主な開催重賞
- 重賞の施行なし
盛岡ダート1000mは左回り・1周1600mの砂コースを使用する電撃戦です。
向正面奥の短いシュートから発走し、最初のコーナーまでの距離が短め。
ダッシュ力と二の脚、そしてコーナーワークの巧拙が問われます。
直線は約300mで地方としてはやや長めですが、減速幅を抑えて4角先頭圏へ持ち込むのが王道です。
コース構造と特徴
左回り・ダート1周1600m、直線は約300m。
1000mは向正面シュート発走で3〜4角を回っての短距離戦。
3角の進入がタイトになりやすく、外々を回すと距離ロスが拡大します。
コーナーで減速しすぎずL1の落ちを小さくまとめられる馬が優位。
内目を立ち回ってロスを抑える先行勢が粘りやすいのが特徴です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵設定なし。
開幕〜序盤は内砂が締まりやすく内先行が粘る傾向。
使われるにつれて内の砂が深くなると中目の進路が良化し、差しの好走の傾向も若干上昇します。
降雨で含水が上がると時計短縮＋前受け優位が強化。
当日の砂厚・含水率・内外の伸び差は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
スタート直後からペースが上がり、道中は緩みにくい持続戦。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、直線だけでの差し切りは頻度が低め。
道悪時はさらに前半が速くなり、先行の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- B〜C級平場：1:01.8〜1:00.6
- A級・特別：1:00.5〜0:59.5
- 自己条件上位・オープン：0:59.8〜0:58.8
- 全体平均：約1:00.8
稍重〜不良では0.8〜1.5秒の短縮が出やすく、前受けの信頼度がさらに上がります。
速い上がりよりも道中位置と減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.8%／27.8%
- 2枠：10.2%／26.2%
- 3枠：9.6%／25.0%
- 4枠：9.0%／24.2%
- 5枠：8.6%／23.8%
- 6枠：8.2%／23.4%
- 7枠：7.8%／22.6%
- 8枠：7.6%／22.8%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーまでが短く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々を回すロスは結果に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：20.4%／48.6%
- 先行：13.6%／34.8%
- 差し：6.2%／19.4%
- 追込：2.2%／8.0%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線はやや長めでも追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ18.8%／45.0%・先行12.8%／33.2%・差し6.0%／18.6%・追込2.0%／7.6%
- 稍重：逃げ20.8%／49.2%・先行13.8%／35.2%・差し6.2%／19.8%・追込2.2%／8.0%
- 重：逃げ21.6%／50.4%・先行14.2%／36.0%・差し6.4%／20.2%・追込2.4%／8.2%
- 不良：逃げ22.4%／52.0%・先行14.6%／36.8%・差し6.6%／20.6%・追込2.6%／8.6%
渋るほど前受け優位が強化され、良では中目からの差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 村上忍：16.8%／39.2%
- 高松亮：15.6%／37.8%
- 山本政聡：14.2%／35.6%
- 鈴木祐：13.4%／33.8%
- 岩本怜：12.6%／31.4%
テンに速く内目でロスを作らないさばきができる岩手の先行巧者が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない前受け志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：14.8%／36.2%
- サウスヴィグラス：14.2%／35.0%
- パイロ：13.6%／34.6%
- シニスターミニスター：12.8%／32.8%
- マジェスティックウォリアー：12.0%／31.0%
- アジアエクスプレス：11.6%／30.2%
スピード×パワー持続を伝える米国型砂適性の父系が合致。
テンに速く、コーナーで減速幅の小さい産駒が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フォーティナイナー：12.8%／32.6%
- サクラバクシンオー：12.4%／31.8%
- クロフネ：11.8%／30.6%
- ゴールドアリュール：11.2%／29.8%
- タイキシャトル：10.8%／29.0%
父に速力、母父に先行持久とダートパワーを補う配合が短距離戦で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：16.2%／38.2%
- サウスヴィグラス×フォーティナイナー系：15.0%／36.6%
- パイロ×サクラバクシンオー：14.2%／35.0%
- シニスターミニスター×クロフネ：13.2%／33.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ14.2%／35.6%・パイロ13.2%／33.8%・サウスヴィグラス13.0%／33.2%
- 稍重：サウスヴィグラス15.0%／36.8%・ヘニーヒューズ14.8%／36.2%・シニスターミニスター13.4%／34.0%
- 重：ヘニーヒューズ15.6%／38.0%・シニスターミニスター14.0%／35.2%・マジェスティックウォリアー13.2%／33.6%
- 不良：サウスヴィグラス16.2%／39.0%・ヘニーヒューズ15.8%／38.6%・パイロ14.6%／36.8%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
テンから出していける前受け血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 小西重征：11.8%／30.6%
- 板垣吉則：11.2%／29.8%
- 櫻田樹：10.8%／29.0%
- 千博次：10.4%／28.4%
- 菅原勲：10.2%／28.0%
短距離ローテを積極的に組み、テンから出していく仕上げが得意な厩舎が堅実。
出走数の多いや管理で好位先行を徹底できる厩舎に注目です。
馬主
馬主別の勝率／複勝率（盛岡ダ1000m）
- ミルファーム：12.8%／31.2%
- ノルマンディーサラブレッドレーシング：11.8%／29.8%
- ラフィアンターフマンクラブ：11.4%／29.2%
- ゴドルフィン：11.0%／28.8%
- サンデーレーシング：10.6%／28.2%
短距離志向の配合とローテが明確な馬主は出走数の多い分だけ勝ち星を積み上げやすく、1000mでも好走の傾向です。
調教師×馬主
短距離特化クラブ×地元先行型厩舎が王道です。
ミルファーム×板垣吉則、ノルマンディー×小西重征、ラフィアン×櫻田樹の布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.4%／29.8%
- 社台ファーム：10.2%／27.6%
- グランド牧場：10.0%／27.2%
- ビッグレッドファーム：10.0%／27.0%
- 静内・浦河・新冠エリアの個人牧場（例：岡田スタッド、坂東牧場など）：9.6%／26.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離育成に強い日高の牧場が安定。
スピード×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催とダート：序盤は内砂が締まり内先行、使われると中目が伸び、外差しの好走の傾向が少し強まる
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国型のスピード×パワー持続が王道です。道悪ならサウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／パイロの優位がさらに増す
- 騎手：盛岡巧者の村上忍・高松亮・山本政聡・鈴木祐・岩本怜を素直に評価
