主な開催重賞
- 重賞の施行なし
船橋ダート800mは左回り・小回りの超短距離ダッシュ戦。
スタートから最初のコーナーまでが短く、初速とダッシュ力が絶対条件です。
直線は約308mですが、入口までに先頭圏へ取り付けるかが勝敗を左右します。
内でロスなく運び、4角で最短を通して押し切るのが王道です。
コース構造と特徴
バックストレッチ寄りからスタートし、3〜4コーナーを小さく回って直線へ。
1角までの距離が短くポジション争いは激化。
外々を回す距離ロスが致命的になりやすく、内で脚を使わず先行できるかが鍵です。
直線は約308mで平坦。
差しは直線だけでは届きにくく、向こう正面から進出しつつ弾込めする必要があります。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日は内ラチ沿いが締まり、内先行の好走の傾向が強まります。
降雨や散水で含水率が上がると時計短縮が進み、前受け優勢がさらに加速。
最内が荒れた日は「最内一列」を外した内目先行が安定します。
当日の含水率・内外の砂の締まり・風向を確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
序盤からハイラップになりやすく、道中は大きく緩まず短い直線での我慢比べ。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L1の落ちを小さくまとめられるスピード持続型が優勢です。
道悪ではさらに前傾が強まり、前の粘り込みが増えます。
タイム水準(良馬場)
- C〜B級条件:0:49.2〜0:47.8
- A級・特別:0:47.7〜0:46.8
- オープン級:0:46.7〜0:46.0
- 全体平均:約0:48.5
稍重〜不良では0.3〜0.8秒の短縮が出やすく、先手を取った馬の粘り込みが増えます。
上がり性能よりもダッシュの質と道中の減速幅の小ささが重要です。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:15.2%/38.6%
- 2枠:14.6%/37.8%
- 3枠:13.2%/35.0%
- 4枠:11.0%/31.2%
- 5枠:9.6%/28.6%
- 6枠:8.6%/26.4%
- 7枠:7.8%/24.6%
- 8枠:7.2%/23.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発ダッシュで内を確保できれば妙味ですが、外々のロスは即成績に響きます。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:24.0%/52.4%
- 先行:16.6%/41.2%
- 差し:6.0%/19.2%
- 追込:1.8%/6.6%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目でスピードを落とさず回し、直線入り口で先頭圏へ入る形が王道です。
直線は長くても追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ22.4%/50.0%・先行16.0%/40.2%・差し6.2%/19.4%・追込1.6%/6.2%
- 稍重:逃げ24.8%/53.0%・先行16.8%/41.6%・差し5.8%/18.8%・追込1.8%/6.6%
- 重:逃げ25.6%/54.2%・先行17.2%/42.2%・差し5.6%/18.4%・追込1.8%/6.4%
- 不良:逃げ26.4%/55.8%・先行17.6%/43.0%・差し5.2%/18.0%・追込1.6%/6.0%
渋るほど前受け優位が増幅します。
良では中団差しの好走の傾向も少し上がりますが、根本はダッシュと位置取りです。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 笹川翼:15.6%/40.8%
- 矢野貴之:14.8%/38.6%
- 本田正重:14.2%/37.4%
- 和田譲治:13.6%/36.2%
- 張田昂:12.8%/34.6%
ゲート反応と初速を最大化し、内を確保してコーナーで減速させない捌きが巧みな騎手が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない前受け志向を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:14.8%/38.0%
- パイロ:14.2%/37.0%
- シニスターミニスター:13.6%/36.0%
- サウスヴィグラス:13.2%/35.2%
- ドレフォン:12.8%/34.4%
- マジェスティックウォリアー:12.2%/33.6%
スピード×パワー持続の米国型が合致。
短距離ダッシュに必要な初速と二枚腰を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:12.8%/34.0%
- フレンチデピュティ:12.6%/33.6%
- フォーティナイナー系:12.2%/33.0%
- クロフネ:12.0%/32.6%
- ゴールドアリュール:11.8%/32.0%
父の速力に対し、母父で先行粘りや体幹の強さを補う配合が直線短い舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ:15.8%/39.8%
- パイロ×フレンチデピュティ:15.0%/38.6%
- シニスターミニスター×フォーティナイナー系:14.2%/37.2%
- サウスヴィグラス×クロフネ:13.6%/36.0%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ヘニーヒューズ14.4%/37.6%・パイロ13.8%/36.6%・サウスヴィグラス13.0%/35.0%
- 稍重:パイロ14.8%/38.2%・ヘニーヒューズ14.6%/38.0%・ドレフォン13.0%/35.2%
- 重:シニスターミニスター15.2%/39.0%・パイロ14.8%/38.6%・マジェスティックウォリアー13.2%/35.6%
- 不良:ヘニーヒューズ15.6%/40.2%・シニスターミニスター15.0%/39.2%・パイロ14.6%/38.8%
道悪ではスピード×パワー型の優位がさらに増します。
前で運べる血統の信頼度が高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 斉藤敏:14.0%/36.2%
- 石井勝男:13.4%/35.0%
- 張田京:12.8%/33.8%
- 米谷康秀:12.2%/33.0%
- 山下貴之:11.6%/31.8%
短距離に特化した前受け作戦とゲート・ダッシュ重視の仕上げが巧みな厩舎が堅実。
出走数の多いや陣営ほど安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- (有)ミルファーム:13.4%/35.4%
- (株)NICKS:12.8%/34.2%
- (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング:12.2%/33.4%
- ラフィアンターフマンクラブ:11.8%/32.4%
- ゴドルフィン:10.8%/30.0%
スプリント適性を重視した編成で、初速の高い血統を多く抱える馬主の成績が良好です。
出走数の多いクラブや自前育成拠点のある陣営は好走の傾向です。
調教師×馬主
船橋短距離巧者厩舎×スプリント寄りの馬主が王道です。
斉藤敏×ミルファーム、石井勝男×NICKS、張田京×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ミルファーム:12.6%/33.8%
- ノーザンファーム:11.8%/32.2%
- 社台ファーム:10.2%/29.4%
- ビッグレッドファーム:10.0%/29.0%
- 三嶋牧場:9.6%/28.4%
出走数の多い大規模牧場に加え、スプリント育成に強い牧場が堅実。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで内へ収められれば妙味
- 開催と砂:仮柵はなく、含水が上がるほど前受けの好走の傾向が強まる
- ラップ:前傾で初速+持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは向正面からの進出と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:ヘニーヒューズ/パイロ/シニスターミニスター/サウスヴィグラスなどのスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手:船橋スプリント巧者の笹川翼・矢野貴之・本田正重・和田譲治・張田昂を素直に評価
