主な開催重賞
- 重賞の施行なし
盛岡ダート1800mは左回り・2コーナー発走の2ターン戦です。
直線は約300mと地方では長めで、スピードだけでなく息の入らない持続力が問われます。
1コーナーまでの距離はほどよく、先行力を活かして好位で流れに乗るのが王道です。
コース構造と特徴
左回り・ダート1周1600mをベースにした2ターンの1800m設定です。
発走後にコーナーへ向かうため序盤は隊列作りが重要で、外々を回すと距離ロスが拡大します。
3〜4角はカーブ半径が大きめでスピードが落ちにくく、直線まで脚を持続できるタイプが好適です。
直線は約300mで差しも届きますが、4角で先頭圏に取り付いていることが前提です。
開催進行と仮柵
ダートは仮柵設定がありません。
開催序盤は内砂が締まりやすく内目先行が粘りやすいです。
使われるにつれて内のダメージが進むと中目〜外の伸びが相対的に良化し、差しの好走の傾向がやや上昇します。
降雨で含水が上がると時計短縮＋前受け優位が強化されます。
当日の含水率・砂厚・内外の馬場差は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
スタート直後は速くなりやすい一方で、中盤に極端な緩みが出にくくL2〜L1までジワッと落とす持続戦になりやすいです。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、減速幅を小さくまとめられる先行型が優勢です。
道悪時は前半がさらに締まり、前の粘り込みが強まります。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級平場：1:57.0〜1:55.0
- A級・特別：1:54.5〜1:52.5
- オープン・重賞級：1:51台〜1:49台
- 全体平均：約1:54.8
稍重〜不良では0.8〜2.0秒の短縮が出やすく、前受けの信頼度が上がります。
上がりの速さよりも道中のポジションとロスの少なさが着順に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：11.8%／29.8%
- 2枠：11.4%／29.2%
- 3枠：10.8%／28.6%
- 4枠：10.6%／28.2%
- 5枠：10.0%／27.6%
- 6枠：9.4%／26.6%
- 7枠：8.8%／25.4%
- 8枠：8.4%／24.6%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナー進入で内を確保しやすく、3〜4角もイン〜内2頭分でロスを抑えられる配置がプラスです。
外枠は出脚で好位を取れれば妙味ですが、外々の距離ロスは厳禁です。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：13.6%／37.8%
- 先行：14.2%／36.2%
- 差し：9.2%／25.6%
- 追込：3.8%／12.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
1800mはマイルよりも差しの射程が広がりますが、直線入口で先頭圏に取り付くことが条件です。
ペースが締まる日ほど追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ12.8%／36.0%・先行13.8%／35.8%・差し9.0%／25.2%・追込3.6%／12.0%
- 稍重：逃げ14.2%／38.6%・先行14.4%／36.6%・差し9.2%／25.6%・追込3.8%／12.2%
- 重：逃げ15.0%／40.0%・先行14.8%／37.2%・差し9.4%／26.0%・追込4.0%／12.4%
- 不良：逃げ15.8%／41.2%・先行15.2%／37.8%・差し9.6%／26.4%・追込4.2%／12.8%
渋るほど前受け優位が強化され、良では中団差しの好走の傾向がわずかに上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率（盛岡ダ1800m）
- 村上忍：13.8%／34.8%
- 高松亮：13.0%／33.8%
- 山本政聡：12.2%／32.6%
- 鈴木祐：11.6%／31.2%
- 岩本怜：10.8%／29.8%
内をロスなく立ち回り、道中で緩めずに押し切る運びが上手い盛岡巧者が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ない前受け志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ゴールドアリュール：12.8%／33.4%
- シニスターミニスター：12.6%／33.0%
- パイロ：12.0%／32.0%
- ヘニーヒューズ：11.2%／30.6%
- マジェスティックウォリアー：10.8%／30.0%
- エスポワールシチー：10.6%／29.6%
スピード×パワー持続の米国型に、スタミナを補う和血・砂適性系の相性が良好です。
テンに乗れて直線で踏ん張れる父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フォーティナイナー：11.6%／31.0%
- クロフネ：11.4%／30.6%
- サンデーサイレンス：11.0%／29.8%
- タイキシャトル：10.6%／29.2%
- アグネスタキオン：10.4%／28.8%
父の速力に対して、母父で底力と先行粘りを補う配合が直線長い盛岡でも安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- シニスターミニスター×クロフネ：13.8%／35.4%
- パイロ×フォーティナイナー系：13.2%／34.6%
- ゴールドアリュール×サンデーサイレンス系：12.8%／33.8%
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：12.2%／33.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ゴールドアリュール12.6%／33.2%・シニスターミニスター12.2%／32.8%・パイロ11.8%／31.8%
- 稍重：シニスターミニスター13.0%／34.6%・パイロ12.4%／33.4%・マジェスティックウォリアー11.6%／31.2%
- 重：ヘニーヒューズ13.2%／35.0%・パイロ12.8%／34.2%・エスポワールシチー11.8%／31.6%
- 不良：シニスターミニスター14.2%／36.2%・ヘニーヒューズ14.0%／36.0%・パイロ13.6%／35.4%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増し、先行力を活かせる米国型の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 板垣吉則：11.2%／30.0%
- 小西重征：10.8%／29.2%
- 櫻田樹：10.6%／28.8%
- 千葉幸：10.2%／28.2%
- 菅原勲：10.0%／27.8%
持続ラップを踏ませる仕上げに長けた地元厩舎が堅実です。
出走数の多いや管理で好位先行を徹底できる陣営に注目です。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- ミルファーム：11.6%／30.2%
- ラフィアンターフマンクラブ：11.2%／29.4%
- ノルマンディーサラブレッドレーシング：10.8%／28.8%
- ゴドルフィン：10.6%／28.6%
- サンデーレーシング：10.2%／28.2%
マイル〜中距離志向の配合と明確なローテ戦略を持つ馬主は出走数の多いぶん勝ち星を積み上げやすく、当距離でも好走の傾向です。
調教師×馬主
短距離〜マイル適性のクラブ×地元の先行型厩舎が王道です。
ミルファーム×板垣吉則、ラフィアン×櫻田樹、ノルマンディー×小西重征は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.0%／29.8%
- 社台ファーム：9.8%／27.2%
- ビッグレッドファーム：9.8%／27.0%
- グランド牧場：9.6%／26.8%
- コスモヴューファーム：9.4%／26.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、ダートでの先行力強化に長けた牧場が安定しています。
スピード×パワー持続を意識した生産が当距離で結果に直結します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は出脚で好位確保なら妙味
- 開催とダート：序盤は内砂が締まり内先行、使われると中目の伸びが良化して差しの好走の傾向が少し強まる
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国型スピード×パワー持続が王道です。道悪ならシニスターミニスター／ヘニーヒューズ／パイロの優位がさらに増す
- 騎手：盛岡巧者の村上忍・高松亮・山本政聡・鈴木祐・岩本怜を素直に評価
