主な開催重賞
- 浦和記念（JpnII・ダ2000m）
浦和ダート2000mは左回り・小回りのスタミナ＆立ち回り戦。
直線は約220mと短く、1コーナーまでの距離も短いため序盤からポジション争いが発生します。
コーナーはタイトで外々の距離ロスが大きく、内で運んで4角で先頭圏に取り付くのが王道です。
コース構造と特徴
スタンド前付近からスタートし、1角までが近いレイアウト。
4つのコーナーを小さく回るため減速と再加速が多く、先行力とコーナーワークの巧拙が明暗を分けます。
直線は約220mで平坦。
差し切るには向こう正面からロングスパートしつつ、外を回し過ぎない進出が必要です。
内で脚を溜め、4角で最短を通す競馬が有利です。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
乾いた日は内ラチ沿いが締まり、内先行が粘りやすい傾向。
降雨や散水で含水率が上がると時計短縮が進み、前受けの好走の傾向が強化されます。
開催が進んで最内が掘れる日は「最内一列」を外した内目先行が安定。
当日の含水率・内外の砂の状態・風向を確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向はやや後傾（緩→持続）が基本です。
序盤で位置取りは速いものの中盤にひと息入り、3〜4角からのロングスパートで持続力勝負になりやすいです。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、コーナーでスピードを落とし過ぎない器用さが武器。
道悪では緩みが減って実質前傾寄りとなり、前の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級：2:12.0〜2:07.5
- A級・特別：2:07.0〜2:04.0
- オープン・重賞級：2:04.0〜2:01.5
- 全体平均：約2:07.0
稍重〜不良では1.0〜2.0秒の短縮が出やすく、前受け優勢が強まります。
上がりの速さよりもポジション取りとコーナーの減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.0%／34.0%
- 2枠：12.6%／33.2%
- 3枠：11.6%／31.0%
- 4枠：10.6%／29.8%
- 5枠：9.6%／28.6%
- 6枠：8.8%／27.4%
- 7枠：7.6%／25.2%
- 8枠：7.0%／24.2%
内〜中枠がやや良です。
序盤に内でロスなく立ち回れる配置がプラス。
外枠はダッシュ良化や内へ潜る技術があれば妙味ですが、外々のロスは成績に直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：15.2%／42.8%
- 先行：14.6%／37.0%
- 差し：7.2%／22.0%
- 追込：2.8%／9.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、3〜4角で先頭圏に取り付いて押し切るのが王道です。
直線が短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ14.2%／40.8%・先行14.0%／36.2%・差し7.4%／22.2%・追込2.6%／9.2%
- 稍重：逃げ15.8%／43.6%・先行14.8%／37.2%・差し7.0%／21.8%・追込2.8%／9.6%
- 重：逃げ16.6%／45.2%・先行15.2%／38.0%・差し6.8%／21.2%・追込2.6%／9.2%
- 不良：逃げ17.4%／46.8%・先行15.6%／38.6%・差し6.6%／21.0%・追込2.4%／8.8%
渋るほど前受け優位が強化されます。
良では中団差しの好走の傾向がやや上向きますが、根本はポジションとコーナー減速の小ささです。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 笹川翼：14.0%／36.4%
- 和田譲治：13.6%／35.2%
- 張田昂：12.6%／33.0%
- 町田直希：12.0%／32.2%
- 本橋孝太：11.6%／31.4%
序盤で内を確保し、コーナーでスピードを落とさない進路選択が巧みな騎手が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない前受け志向を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- パイロ：13.0%／34.2%
- シニスターミニスター：12.6%／33.4%
- ホッコータルマエ：12.0%／32.0%
- ヘニーヒューズ：11.8%／31.6%
- ドレフォン：11.4%／31.0%
- マジェスティックウォリアー：11.0%／30.4%
スピード×パワー持続にスタミナを少量足せる父系が合致。
先行力とコーナー加速を伝える血統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：12.2%／32.0%
- クロフネ：11.8%／31.4%
- フレンチデピュティ：11.4%／30.8%
- フォーティナイナー系：11.2%／30.4%
- アグネスタキオン：10.8%／30.0%
父の速力に対し、母父で先行粘りと器用さを補う配合が直線短い舞台で堅実です。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- パイロ×キングカメハメハ：14.2%／35.6%
- シニスターミニスター×クロフネ：13.4%／34.2%
- ホッコータルマエ×フレンチデピュティ：12.6%／33.0%
- ドレフォン×フォーティナイナー系：12.0%／32.0%
馬場状態別（血統・父）
- 良：パイロ12.8%／34.0%・シニスターミニスター12.4%／33.2%・ホッコータルマエ12.0%／32.0%
- 稍重：ヘニーヒューズ12.8%／33.8%・ドレフォン12.0%／32.0%・ホッコータルマエ11.8%／31.6%
- 重：パイロ13.2%／34.6%・シニスターミニスター12.6%／33.6%・マジェスティックウォリアー11.6%／31.2%
- 不良：ヘニーヒューズ13.6%／35.6%・パイロ13.2%／35.0%・シニスターミニスター12.2%／33.0%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前で運べる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 小久保智：13.0%／34.0%
- 平山真希：12.0%／31.6%
- 水野貴史：11.6%／31.0%
- 工藤伸輔：11.0%／30.2%
- 長谷川忍：10.6%／29.4%
内有利を最大化する先行作戦とロングスパート対応の仕上げが巧みな厩舎が堅実。
出走数の多いや管理で安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （有）ミルファーム：12.4%／33.0%
- （株）NICKS：11.8%／32.0%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：11.4%／31.2%
- ラフィアンターフマンクラブ：11.0%／30.6%
- ゴドルフィン：10.2%／28.6%
中距離でも先行適性と持続力を重視した編成の馬主が好走の傾向です。
出走数の多いクラブや育成拠点を持つ陣営は安定しています。
調教師×馬主
浦和の中距離巧者厩舎×先行・持続型を多く抱える馬主が王道です。
小久保智×ミルファーム、平山真希×NICKS、工藤伸輔×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：11.4%／31.0%
- ノーザンファーム：11.0%／30.6%
- 社台ファーム：9.8%／28.0%
- ビッグレッドファーム：9.6%／27.6%
- 新冠橋本牧場：9.2%／27.0%
出走数の多い大規模牧場に加え、中距離の持続力育成に強い牧場が安定。
スピード×前受け持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬と立ち回りで内へ収められれば妙味
- 開催と砂：仮柵はなく路盤と含水でバイアスが変化。乾き気味は内先行、含水アップで前受けの好走の傾向が強まる
- ラップ：やや後傾で息入れ後の持続が最重要。3〜4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは向こう正面からの進出と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：パイロ／シニスターミニスター／ホッコータルマエなどスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手：浦和中距離巧者の笹川翼・和田譲治・張田昂・町田直希・本橋孝太を素直に評価
