏：12.6%／33.4%
- 石井勝男：12.0%／32.6%
- 張田京：11.6%／31.8%
- 米谷康秀：11.2%／31.2%
- 佐藤裕太：10.8%／30.6%
ゲートと二の脚を整え、二ターンの持続力を引き出す調整が巧い陣営が堅実。
出走数の多い厩舎は安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （有）ミルファーム：11.8%／32.2%
- （株）NICKS：11.6%／31.8%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：11.2%／31.2%
- ラフィアンターフマンクラブ：10.8%／30.8%
- ゴドルフィン：10.6%／29.8%
中距離ダート適性の配合と育成が明確なオーナーサイドが良績。
出走数の多いクラブや自前育成拠点を持つ陣営は好走の傾向です。
調教師×馬主
船橋ダ中距離巧者厩舎×スピード持続型の馬主が王道です。
斉藤敏×ミルファーム、石井勝男×NICKS、張田京×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：11.2%／31.4%
- ノーザンファーム：11.0%／31.0%
- 社台ファーム：10.2%／29.8%
- ビッグレッドファーム：9.8%／29.2%
- 三嶋牧場：9.4%／28.4%
出走数の多い大規模牧場に加え、スプリント〜中距離ダート育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発と二の脚で内へ収められれば妙味
- 開催と砂：仮柵はなく、含水が上がるほど前受けの好走の傾向が強まる。良では差しの進出も視野
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは進路と加速が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：コパノリッキー／シニスターミニスター／ヘニーヒューズ／パイロ／ドレフォン／ゴールドアリュールのスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手：船橋中距離巧者の笹川翼・矢野貴之・本田正重・御神本訓史・和田譲治を素直に評価
