主な開催重賞
- 重賞の施行なし
浦和ダート800mは左回り・小回りの電撃スプリント。
スタートから最初のコーナーまでが短く、ダッシュ力と内の立ち回りが強く問われます。
直線は約220mと短く、4角までに先頭圏へ取り付けられるかが勝敗の分水嶺です。
コース構造と特徴
向こう正面奥のシュートから発走し、3コーナーまで約250m。
コーナー2つをタイトに回って直線約220mへ。
コーナーワークとコーナー進入時のスピード維持が重要で、外々を回すと距離ロスが致命傷になります。
直線だけで差し切るのは難しく、4角先頭〜2列目で直線へ向ける配置が理想です。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
路盤整備と含水率の影響が大きく、乾いた日は内の砂が締まって内先行が粘りやすい傾向。
降雨や散水で含水が上がると時計が短縮し、発馬と二の脚に優れる前受け馬の好走の傾向がさらに強まります。
内が掘れてくる開催後半は極端な最内だけ避けた内目先行が安定します。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半で一気に流れ、道中は大きく緩まずL1で我慢比べ。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、コーナーでスピードを落とさない器用さが武器になります。
重〜不良では前半がさらに速くなり、前の粘り込みが強化されます。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級：49.8〜48.8
- A級・特別：48.7〜47.8
- オープン：48.2〜47.5
- 全体平均：約48.9
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が出やすく、先行有利が一段と強まります。
速い上がりよりもスタート〜コーナーまでの加速とコーナーでの減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：15.2%／36.8%
- 2枠：14.6%／35.8%
- 3枠：13.4%／34.0%
- 4枠：11.6%／31.2%
- 5枠：9.8%／28.6%
- 6枠：8.2%／25.2%
- 7枠：6.8%／22.6%
- 8枠：6.0%／21.0%
内〜中枠がやや良です。
3角までが短く、内でロスを抑えやすい配置が大きなプラス。
外枠は発馬とダッシュで好位確保が決まれば妙味ですが、外々のロスは直結します。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：28.0%／60.0%
- 先行：16.2%／40.2%
- 差し：5.2%／16.0%
- 追込：1.6%／5.4%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で運び、4角で先頭圏に取り付いて押し切るのが王道です。
直線が短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ26.2%／58.0%・先行15.6%／39.0%・差し5.4%／16.2%・追込1.6%／5.2%
- 稍重：逃げ29.4%／61.0%・先行16.4%／40.6%・差し5.0%／15.6%・追込1.4%／5.0%
- 重：逃げ30.2%／62.4%・先行16.8%／41.0%・差し4.8%／15.2%・追込1.4%／5.0%
- 不良：逃げ31.0%／63.6%・先行17.2%／42.0%・差し4.6%／14.8%・追込1.2%／4.8%
渋るほど前受け優位が強化されます。
良では中団差しの好走の傾向がわずかに上がりますが、根本は出脚とコーナーでの減速幅の小ささです。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 和田譲治：15.2%／37.0%
- 張田昂：14.6%／36.0%
- 本橋孝太：13.8%／34.6%
- 笹川翼：13.4%／34.0%
- 町田直希：12.6%／32.2%
ゲートダッシュと内確保が巧みで、コーナーでスピードを落とさない騎手が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない前受け志向を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス：16.8%／38.6%
- ヘニーヒューズ：15.2%／36.8%
- パイロ：13.6%／34.2%
- シニスターミニスター：12.8%／33.0%
- アジアエクスプレス：12.4%／32.2%
- マジェスティックウォリアー：11.8%／31.0%
スピード×パワー持続を強く伝える短距離ダート型が合致。
出脚とコーナー加速を伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フレンチデピュティ：13.6%／34.2%
- キングカメハメハ：12.8%／33.0%
- フォーティナイナー系：12.6%／32.6%
- クロフネ：12.2%／32.0%
- アグネスタキオン：11.6%／31.0%
父に速力、母父に先行粘りとコーナーワークの安定を補う配合が直線短い舞台で堅実です。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス×フレンチデピュティ：18.0%／40.2%
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ：16.2%／38.0%
- パイロ×フォーティナイナー系：14.6%／35.2%
- シニスターミニスター×クロフネ：13.4%／33.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：サウスヴィグラス16.2%／38.0%・ヘニーヒューズ15.0%／36.4%・パイロ13.2%／33.8%
- 稍重：ヘニーヒューズ16.0%／38.2%・サウスヴィグラス16.8%／38.8%・アジアエクスプレス12.8%／32.6%
- 重：サウスヴィグラス17.4%／39.6%・ヘニーヒューズ16.4%／38.6%・シニスターミニスター12.8%／33.0%
- 不良：サウスヴィグラス18.2%／41.0%・ヘニーヒューズ16.8%／39.2%・パイロ13.6%／34.6%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
スタートから前で運べる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 小久保智：14.8%／36.0%
- 平山真希：12.8%／33.0%
- 水野貴史：12.2%／32.2%
- 工藤伸輔：11.6%／31.0%
- 長谷川忍：11.0%／30.2%
短距離ダッシュを想定した仕上げと内有利を最大化する戦術構築に長けた厩舎が堅実。
出走数の多いや管理で安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- （有）ミルファーム：13.8%／34.8%
- （株）NICKS：13.2%／34.0%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：12.0%／31.6%
- ラフィアンターフマンクラブ：11.6%／30.8%
- ゴドルフィン：11.0%／29.6%
短距離志向の配合を多く送り込む馬主は出走数の多い分だけ当舞台でも好走の傾向です。
スピードと前受け適性を重視した編成が数字に反映されています。
調教師×馬主
浦和の短距離巧者厩舎×短距離志向の馬主が王道です。
小久保智×ミルファーム、平山真希×NICKS、工藤伸輔×ノルマンディーの布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：12.8%／33.2%
- ノーザンファーム：11.8%／31.0%
- 社台ファーム：10.6%／28.6%
- ビッグレッドファーム：10.4%／28.2%
- 新冠橋本牧場：10.0%／27.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離育成に強い牧場が安定。
スピード×前受けを意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と砂：仮柵はなく路盤と含水でバイアス変化。乾き気味は内有利、含水アップで先行の好走の傾向がさらに強まる
- ラップ：前傾で初速＋コーナー持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：サウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／パイロなどスピード×パワー持続が王道です。道悪ならこれらの優位がさらに増す
- 騎手：浦和短距離巧者の和田譲治・張田昂・本橋孝太・笹川翼・町田直希を素直に評価
