主な開催重賞
- 重賞の施行なし
笠松ダート1800mは右回りの2コーナー発走・二周コース。
直線は短く約250m前後で、先行力とコーナーワーク、そして持久力が問われます。
内を先に確保して道中のロスを抑え、4角までに先頭圏へ取り付くのが王道です。
コース構造と特徴
2コーナー付近から発走し、最初の向正面までの距離は短め。
序盤で位置を取れないと挽回が難しく、内目で運べる先行勢が形を作りやすいです。
3〜4角はタイトで、外々を回すと距離ロスが拡大。
直線は短く平坦。
L1での減速幅を小さくまとめられるスピード持久型が有利です。
開催進行と仮柵
ダートは基本内柵固定で仮柵の影響は軽微。
開催序盤は内の砂が締まり、内先行の好走の傾向が強く出やすいです。
開催が進むと内の掘れで外差し比率がやや上がりますが、依然として前有利。
降雨で含水率が上がると時計短縮と前受けの粘りがさらに顕著になります。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
序盤でポジション争いが速くなり、向正面でも緩みにくい持久戦になりやすいです。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L2〜L1の落ちを小さくまとめるタイプが優勢。
渋った馬場では前半がさらに速まり、逃げ〜先行の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- C・B級一般：1:58.5〜2:01.5
- A級・特別：1:55.8〜1:58.2
- 重賞級：1:53.8〜1:55.2
- 全体平均：1:59.6前後
稍重〜不良では1.0〜2.0秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
長い脚の瞬発力よりも、初速と道中の位置取り、減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.6%／34.8%
- 2枠：12.8%／33.8%
- 3枠：11.6%／31.6%
- 4枠：10.4%／30.0%
- 5枠：9.6%／28.6%
- 6枠：8.8%／27.2%
- 7枠：8.0%／25.8%
- 8枠：7.4%／24.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーが近く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬と二の脚で好位確保が決まれば妙味ですが、外々を回すロスは着順に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：19.8%／47.6%
- 先行：14.0%／37.4%
- 差し：6.2%／20.4%
- 追込：2.2%／8.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ18.2%／45.0%・先行13.4%／36.0%・差し6.0%／20.0%・追込2.0%／8.2%
- 稍重：逃げ20.6%／48.6%・先行14.2%／37.8%・差し6.2%／20.4%・追込2.2%／8.6%
- 重：逃げ21.6%／50.2%・先行14.8%／38.8%・差し6.4%／20.8%・追込2.4%／8.8%
- 不良：逃げ22.8%／52.0%・先行15.2%／39.8%・差し6.6%／21.2%・追込2.6%／9.2%
渋るほど前受け優位が強化され、良では外差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 向山牧：16.2%／40.6%
- 渡邊竜也：15.8%／39.8%
- 東川慎：14.2%／36.4%
- 塚本征吾：12.8%／33.2%
- 藤原幹生：12.0%／31.0%
内を確保して道中で減速させない前受け型の騎乗が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：13.2%／34.4%
- パイロ：12.8%／33.6%
- シニスターミニスター：12.4%／32.8%
- スマートファルコン：11.8%／31.4%
- マジェスティックウォリアー：11.4%／30.8%
- ホッコータルマエ：11.0%／30.0%
ダート中距離のスピード×先行持久を強く伝える父系が合致。
初速と向正面の持続力に優れた血統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フジキセキ：12.0%／31.8%
- キングカメハメハ：11.8%／31.2%
- クロフネ：11.6%／30.8%
- アグネスタキオン：11.4%／30.4%
- ゴールドアリュール：11.0%／29.8%
父に速力、母父に底力とパワーを補う配合が直線短い舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×フジキセキ：14.0%／35.4%
- パイロ×アグネスタキオン：13.4%／34.6%
- シニスターミニスター×キングカメハメハ：12.8%／33.2%
- スマートファルコン×ゴールドアリュール：12.4%／32.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ12.8%／33.8%・パイロ12.4%／33.0%・シニスターミニスター12.0%／32.2%
- 稍重：パイロ13.6%／35.2%・ヘニーヒューズ13.2%／34.6%・スマートファルコン12.2%／32.4%
- 重：シニスターミニスター14.2%／36.2%・パイロ13.8%／35.6%・マジェスティックウォリアー12.6%／33.4%
- 不良：ヘニーヒューズ14.8%／37.6%・パイロ14.4%／36.8%・シニスターミニスター13.8%／35.8%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 笹野博司：13.6%／34.6%
- 伊藤強一：13.0%／33.2%
- 後藤正義：12.0%／31.8%
- 川嶋弘吉：11.4%／30.2%
- 田口輝彦：10.8%／29.2%
出走数の多いやり繰りと、テンの速力を引き出す仕上げが堅実。
先行作を徹底できる厩舎を素直に評価しましょう。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- ノルマンディーサラブレッドレーシング：12.4%／31.2%
- ライオンレースホース：12.0%／30.6%
- ゴドルフィン：11.6%／30.0%
- ウイン：11.2%／29.2%
- YGGオーナーズクラブ：10.8%／28.6%
ダート中距離向けの配合とローテを多く組むオーナー筋が安定。
スピード型に持久力を足した方針が好走の傾向です。
調教師×馬主
マイル〜中距離志向のオーナー×笠松の中距離巧者厩舎が王道です。
ノルマンディー×伊藤強一、ライオン×笹野博司などの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- グランド牧場：12.2%／30.8%
- 新冠橋本牧場：11.8%／30.2%
- 川上牧場：11.4%／29.6%
- 谷川牧場：11.0%／29.0%
- ビッグレッドファーム：10.8%／28.4%
出走数の多い牧場に加え、ダート中距離育成に強い牧場が安定。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬と二の脚で好位確保なら妙味
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：ダート中距離のスピード×パワー持続が王道です。道悪ならヘニーヒューズ／パイロ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：笠松の前受け巧者向山牧・渡邊竜也・東川慎・塚本征吾を素直に評価
