主な開催重賞
- 重賞の施行なし
水沢は短距離〜中距離までダート重賞が揃い、初速とコーナーワークの巧拙が問われます。
直線は約245mと短く、先手を取って内でロスを抑える戦略が機能しやすいのが特徴です。
コース構造と特徴
1300mは向こう正面スタート。
最初のコーナーまでは中距離ほど長くはなく、発馬後すぐにポジション争いが発生します。
3〜4角はタイトで減速が入りやすく、外々を回すと距離ロスが拡大します。
直線は約245m。
直線だけで差し切るのは難しく、4角出口で先頭〜2列目にいることが理想です。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵の設置はありません。
乾いた力の要る馬場では内先行の粘りが強化。
降雨で含水が上がるとタイム短縮が進み、キックバックが軽くなる分だけ前受けの優位がさらに増します。
冬期の凍結防止剤使用時も時計が速くなり、内でロスなく運べるタイプが有利になります。
当日の含水率と内外の砂の締まりは必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半3F35.0〜35.8で流れ、道中は緩急小さめのまま4角へ。
L2〜L1でやや落ちるものの、4角先頭〜2列目の押し切りが多数派です。
道悪では前半がさらに速くなり、外を回す差しはロスが響きやすくなります。
タイム水準（良馬場）
- C〜B級：1:24.0〜1:25.8
- A級・オープン：1:22.6〜1:23.8
- 3歳条件戦：1:24.8〜1:26.8
- 全体平均：1:24.8前後
稍重〜不良では0.8〜1.5秒ほどの短縮が見込め、前受けの粘りが顕著に強まります。
速い上がりよりもスタート直後の位置取りとコーナーでの減速幅の小ささが勝敗を分けます。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.6%／33.8%
- 2枠：12.8%／32.6%
- 3枠：11.8%／31.2%
- 4枠：10.6%／29.4%
- 5枠：9.8%／27.8%
- 6枠：9.0%／26.2%
- 7枠：8.2%／24.6%
- 8枠：7.6%／23.4%
内〜中枠がやや良。
序盤で内ラチ沿いを確保しやすく、3〜4角の距離ロス差が着差以上に効きます。
外枠は好発から内へ収められれば妙味ですが、外々を回す競馬は不利です。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：23.2%／52.6%
- 先行：15.0%／38.8%
- 差し：7.2%／22.0%
- 追込：2.0%／7.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、コーナーでの減速を最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ21.0%／49.0%・先行14.2%／37.2%・差し7.0%／21.6%・追込1.8%／6.8%
- 稍重：逃げ24.2%／53.6%・先行15.4%／39.2%・差し7.2%／22.0%・追込2.0%／7.2%
- 重：逃げ25.0%／54.8%・先行15.8%／39.8%・差し7.4%／22.4%・追込2.2%／7.4%
- 不良：逃げ26.0%／56.0%・先行16.2%／40.6%・差し7.6%／22.8%・追込2.4%／7.8%
渋るほど前受け優位が強化され、良では内差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 村上忍：14.8%／36.8%
- 山本政聡：13.8%／35.0%
- 鈴木祐：13.0%／33.6%
- 高松亮：12.0%／31.4%
- 岩本怜：11.0%／29.8%
- 小林凌：10.6%／28.6%
- 塚本涼人：10.2%／27.6%
スタート直後に内を確保して減速幅を抑える先行巧者が堅実。
道悪ではテンから出していけるタイプの評価を上げたいところです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ：13.8%／34.6%
- パイロ：13.0%／33.4%
- シニスターミニスター：12.6%／32.6%
- サウスヴィグラス：12.2%／32.0%
- エスポワールシチー：11.4%／30.4%
- スマートファルコン：10.8%／29.2%
米国型スピード×パワーのダート血統が舞台適性に合致。
初速と持続のバランスに優れる父系が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- サクラバクシンオー：12.4%／32.0%
- フジキセキ：11.8%／30.6%
- アグネスタキオン：11.4%／30.0%
- キングカメハメハ：11.0%／29.6%
- ロージズインメイ：10.6%／28.8%
父に速力、母父にパワーや前向きさを補う配合が短直線と小回りで効果的に機能します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：15.2%／36.8%
- パイロ×フジキセキ：14.4%／35.2%
- シニスターミニスター×キングカメハメハ：13.8%／34.4%
- サウスヴィグラス×アグネスタキオン：13.2%／33.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ヘニーヒューズ13.4%／34.2%・パイロ12.6%／33.0%・シニスターミニスター12.2%／32.2%
- 稍重：ヘニーヒューズ14.2%／35.6%・パイロ13.4%／34.2%・サウスヴィグラス12.6%／32.6%
- 重：ヘニーヒューズ15.0%／36.8%・シニスターミニスター13.8%／34.8%・エスポワールシチー12.8%／33.2%
- 不良：ヘニーヒューズ15.6%／38.0%・パイロ14.6%／36.2%・スマートファルコン13.4%／34.4%
道悪では米国型スピード×パワーの優位がさらに増します。
前受けできる血統の信頼度が上がります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 板垣吉則：13.2%／33.6%
- 佐藤祐司：12.6%／32.2%
- 櫻田康二：12.0%／31.0%
- 小西重征：11.4%／29.8%
- 千葉幸喜：10.6%／28.6%
出走数の多い短距離〜マイル巧者厩舎が堅実。
テンからポジションを取り切る仕上げで安定感を示します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- ミルファーム：12.6%／31.2%
- （有）サンデーレーシング：11.6%／30.2%
- （株）ラフィアンターフマンクラブ：11.0%／29.0%
- （株）G1レーシング：10.6%／28.4%
- ゴドルフィン：10.2%／27.8%
短距離適性の強いラインを保有し、前向きな戦法を採る馬構成の馬主が目立ちます。
先行力×持続を備えた馬が好走の傾向です。
調教師×馬主
ミルファーム×板垣吉則、ラフィアン×櫻田康二、G1レーシング×佐藤祐司といった組み合わせが王道です。
先行作戦を明確に打ち出す陣営は安定して好走の傾向を示します。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ミルファーム：12.2%／30.8%
- ビッグレッドファーム：11.4%／29.6%
- 岡田スタッド：10.8%／28.6%
- 新冠橋本牧場：10.4%／28.0%
- 荒井ファーム：10.0%／27.4%
スピード×先行持久を意識した生産背景の馬が安定。
短直線・小回りに適した機動力が結果に直結します。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は好発から内へ収められれば妙味
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは内差しや展開が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国ダート×パワー持続が王道です。道悪ならヘニーヒューズ／パイロ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：先行巧者の村上忍・山本政聡・鈴木祐・高松亮を素直に評価
