主な開催重賞
- エリザベス女王杯（G1）
- 京都記念（G2）
- 京都新聞杯（G2）／
中距離の持続力と機動力を同時に問う舞台で、コーナーワークと長く脚を使えるかが重要です。
コース構造と特徴
右回り・外回りのコース、スタンド前の直線から発走し1コーナーまで約400m前後で先行争いは落ち着きやすいです。
向こう正面は流れが緩みやすく、3〜4コーナーは下りを利用して加速に乗せる形。
直線は約404mで平坦気味のため、ロングスパートの持続力とコーナーでの加速性能が勝敗を分けます。
開催進行と仮柵
京都芝はA→B→C→Dと仮柵を外へ移設して路盤を保護します。
A〜B序盤は内ラチ沿いの芝がフレッシュで内有利が出やすいです。
開催が進むと内の傷みが目立ち、C〜Dでは外目の進路を取る差し・外先行の好走の傾向がやや強まります。
週ごとの通行帯と含水率を確認し、枠と脚質の評価を微調整しましょう。
展開ラップ傾向
平均〜ややスロー発進からのロングスパート戦が基本です。
前半1000m61.8〜62.6、上がり3F34.8〜35.4が目安。
序盤は無理をせず、中盤で息を入れて3〜4角からじわっと加速し直線で持続力勝負という形が多いです。
道悪では前半が締まりやすく、先行勢の粘りがやや増します。
タイム水準（良馬場）
- 未勝利：2:16.0〜2:14.5
- 1勝クラス：2:14.5〜2:13.0
- 2勝〜3勝クラス：2:13.0〜2:11.8
- オープン〜重賞：2:12.0〜2:10.8
- 全体平均（過去5年）：2:13.2前後
稍重〜重では0.8〜1.5秒ほど時計が掛かりやすく、ラストの減速幅が拡大します。
良では直線のトップスピード持続がより強く問われます。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.8%／28.6%
- 2枠：10.6%／28.2%
- 3枠：10.3%／27.8%
- 4枠：9.8%／27.0%
- 5枠：9.4%／26.2%
- 6枠：8.9%／25.2%
- 7枠：8.4%／24.0%
- 8枠：8.0%／23.4%
内〜中枠がやや良です。
1角までの距離はあるものの、外はポジションを取りに行くとロスが増えがちです。
馬場が荒れて外差し傾向の日は外枠の妙味が上がります。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：11.5%／31.0%
- 先行：12.8%／33.8%
- 差し：11.2%／30.6%
- 追込：6.0%／18.0%
先行＝差し＞逃げ＞追込が基調です。
平均前後の流れなら先行の粘りが安定。
ペースが上がってロングスパート戦になると差しの決定力が届きますが、極端な最後方一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ11.2%／30.6%・先行12.9%／34.0%・差し11.6%／31.2%・追込6.2%／18.6%
- 稍重：逃げ12.2%／33.2%・先行13.2%／35.0%・差し10.2%／28.4%・追込5.6%／17.0%
- 重：逃げ12.8%／34.6%・先行13.0%／35.4%・差し9.6%／27.0%・追込5.2%／16.2%
- 不良：逃げ13.4%／36.0%・先行13.4%／35.8%・差し9.0%／25.6%・追込4.8%／15.2%
含水率が上がるほど前半が締まり先行優勢が強化されます。
乾いた良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：17.2%／43.0%
- C.ルメール：15.9%／40.5%
- 武豊：12.6%／32.8%
- 松山弘平：11.2%／30.0%
- 坂井瑠星：10.6%／28.2%
序盤でポジションを取り、3〜4角の下りでロスなく加速させる手腕が重要。
川田・ルメールは人気馬の取りこぼしが少なく軸評価で問題ありません。
武豊・松山・坂井もコース理解が深く信頼度は高いです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ディープインパクト：12.6%／33.6%
- ハービンジャー：12.2%／32.8%
- キズナ：12.0%／31.6%
- ドゥラメンテ：11.8%／31.0%
- エピファネイア：11.4%／30.2%
- オルフェーヴル：11.0%／29.6%
- ルーラーシップ：10.8%／29.2%
瞬発×持続を両立できる系統が好相性です。
