中山大障害(G1)のレース傾向【2025年版データ】

中山大障害(G1)のレース傾向【2025年版データ】
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コース構造と特徴

中山障害4100mはスタンド前発走で、外回りを主体に2周回します。

名物バンケット(上り下り)と大生垣・大竹柵など、強い踏切と着地の安定が必要な固定障害を複数越えます。

最後は中山の急坂を含む長い直線で、スタミナと跳越の正確性、そしてラストの持続力が問われます。

序盤の位置取り、中盤の折り合い、終盤のロングスパートを噛み合わせられる総合力が肝です。

コーナーでのロスが響きやすく、内でリズム良く運べる馬に分があります。

ラップ傾向

ラップ傾向は後傾(緩→持続)が基本です。

序盤は確実性重視で入り、中盤は障害間で息が入りやすい一方、向正面〜4角〜直線で一気にギアが上がります。

好位〜中団で折り合い、直線入口から長く脚を使って押し切る形が王道です。

道中が締まった年は消耗戦色が強まり、地力型の粘りが台頭します。

タイム水準

  • 良馬場の勝ち時計レンジ:4分43秒〜4分55秒前後
  • 上がりの目安:直線進入からの減速を最小に抑える持続力型が好結果
  • 要求能力:安定した跳越リズム+折り合い+L1000の持続押し上げ

時計は馬場含水や風、設置障害の影響を受けやすく、流れが緩むと4分50秒台に集約します。
ペースが締まった年は4分40秒台まで短縮が見られます。

枠順傾向

内〜中枠がやや良です。

序盤の位置取りとコーナーワークでロスを抑えやすく、周回部での距離損を減らせます。

外枠でも折り合って内に収められれば互角まで持ち込めますが、外々のロスは終盤の脚に直結します。

脚質

先行>差し>追込が基本です。

勝ち切りは好位確保から早めに進出し、直線での持続押し切り。

差しは道中で脚を溜められた年に台頭し、追込は跳越リズムと仕掛けのタイミングに左右されやすいです。

騎手

過去10年で複勝圏に入った主な騎手

  • 石神深一:オジュウチョウサンで複数制覇。好位維持から直線の持続力を最大化
  • 森一馬:メイショウダッサイで好成績。中盤で息を入れて終盤に繋ぐ運びが安定
  • 金子光希:リズム重視でロスを抑える進路取りが巧み
  • 難波剛健:序盤の位置取りと跳越の正確性で粘り込む形を構築
  • 北沢伸也:温存からのワンテンポ速い進出で直線に繋げる

前走のレース(レース名/距離/競馬場×距離)

東京ハイジャンプ(芝3110m・東京)京都ジャンプS(芝3170m・京都)阪神ジャンプS(芝3140m・阪神)新潟ジャンプS(芝3250m・新潟)からの直行が王道です。
同距離系統ではないものの、中山内のJ・OPからの臨戦も見られます。
中山の急坂とバンケットに対応できるかがポイントです。

人気別の傾向

人気別の傾向

  • 1番人気:勝ち切りが多く連軸向き
  • 2番人気:崩れにくく上位拮抗時は逆転あり
  • 3番人気:妙味と安定のバランスが良い
  • 4番人気:枠と展開が噛み合えば優勝圏
  • 5番人気:三着圏の入りが目立つ
  • 6〜9番人気:ハイラップ年や渋馬場で台頭余地
  • 11番人気以下:波乱は少ないがバイアス次第で一撃

血統(父/母父/父×母父)

過去10年で複勝圏に入った主な血統の傾向

  • 父:ステイゴールド系、スズカマンボ、ディープインパクトなど持続力を伝える中長距離血統が中心
  • 母父:サドラーズウェルズ系、ミスタープロスペクター系、ロベルト系など底力とパワーの裏付けが有効
  • 父×母父:日本型の瞬発血統×欧州型スタミナ(またはパワー)の補完配合が王道

バンケットや急坂での踏ん張りが必要なため、瞬発一辺倒よりも持久力とタフさを裏打ちする配合を評価できます。
渋化時は欧州的パワー血脈を加点します。

調教師

過去10年で複勝圏に入った主な調教師

  • 和田正一郎:オジュウチョウサンで複数制覇。ロングスパートを想定した仕上げ
  • 飯田祐史:メイショウダッサイで好成績。中盤に息を入れて終盤に繋ぐ設計
  • 小林真也:平地力の高い素材を障害で開花させる型で好走
  • 青木孝文:持続押し上げ型の調整で直線の踏ん張りを引き出す
  • 松永幹夫:序盤の位置取りを重視する作りで安定

馬主

過去10年で複勝圏に入った主な馬主

  • チョウサン:オジュウチョウサンで複数年にわたり主役
  • 松本好雄:メイショウダッサイで存在感
  • サラブレッドクラブ・ラフィアン:持続力型の好素材を送り込む
  • ノースヒルズ:体力型血統で渋化時に強み
  • G1レーシング:平地力×障害適性の組み合わせで台頭例

調教師×馬主

過去10年で複勝圏に入った主な組み合わせ

  • 和田正一郎×チョウサン:王道路線で高打点
  • 飯田祐史×松本好雄:消耗戦での粘りを引き出す連携
  • 青木孝文×サラブレッドクラブ・ラフィアン:ロングスパート型で安定
  • 小林真也×G1レーシング:平地能力を障害で活かす設計

生産牧場

過去10年で複勝圏に入った主な生産牧場

  • 坂東牧場:オジュウチョウサンを輩出。長期活躍の下地
  • ノーザンファーム:平地力の高い素材を障害で開花させる例が多数
  • ビッグレッドファーム:持久力色の強い育成で存在感
  • 日高の個人牧場:タフさを備えた体力型の好例を輩出

まとめ

  • 枠:内〜中枠やや良。外でもロスを抑えれば互角
  • ラップ:後傾で直線の持続押し上げが肝。跳越の正確性と集中力が必須
  • 脚質:先行・好位が軸。流れ次第で差しが射程
  • 血統:日本型瞬発×欧州的スタミナの補完配合が王道
  • 騎手:石神深一、森一馬、金子光希、難波剛健などの障害巧者が好成績
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