コース構造と特徴
向こう正面の平坦からスタートし、序盤はほぼ一直線でスピードに乗りやすい設計です。
3角は緩いカーブで惰性を落としにくく、4角も半径が大きいまま直線へ繋がります。
直線は約404mでゴール前は緩やかに下り→平坦の配合。
テンの追走力とL3(残り600m)からのトップスピード持続が合致するかがポイントです。
内々でロスを抑えつつ直線で外へスムーズに持ち出せる隊列が理想です。
ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→持続)が基本です。
前半3Fは速く入り、道中の緩みは限定的でL3から長い脚を使う消耗戦になりやすいです。
好位〜中団で息を入れ、4角でスムーズにスピードを乗せて直線で伸び切る形が王道です。
超ハイペース年は差しの射程が広がりますが、追込一手は仕掛けと進路の制約が大きく安定しません。
タイム水準
- 良馬場の勝ち時計レンジ:1分20秒前後〜1分21秒台前半
- 上がり最速の目安:33秒台後半〜34秒台前半
- 要求能力:高い先行耐性+トップスピードの持続+直線での再加速レスポンス
時計の出やすい開幕週〜2週目は高速決着が多発します。
雨や内の荒れで外差しが強い日は1分22秒台まで上振れ・下振れが見られます。
枠順傾向
基本は内〜中枠がやや良。
内で脚を溜めて直線で外へ出す王道の運びが取りやすく、ロスが少ないです。
外枠は発馬後の進路取り次第で互角まで持ち込めますが、外々を回すとL3の持続局面で目に見えるロスが生じます。
偶数枠はゲートロスが少なく先行〜好位取りに向きます。
脚質
先行>差し>追込が基本です。
勝ち切りは好位〜中団の外めで3角までにポジションを確保し、直線で長く脚を使うパターン。
差しはハイペースや外差し馬場で上昇。
追込は展開・内外のバイアスに強く影響されます。
騎手
過去10年で複勝圏に入った主な騎手の傾向
- C.ルメール:道中ロスを抑えてL3へ繋げる運びが安定
- 川田将雅:スタートとポジショニングが正確で勝ち切りに届きやすい
- 武豊:馬群をさばき外に出し過ぎない直線のさじ加減が巧み
- 松山弘平:先行〜好位で脚を溜めて長く伸ばす設計が合致
- 岩田望来・坂井瑠星:ペースに応じた仕掛けの柔軟性で上位進出
テンの出し入れと直線入り口での加速をスムーズに作れるタイプが上位に来やすいです。
前走のレース(レース名/距離/競馬場×距離)
小倉2歳S(芝1200m・小倉)、ききょうS(芝1400m・阪神)、サフラン賞(芝1600m・中山)、新馬・未勝利(芝1400〜1600m・各場)が主流です。
1200m組は先行耐性が高く、1400m〜マイル組は直線での持続力に強み。
前走の上がり上位かつ道中で脚を使っている臨戦が信頼できます。
人気別の傾向
人気別の傾向
- 1番人気:勝率・複勝率とも高水準で軸に取りやすい
- 2番人気:勝ち負けのゾーン。安定感も高い
- 3番人気:妙味と安定のバランスが良好
- 4番人気:枠・展開が噛み合えば優勝圏
- 5番人気:3着圏の入りが目立つ
- 6〜9番人気:流れが速くなった年や外差し馬場で食い込み
- 11番人気以下:波乱は限定的だがバイアス次第で一撃
血統(父/母父/父×母父)
過去10年で複勝圏に入った主な血統の傾向
- 父:ロードカナロア、ダイワメジャー、キズナ、エピファネイア、ドゥラメンテなど“速力×持続”に寄る系統が目立つ
- 母父:Storm Cat系、フレンチデピュティ、キングカメハメハ、サクラバクシンオーなど先行力の底上げとスピードの持続を補う血が良好
- 父×母父:瞬発型(ディープ系・キズナ等)×先行力/パワー(ミスプロ系・ストキャ系)の補完配合が王道
短距離指向の速力に、直線で落とさない持久力を加える配合が強いです。
馬場が渋れば欧州型パワー・スタミナの内包を加点します。
調教師
過去10年で複勝圏に入った主な調教師の傾向
- 矢作芳人:先行耐性と完成度を高めて早期から結果
- 中内田充正:スピード持続型の育成でフィット
- 須貝尚介:馬群で脚を溜めて直線勝負に強い仕上げ
- 友道康夫:距離可変性のある素材で適材適所に投入
馬主
過去10年で複勝圏に入った主な馬主の傾向
- サンデーレーシング:スピードの質が高い素質馬で上位安定
- キャロットファーム:持続力型の配合で好走多数
- シルクレーシング:マイル寄りの底力で直線伸びるタイプが好成績
- ダノックス:先行型で勝ち切りに届く設計
調教師×馬主
過去10年で複勝圏に入った主な調教師×馬主の傾向
- 矢作芳人×社台・ノーザン系:完成度と速力で高打点
- 中内田充正×シルク/キャロット:トップスピード持続で好相性
- 須貝尚介×サンデーR:直線での持続力を最大化
生産牧場
過去10年で複勝圏に入った主な生産牧場の傾向
- ノーザンファーム:勝ち星・連対の比重が大きい
- 社台ファーム:先行力と底力の配合で上位進出
- 白老ファーム・追分ファーム:1400m向きの持続型で台頭
- ノースヒルズ:時計が掛かる年に強み
まとめ
- 枠:内〜中枠やや良。外でもロスを抑えれば互角
- ラップ:前傾でL3の持続加速が肝。高速決着への順応が重要
- 脚質:先行・好位が軸。流れ次第で差しが射程
- 血統:速力×持続の補完配合が王道。渋れば欧州型パワーを加点
- ローテ:小倉2歳S・ききょうS・サフラン賞・新馬/未勝利(芝1400〜1600m)経由が中心
- 騎手:C.ルメール、川田将雅、武豊、松山弘平の順応性が高い
