主な開催重賞
- 交流重賞の施行なし
水沢ダート1600mでは交流重賞は開催されていません。
コース構造と特徴
水沢は右回り・ダート一周約1200mの小回り。
直線は約200m強で短いです。
1600mは向こう正面の奥から発走し、最初のコーナーまでの距離は長すぎず短すぎずで先行争いが締まります。
3〜4角はタイトで外々のロスが大きいコース形状。
直線が短いため4角までに射程圏へ取り付ける機動力が重要です。
基本は前・内有利ですが、雨で砂が締まるとより前優勢、内が荒れると外差しの好走の傾向がやや強まります。
開催進行と仮柵
ダートのため仮柵移動は基本的にありません。
開催序盤は内がフラットで先行内有利が出やすいです。
レースを重ねるとコーナー内側が粗れて外目の進路取りが奏功する場面が増加。
降雨や散水で含水が高い日は砂が締まり、前受けの粘りが強化されやすいです。
当日の含水率と内外の馬場差は必ずチェックしましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
前半4Fが流れやすく、道中で極端に緩みにくい持続勝負になりやすいです。
先行隊列のままL2からの我慢比べとなり、4角先頭〜2列目の押し切りが多発。
雨で砂が締まると前半がさらに速まり、好位〜番手の粘り込みが増えます。
タイム水準（良馬場）
- C2〜C1：1:43.0〜1:40.8
- B2〜B1：1:41.8〜1:39.8
- A2〜OP級・重賞：1:39.5〜1:37.8
- 全体平均：1:40.8前後
稍重〜不良では1.0〜1.8秒の短縮が見込め、前受けの押し切りが増加します。
速い上がりよりも「序盤の位置＋道中の持続力」の比重が高いコースです。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：12.8%／32.8%
- 2枠：12.2%／31.8%
- 3枠：11.6%／30.6%
- 4枠：10.8%／29.4%
- 5枠：10.0%／28.4%
- 6枠：9.2%／26.8%
- 7枠：8.8%／25.6%
- 8枠：8.4%／24.8%
内〜中枠がやや良です。
3〜4角で内をロスなく回れる利点が大きく、外枠は発馬と二の脚で好位を取れれば妙味。
外々を回すと距離ロスが響きます。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：19.2%／47.8%
- 先行：13.2%／34.6%
- 差し：7.8%／22.4%
- 追込：3.2%／10.6%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で脚を温存し、L2からの持続で押し切るのが王道です。
直線が短いため追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ17.6%／44.2%・先行12.6%／33.2%・差し7.4%／21.6%・追込3.0%／10.0%
- 稍重：逃げ19.8%／48.8%・先行13.4%／34.8%・差し7.8%／22.4%・追込3.2%／10.6%
- 重：逃げ20.6%／50.0%・先行13.8%／35.4%・差し8.0%／22.8%・追込3.2%／10.8%
- 不良：逃げ21.4%／51.2%・先行14.2%／36.0%・差し8.2%／23.2%・追込3.4%／11.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良では外差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 村上忍：14.6%／36.8%
- 鈴木祐：14.0%／35.6%
- 山本政聡：12.8%／33.2%
- 高松亮：12.4%／32.4%
- 岩本怜：11.2%／29.6%
好スタートから内を確保し、コーナーで減速を最小に運べる岩手の先行派が堅実です。
人気馬の取りこぼしが少ないタイプを素直に評価しましょう。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- パイロ：14.0%／35.2%
- ヘニーヒューズ：13.2%／34.2%
- シニスターミニスター：12.6%／33.0%
- スマートファルコン：12.0%／31.8%
- ゴールドアリュール：11.4%／30.2%
- マジェスティックウォリアー：10.8%／29.4%
スピード×パワー持続の米国ダート系が強く、先行力とコーナー機動力を伝える父系が好走の傾向です。
1600mでも短距離的な初速が重要です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フォーティナイナー：12.2%／31.6%
- クロフネ：11.8%／30.8%
- アグネスデジタル：11.2%／29.8%
- ゴールドアリュール：10.8%／29.0%
- サクラバクシンオー：10.4%／28.4%
父で速力、母父でパワーと持続を補う配合が小回り1600mに適合します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- パイロ×フォーティナイナー系：15.4%／37.6%
- ヘニーヒューズ×サンデーサイレンス系：14.4%／36.0%
- シニスターミニスター×クロフネ：13.8%／34.8%
- スマートファルコン×アグネスデジタル：13.0%／33.6%
馬場状態別（血統・父）
- 良：パイロ13.6%／34.6%・ヘニーヒューズ12.8%／33.6%・スマートファルコン11.8%／31.0%
- 稍重：ヘニーヒューズ13.8%／35.2%・パイロ14.2%／35.6%・シニスターミニスター12.8%／33.8%
- 重：サウスヴィグラス14.4%／36.0%・ヘニーヒューズ13.8%／35.0%・パイロ13.6%／34.8%
- 不良：サウスヴィグラス15.2%／37.4%・ヘニーヒューズ14.6%／36.4%・シニスターミニスター14.0%／35.6%
道悪ではスピード×パワー型の優位が増します。
前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 板垣吉則：13.2%／33.8%
- 佐藤祐司：12.4%／32.6%
- 工藤裕孝：11.8%／31.0%
- 瀬戸幸一：11.2%／30.0%
- 菅原勲：10.8%／29.2%
出走数の多いやり繰りと先行力を引き出す仕上げで安定感を示す陣営が多い舞台です。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- ミルファーム：12.4%／31.2%
- 小林弘明：11.8%／30.2%
- 菅原広隆：11.6%／29.8%
- （有）新生ファーム：11.0%／29.0%
- （株）ブルーエクウス：10.6%／28.4%
水沢開催に積極的で出走数の多い馬主がリーディングを形成。
短距離〜マイル志向の配合で好走の傾向を示します。
調教師×馬主
岩手有力厩舎×地元・全国系馬主の短距離〜マイル路線が王道です。
板垣吉則×ミルファーム、佐藤祐司×小林弘明、工藤裕孝×菅原広隆などは当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ビッグレッドファーム：11.4%／30.0%
- ミルファーム：11.0%／29.4%
- ノーザンファーム：10.6%／28.8%
- 社台ファーム：9.8%／27.2%
- 下河辺牧場：9.4%／26.6%
出走数の多い大規模牧場に加え、ダート短距離〜マイル育成に強い牧場が安定。
スピード×パワー持続を意識した生産が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬と二の脚で好位確保なら妙味
- 開催とダート：進行で内が荒れると外差しの好走の傾向が徐々に強まる。降雨時は前受け強化
- ラップ：前傾で初速＋持続が最重要。4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは展開と進路が噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：米国ダート系のスピード×パワー持続が王道です。道悪ならサウスヴィグラス／ヘニーヒューズ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：水沢適性のある村上忍・鈴木祐・山本政聡・高松亮・岩本怜を素直に評価
