主な開催重賞
- 重賞の施行なし
笠松ダート2500mは右回りの長距離戦。
周回をまたぐ持久力勝負になりやすく、序盤で力みなく先行圏を確保しつつ、向正面で息を入れすぎない配分が重要です。
直線は約250m前後と短く、4角までに先頭圏へ取り付くのが王道です。
コース構造と特徴
スタンド前発走で1周半以上を走破。
最初のコーナーまでの距離は長過ぎず、出脚と二の脚でポジションが決まりやすいです。
3〜4角はタイトで外を回すと距離ロスが拡大。
直線は短く平坦で、L2からの持続加速で押し切る形が決まりやすいです。
道中で息を入れ過ぎるとロングスパートに対応できず、早めに動ける持久型が有利です。
開催進行と仮柵
ダートは基本的に内柵固定で仮柵の影響は軽微。
開催序盤は砂が締まり内先行の好走の傾向が強く出ます。
開催が進むと内の掘れで外の伸びが相対的に良化しますが、長距離では依然として前有利。
降雨で含水率が上がると時計短縮と先行粘りが顕著になります。
当日の含水率・内外の馬場差・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向はイーブン(平均→持続)が基本です。
前半は極端に飛ばさず、2周目向正面〜3角でのロングスパート区間が長い持久戦。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L2〜L1の落ちを小さくまとめられるタイプが優勢です。
渋った馬場では早めに流れ、逃げ〜先行の粘り込みが増えます。
タイム水準(良馬場)
- C・B級一般:2:47.5〜2:52.5
- A級・特別:2:43.5〜2:47.0
- 重賞級(同距離施行少の参考値):2:41.0〜2:43.0
- 全体平均:2:48.5前後
稍重〜不良では1.5〜3.0秒の短縮が出やすく、前受けの粘り込みが増えます。
瞬発力よりも配分とポジション、減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:13.8%/35.2%
- 2枠:13.0%/34.4%
- 3枠:12.0%/32.8%
- 4枠:10.6%/30.6%
- 5枠:9.6%/29.4%
- 6枠:8.6%/27.8%
- 7枠:7.8%/26.4%
- 8枠:7.4%/25.6%
内〜中枠がやや良です。
周回コースでコーナー数が多く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は好発と二の脚で好位確保が決まれば妙味ですが、外々の距離ロスは着順に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:17.2%/45.0%
- 先行:13.4%/36.8%
- 差し:6.2%/20.8%
- 追込:2.2%/8.6%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、2周目向正面からのロングスパートで押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ16.0%/42.6%・先行12.8%/35.6%・差し6.0%/20.4%・追込2.0%/8.2%
- 稍重:逃げ17.8%/46.2%・先行13.6%/37.0%・差し6.2%/20.8%・追込2.2%/8.6%
- 重:逃げ18.8%/47.6%・先行14.0%/37.8%・差し6.4%/21.2%・追込2.4%/9.0%
- 不良:逃げ19.8%/49.0%・先行14.6%/39.0%・差し6.6%/21.6%・追込2.6%/9.4%
渋るほど前受け優位が強化され、良では進路確保できた差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 向山牧:15.6%/39.6%
- 渡邊竜也:15.0%/38.6%
- 東川慎:13.6%/35.0%
- 塚本征吾:12.4%/33.0%
- 藤原幹生:11.6%/30.6%
長距離での配分を誤らず内を確保して減速させない騎乗が堅実。
前受け志向で人気馬の取りこぼしが少ない笠松巧者を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- シニスターミニスター:12.8%/33.6%
- スマートファルコン:12.6%/33.0%
- ヘニーヒューズ:12.2%/32.4%
- ホッコータルマエ:11.6%/31.2%
- マジェスティックウォリアー:11.2%/30.6%
- オルフェーヴル:10.8%/30.2%
ダート長距離の先行持久に長けた父系が優勢。
初速よりもロングスパート耐性とパワー持続を伝える系統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:12.0%/31.4%
- フジキセキ:11.8%/31.0%
- クロフネ:11.6%/30.6%
- ゴールドアリュール:11.2%/30.2%
- アグネスタキオン:10.8%/29.8%
父に持久力、母父に底力とパワーを補う配合が直線短い舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- シニスターミニスター×キングカメハメハ:13.8%/35.2%
- スマートファルコン×ゴールドアリュール:13.2%/34.0%
- ヘニーヒューズ×フジキセキ:12.8%/33.4%
- ホッコータルマエ×クロフネ:12.4%/32.8%
馬場状態別(血統・父)
- 良:シニスターミニスター12.6%/33.2%・スマートファルコン12.2%/32.6%・ホッコータルマエ11.6%/31.0%
- 稍重:スマートファルコン13.4%/34.8%・シニスターミニスター13.0%/34.0%・ヘニーヒューズ12.2%/32.4%
- 重:シニスターミニスター14.2%/36.2%・ホッコータルマエ13.4%/35.0%・マジェスティックウォリアー12.6%/33.2%
- 不良:スマートファルコン14.8%/37.4%・シニスターミニスター14.4%/36.8%・ヘニーヒューズ13.6%/35.6%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 笹野博司:13.0%/33.6%
- 伊藤強一:12.6%/32.8%
- 後藤正義:11.6%/31.0%
- 川嶋弘吉:11.0%/29.8%
- 田口輝彦:10.4%/28.8%
出走数の多いやり繰りと、配分を誤らない先行作を徹底できる厩舎が堅実。
距離延長ローテでもテンに無理をさせない仕上げが好結果につながります。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- ノルマンディーサラブレッドレーシング:11.8%/30.8%
- ライオンレースホース:11.6%/30.4%
- ゴドルフィン:11.2%/30.0%
- ウイン:10.8%/29.2%
- YGGオーナーズクラブ:10.4%/28.6%
長距離志向の配合とローテを積極的に組むオーナー筋が安定。
スピード型に持久力を足した方針が好走の傾向です。
調教師×馬主
スタミナ配合のオーナー×笠松の長距離巧者厩舎が王道です。
ノルマンディー×伊藤強一、ライオン×笹野博司の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- グランド牧場:11.8%/30.4%
- 新冠橋本牧場:11.4%/30.0%
- 川上牧場:11.0%/29.6%
- 谷川牧場:10.6%/28.8%
- ビッグレッドファーム:10.4%/28.4%
出走数の多い牧場に加え、ダート長距離育成に強い牧場が安定。
パワー持続×配分のしやすさを意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬と二の脚で好位確保なら妙味
- ラップ:イーブンで配分+持続が最重要。2周目向正面からのロングスパートで4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは進路と配分が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:ダート長距離のパワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター/スマートファルコン/ホッコータルマエの優位がさらに増す
- 騎手:笠松巧者の向山牧・渡邊竜也・東川慎・塚本征吾を素直に評価