良馬場はディープ系やエピファネイアのギアチェンジが強く、洋芝的持続力のハービンジャーやルーラーはロングスパートの好走の傾向。
道悪ではキズナ・オルフェーヴル・ドゥラメンテが底力を発揮します。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.8%／29.4%
- シンボリクリスエス：10.4%／28.6%
- フレンチデピュティ：10.2%／28.2%
- ブライアンズタイム：10.0%／27.8%
- サドラーズウェルズ系：9.8%／27.6%
父が瞬発型の場合、母父にミスプロ系／Roberto系／欧州パワー血統を配すとスピードの持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト×Kingmambo系：15.0%／39.0%
- ハービンジャー×サンデーサイレンス系：13.6%／35.2%
- キズナ×キングカメハメハ：13.2%／34.6%
- ドゥラメンテ×Storm Cat：13.0%／34.0%
- エピファネイア×Roberto系：12.8%／33.6%
馬場状態別（血統）
- 良：ディープインパクト13.0%／34.2%・エピファネイア11.8%／31.0%・ハービンジャー11.6%／31.0%
- 稍重：ハービンジャー12.6%／33.2%・ルーラーシップ12.0%／31.4%・キズナ12.2%／31.8%
- 重：オルフェーヴル13.0%／33.2%・キズナ12.8%／32.6%・ドゥラメンテ12.4%／32.0%
- 不良：ゴールドシップ13.6%／34.0%・キタサンブラック13.2%／33.6%・オルフェーヴル12.8%／33.0%
含水率が高いほど洋芝的パワー×持続の適性が活きます。
道悪ではゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルなどパワー型サンデー後継が強みを見せます。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 友道康夫：12.8%／33.0%
- 中内田充正：12.4%／32.2%
- 池江泰寿：11.8%／30.4%
- 松永幹夫：11.2%／29.2%
- 高野友和：11.0%／28.8%
- 矢作芳人：10.8%／28.4%
折り合いと長く脚を使う仕上げに長けた関西上位厩舎が堅実です。
馬場や内外バイアスに応じた進路選択の巧拙が結果を左右します。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：13.4%／32.8%
- キャロットファーム：12.8%／31.6%
- シルクレーシング：12.6%／31.2%
- 社台レースホース：10.8%／28.6%
- ロードホースクラブ：10.6%／28.2%
- ゴドルフィン：10.4%／27.8%
中距離で持続力に寄った良血が揃いやすい点もプラスです。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道です。
サンデー／キャロット×友道・中内田・高野はロングスパート適性の見極めと当日仕上げの精度で好走の傾向が強いです。
ロードHC×池江・辻野などスピードと持続を併せ持つ配合は先行策で安定します。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：12.2%／31.0%
- 社台ファーム：10.6%／28.4%
- 白老ファーム：10.6%／28.2%
- 追分ファーム：10.4%／27.8%
- ノースヒルズ：10.2%／27.6%
- 三嶋牧場：10.0%／27.0%
洋芝的な持続力を意識した配合比率が高い牧場は道悪時に強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は馬場が外伸びなら妙味
- 開催と芝：仮柵移動でバイアスが変化。A〜Bは内が良く、C〜Dは外目の好走の傾向がやや増す
- ラップ：平均〜ややスローからのロングスパート。機動力とトップスピード持続が最重要で極端な追込過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しはペースが上がれば好走の傾向。逃げは展開利で一変
- 血統：洋芝×パワー持続の系統が合致。道悪ならゴールドシップ／キタサンブラック／オルフェーヴルの優位性がさらに増す
- 騎手：京都巧者の川田・武豊・松山・ルメール・坂井を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
