主な開催重賞
- 交流重賞の施行なし
金沢ダート2600mは地方でも稀少な長距離の持続戦。
コース構造と特徴
右回り小回り、1周約1200m、直線約236m、コーナーはタイト。
2600mはスタンド前からの発走で最初のコーナーまでが短く、序盤に内を確保した先行〜好位が形を作りやすいです。
コーナー通過が多く外々を回すと距離ロスが膨らみます。
直線は短く、4角までに射程圏へ取り付く機動力とスタミナの持続力が重要です。
開催進行と仮柵
ダートは内側が乾燥・荒化すると内の踏ん張りが鈍りやすいですが、開催前半は内先行の粘りが利きやすい傾向。
開催後半は外差しの好走の傾向が相対的に強まります。
降雨で含水率が上がると前受けがさらに堅実になりやすく、内〜中の好位勢が押し切りやすくなります。
当日の含水率と内外の砂の状態、風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向はやや後傾(平均→持続)が基本です。
序盤はポジション争いで一旦流れ、2角〜向こう正面で息が入り、3〜4角からのロングスパート戦に移行。
4角先頭〜2列目の押し切りが多く、L2〜L1の落ち幅を小さくまとめられる持続型が優勢です。
道悪時は前半から締まった流れになりやすく、上がりの掛かる総合力戦になります。
タイム水準(良馬場)
- A級・特別:2:48.5〜2:52.5
- 重賞級(北國王冠の目安):2:46台〜2:49台
- 全体目安:2:49〜2:52中心
稍重〜不良では1.0〜2.0秒短縮が見込め、前受けの粘りが増します。
速い上がりよりも中盤〜終盤の持続ラップ耐性とコーナーワークが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:10〜12%/29〜33%
- 2枠:9〜11%/28〜32%
- 3枠:8〜10%/27〜31%
- 4枠:7〜9%/25〜29%
- 5枠:7〜9%/24〜28%
- 6枠:6〜8%/23〜27%
- 7枠:6〜8%/22〜26%
- 8枠:5〜7%/21〜25%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーが近く、内でロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は出脚とコーナーワークが噛み合えば妙味ですが、外々を回すロスは響きます。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:13〜16%/36〜42%
- 先行:11〜13%/31〜36%
- 差し:6〜8%/21〜25%
- 追込:2〜4%/9〜12%
先行>差し>追込が基本です。
番手〜3列目で息を入れつつ向こう正面からロングスパートに乗せ、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ14%/39%・先行12%/33%・差し7%/22%・追込3%/10%
- 稍重:逃げ15%/41%・先行12%/34%・差し7%/23%・追込3%/11%
- 重:逃げ16%/43%・先行13%/35%・差し7%/24%・追込3%/11%
- 不良:逃げ17%/45%・先行13%/36%・差し8%/25%・追込4%/12%
渋るほど前受け優位が強化。
良ではペースが落ち着けば差しの好走の傾向もやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 吉原寛人:15〜18%/40〜45%
- 青柳正義:12〜15%/34〜39%
- 栗原大河:10〜12%/30〜34%
- 柴田勇真:9〜11%/28〜32%
- 兼子千央:8〜10%/26〜30%
序盤で内を確保し、3〜4角で緩めずにスパートへ繋げる金沢巧者が堅実。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手を素直に評価しましょう。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ゴールドシップ:11〜14%/30〜36%
- キタサンブラック:10〜13%/29〜35%
- オルフェーヴル:9〜12%/28〜34%
- シニスターミニスター:9〜11%/27〜32%
- ホッコータルマエ:8〜10%/26〜31%
スタミナ×パワー持続に長けた父系が噛み合います。
上がりが掛かるロングスパート戦で地力の持続を伝える血が好走の傾向です。
母父
母父の勝率/複勝率
- フレンチデピュティ:9〜12%/28〜33%
- キングカメハメハ:9〜11%/27〜32%
- シンボリクリスエス:8〜10%/26〜31%
- クロフネ:8〜10%/26〜30%
- マンハッタンカフェ:7〜9%/24〜29%
父に底力、母父にダート適性と粘着力を補う配合が小回りの長距離で安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ゴールドシップ×フレンチデピュティ系:12〜15%/32〜37%
- キタサンブラック×キングカメハメハ系:11〜13%/31〜36%
- オルフェーヴル×シンボリクリスエス:10〜12%/30〜34%
- シニスターミニスター×マンハッタンカフェ:9〜11%/28〜33%
馬場状態別(血統・父)
- 良:ゴールドシップ12%/34%・キタサンブラック11%/33%・オルフェーヴル10%/31%
- 稍重:キタサンブラック12%/35%・ゴールドシップ12%/34%・シニスターミニスター10%/30%
- 重:シニスターミニスター11%/32%・ホッコータルマエ10%/31%・ゴールドシップ11%/32%
- 不良:ホッコータルマエ11%/33%・シニスターミニスター11%/33%・ゴールドシップ11%/32%
道悪ではパワー持続型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 中川雅之(金沢):9〜11%/27〜32%
- 金田一昌(金沢):9〜11%/26〜31%
- 井樋一也(金沢):8〜10%/25〜30%
- 加藤義彦(金沢):8〜10%/25〜29%
- 高橋俊之(金沢):8〜10%/24〜29%
出走数の多いや厩舎のローテ管理と先行力を引き出す仕上げが好結果に直結。
距離経験とコース実績を重視しましょう。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- (有)社台レースホース:10〜12%/28〜33%
- (有)サンデーレーシング:10〜12%/28〜33%
- ゴドルフィン:9〜11%/27〜32%
- 岡田牧雄:8〜10%/25〜30%
- (株)ラフィアンターフマンクラブ:8〜10%/25〜29%
長距離適性のある配合・育成方針を持つ陣営が好走の傾向。
地方・中央問わずスタミナ血統の導入が目立ちます。
調教師×馬主
地元有力厩舎×スタミナ配合のクラブ・個人馬主が王道です。
コース慣れ+距離実績を兼備したローカル拠点の組み合わせが安定。
遠征勢は能力上位でも小回り適性と砂質適応が鍵です。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:10〜12%/28〜33%
- 社台ファーム:9〜11%/27〜31%
- 三嶋牧場:8〜10%/25〜30%
- 下河辺牧場:8〜10%/25〜29%
- ビッグレッドファーム:8〜10%/25〜29%
出走数の多い大規模牧場に加え、パワーと持続を重視した育成を行う牧場の安定感が高いです。
スタミナ×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は出脚とコーナーワークが噛み合えば妙味
- 開催と馬場:乾燥が進むと外差しの好走の傾向が強まり、雨で含水が上がれば前受けがさらに堅実
- ラップ:やや後傾で持続ラップ耐性が最重要。3〜4角からのロングスパートで4角先頭圏が決まりやすい
- 脚質:先行を軸に、差しは道中のロス回避と早め進出で好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統:洋芝×パワー持続が王道です。道悪ならゴールドシップ/キタサンブラック/オルフェーヴルの優位性がさらに増す
- 騎手:内確保とタイトなコーナーで減速させない金沢巧者(吉原寛人・青柳正義・栗原大河・柴田勇真・兼子千央)を素直に評価
