主な開催重賞
- 交流重賞の施行なし
姫路ダート800mは地方屈指の超短距離ワンターン戦。
瞬発力と初速、コーナーワークの正確さが問われます。
同一場・近接距離の特別・準重賞実績も合わせて評価するのが実戦的です。
コース構造と特徴
右回りワンターン、スタートは向こう正面奥。
最初のコーナー（3角）までの距離は短めで、出脚の良い内目先行が形を作りやすいです。
コーナー半径はタイト、直線は約200m前後で平坦。
外を回す距離ロスが大きく、4角で既に先頭圏にいないと差し切りは難しい設定です。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動はありません。
開催序盤は内の砂が締まりやすく内先行が粘りやすい傾向。
開催が進むと内の掘れやキックバック増で外目の進路取りが相対的に良化し、差しの好走の傾向がやや上昇します。
降雨で含水率が上がると発馬〜二の脚の速い前受けがさらに堅実になります。
当日の含水率・スタートダッシュのつき具合を必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半2F23.0〜24.2のハイペースで流れ、後半2Fは24.5〜25.8へ減速。
4角先頭〜2列目の押し切りが多数で、L1の失速を最小化できる先行型が優勢です。
道悪時は前半がさらに速くなり、外から被されない単騎・番手の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級：0:49.8〜0:50.8
- A級・特別：0:48.8〜0:49.7
- 全体平均：0:49秒台後半中心
稍重〜不良では0.6〜1.2秒の短縮が見込め、テンの速い前受けがより優勢。
上がりの速さよりもスタートと二の脚、そしてコーナーの減速幅の小ささが勝敗を分けます。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.5%／34.0%
- 2枠：12.8%／32.8%
- 3枠：11.6%／31.0%
- 4枠：10.2%／28.6%
- 5枠：9.4%／27.2%
- 6枠：8.2%／25.0%
- 7枠：7.6%／23.6%
- 8枠：7.0%／22.2%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーが近く、内でラチ沿いを確保できる配置がプラス。
外枠は発馬決めて内へ潜り込めれば妙味ですが、外々のロスは致命的になりがちです。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：25.0%／53.0%
- 先行：15.2%／38.6%
- 差し：5.4%／18.8%
- 追込：1.8%／7.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目でコーナーの減速を抑え、直線入口で先頭圏に取り付いて押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ23.0%／50.0%・先行14.4%／36.8%・差し5.2%／18.0%・追込1.6%／6.8%
- 稍重：逃げ26.0%／54.0%・先行15.6%／39.2%・差し5.4%／18.8%・追込1.8%／7.2%
- 重：逃げ27.2%／55.6%・先行16.0%／40.2%・差し5.6%／19.2%・追込2.0%／7.6%
- 不良：逃げ28.0%／57.0%・先行16.4%／41.0%・差し5.8%／19.6%・追込2.2%／8.0%
渋るほど前受け優位が明確に強化。
良では内の砂が軽ければ差しの好走の傾向がやや上がります。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 吉村智洋：16.0%／41.0%
- 下原理：14.8%／38.2%
- 田中学：13.6%／36.0%
- 大山真吾：11.8%／32.4%
- 鴨宮祥行：10.6%／30.2%
発馬を決めて内を確保し、コーナーで緩めずに押し切る兵庫の短距離巧者が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス：13.8%／35.4%
- ヘニーヒューズ：12.8%／33.2%
- ビッグアーサー：12.4%／32.4%
- パイロ：11.6%／31.0%
- マジェスティックウォリアー：11.2%／30.4%
スピード×先行持久に長けた短距離ダート血統が合致。
ゲート〜二の脚の速さを強く伝える父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フレンチデピュティ：11.6%／31.0%
- キングカメハメハ：11.0%／29.8%
- クロフネ：10.8%／29.4%
- サクラバクシンオー：10.6%／29.0%
- アジアエクスプレス：10.2%／28.6%
父に初速、母父にパワーとスプリント適性を補う配合が直線短い舞台で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- サウスヴィグラス×フレンチデピュティ系：14.8%／36.6%
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ系：13.4%／35.0%
- ビッグアーサー×クロフネ：12.8%／33.6%
- パイロ×サクラバクシンオー：12.2%／32.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：サウスヴィグラス13.4%／35.0%・ヘニーヒューズ12.6%／33.0%・ビッグアーサー12.0%／32.0%
- 稍重：サウスヴィグラス14.2%／36.0%・ヘニーヒューズ13.0%／34.2%・パイロ12.0%／32.0%
- 重：ヘニーヒューズ13.4%／35.0%・マジェスティックウォリアー12.6%／33.2%・パイロ12.2%／32.6%
- 不良：ヘニーヒューズ14.0%／36.4%・サウスヴィグラス13.8%／36.0%・アジアエクスプレス12.8%／33.8%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる短距離血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 新子雅司（兵庫）：12.0%／32.0%
- 橋本忠明（兵庫）：11.2%／30.6%
- 田中範雄（兵庫）：10.8%／29.8%
- 森澤友貴（兵庫）：10.4%／29.0%
- 保利良平（兵庫）：9.8%／27.8%
出走数の多いや短距離ローテに強い厩舎は勝ち上がりが早く、テンの速さを引き出す仕上げで安定。
平坦・ワンターンの800m経験を重視しましょう。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- 前田幸治（ノースヒルズ）：11.4%／30.4%
- （株）ノルマンディーサラブレッドレーシング：10.8%／29.2%
- （株）ラフィアンターフマンクラブ：10.6%／28.8%
- ゴドルフィン：10.2%／28.0%
- YGGオーナーズクラブ：9.8%／27.2%
スプリント適性重視の配合・育成を行う陣営が好走の傾向。
テンの速さを武器にできるタイプの供給が目立ちます。
調教師×馬主
兵庫の有力厩舎×スプリント特化クラブ・個人馬主が王道です。
新子雅司×ノルマンディー／橋本忠明×ノースヒルズ／田中範雄×ラフィアンは短距離戦で好走の傾向が強い組み合わせ。
地の利とテンの速さを最大化する布陣に注目。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：11.2%／30.2%
- 社台ファーム：10.0%／28.0%
- 三嶋牧場：9.8%／27.6%
- 下河辺牧場：9.6%／27.2%
- 岡田スタッド：9.4%／27.0%
出走数の多い大規模牧場に加え、短距離仕上げに強い牧場の安定感が高いです。
スピード×先行持久を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで好位確保なら妙味
- 開催と馬場：序盤は内先行、開催後半は外目差しの好走の傾向がやや強まる。雨で含水が上がれば前受けがさらに堅実
- ラップ：前傾で初速＋コーナーワークが最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは内目確保と早め進出が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：短距離ダート型のスピード×パワーが王道です。道悪ならサウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／パイロの優位がさらに増す
- 騎手：兵庫の短距離巧者（吉村智洋・下原理・田中学・大山真吾・鴨宮祥行）を素直に評価
