主な開催重賞
- すばるステークス(L)
- オータムリーフS(L)
京都ダート1400mは短距離とマイルの境目にあるワンターンの舞台です。
OP〜条件戦まで先行力と持続力を問うレースが並び、時計と位置取りの両立が肝になります。
コース構造と特徴
右回り・ダートのワンターン。
向こう正面奥のシュートから発走し、最初のコーナーまでおよそ400m前後の直線を走ってから3〜4角へ。
コーナーは比較的緩く回りやすい一方、外々を回すとロスが大きく、直線は約300m強と標準よりやや短め。
テンから流れて上がりが掛かりやすく、ダッシュ力+スピードの持続力が重要です。
開催進行と仮柵
ダートは芝と異なり仮柵の設置はありません。
週ごとの砂厚・含水率・路盤整備の影響が大きく、雨後は時計短縮と内先行優勢、乾燥が進むと外差しの好走の傾向が出やすくなります。
当日の含水率と直前の降雨状況は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾(速→緩)が基本です。
前半3F34.8〜35.2、上がり3F38.0前後が目安。
テンに速く流れて道中でやや息が入り、直線は持続力比べという形が多いです。
含水率が上がると前半がさらに短縮され、先行勢の粘りが増します。
タイム水準(良馬場)
- 新馬:1:26.0前後
- 未勝利:1:25.2前後
- 1勝クラス:1:24.3〜1:23.8
- 2勝〜3勝クラス:1:23.7〜1:23.0
- オープン〜L:1:22.8〜1:22.2
- 全体平均(過去5年):1:24.4前後
稍重〜不良では1秒以上の短縮が入りやすく、特に前半3Fの短縮幅が大きくなります。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:9.8%/25.6%
- 2枠:9.4%/24.2%
- 3枠:8.9%/23.6%
- 4枠:8.4%/22.4%
- 5枠:7.8%/21.3%
- 6枠:7.0%/19.8%
- 7枠:6.6%/18.7%
- 8枠:6.2%/17.9%
内〜中枠がやや良です。
スタート後の進路取りがスムーズでロスを抑えやすく、被されにくいタイプは中枠が機能します。
外枠は展開と発馬が噛み合えば妙味ですが、3〜4角での外々ロスに注意です。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:19.8%/46.5%
- 先行:13.4%/35.2%
- 差し:7.1%/21.0%
- 追込:2.4%/7.9%
先行>差し>追込が基本です。
直線は長くないため、追込一辺倒の過信はNG。
番手〜3列目からスピードを持続できる脚が勝ち筋です。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ18.5%/44.0%・先行12.6%/33.4%・差し6.8%/20.2%・追込2.1%/7.4%
- 稍重:逃げ21.2%/48.8%・先行14.1%/36.9%・差し7.0%/21.3%・追込2.5%/8.0%
- 重:逃げ22.8%/51.0%・先行15.2%/39.5%・差し7.4%/22.0%・追込2.8%/8.6%
- 不良:逃げ24.5%/54.0%・先行16.0%/41.2%・差し7.1%/21.0%・追込3.0%/9.0%
含水率が高いほど先行勢が粘り込みやすく、良では差しの好走の傾向がやや上がります。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- 川田将雅:19.5%/45.8%
- 松山弘平:14.2%/36.1%
- 坂井瑠星:13.1%/33.0%
- 岩田望来:11.2%/29.0%
- 武豊:10.4%/28.4%
先行作と配分に長けた関西勢が安定。
人気馬の取りこぼしが少ない川田・松山は軸評価で問題ありません。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:13.6%/34.8%
- ドレフォン:14.1%/36.9%
- マジェスティックウォリアー:12.3%/32.1%
- パイロ:11.2%/30.9%
- シニスターミニスター:11.0%/30.1%
- ホッコータルマエ:9.4%/26.7%
米国ダート型×スピード源が王道です。
ダッシュが利いて先行し、直線で長く脚を使える血が当コースの好走の傾向に合致します。
母父
母父の勝率/複勝率
- フレンチデピュティ:11.2%/30.4%
- キングカメハメハ:10.6%/29.6%
- クロフネ:10.1%/28.4%
- アグネスデジタル:10.0%/28.1%
- ゴールドアリュール:9.3%/26.8%
父が米国型の場合、母父にミスプロ系/ND系などのスピード血脈を配すると直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ:17.4%/43.5%
- ドレフォン×フレンチデピュティ:16.6%/41.6%
- パイロ×クロフネ:12.6%/34.4%
- マジェスティックウォリアー×アグネスデジタル:11.8%/32.9%
馬場状態別(父)
- 良:ヘニーヒューズ12.8%/33.3%・ドレフォン12.9%/34.8%・パイロ10.2%/29.4%
- 稍重:ドレフォン15.0%/38.3%・マジェスティックウォリアー13.2%/34.9%・ヘニーヒューズ13.7%/36.2%
- 重:ヘニーヒューズ16.4%/40.0%・ドレフォン16.8%/41.2%・シニスターミニスター12.9%/33.4%
- 不良:マジェスティックウォリアー17.8%/42.3%・ヘニーヒューズ17.2%/41.4%・ドレフォン16.7%/40.7%
含水率が高いほど米国ダート×パワー持続の優位性が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 矢作芳人:12.9%/33.5%
- 杉山晴紀:12.4%/32.1%
- 西村真幸:11.8%/31.0%
- 大久保龍志:11.1%/30.2%
- 松永幹夫:10.6%/28.9%
先行型への仕上げと輸送負担の少ない関西拠点の厩舎が堅実です。
ダート短距離適性の見極めとローテーションに長けた陣営を評価します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- ゴドルフィン:14.6%/33.4%
- シルクレーシング:14.2%/34.6%
- キャロットファーム:12.6%/31.1%
- サンデーレーシング:12.8%/31.5%
- ノースヒルズ:11.7%/29.4%
- G1レーシング:11.1%/28.9%
ゴドルフィンは含水率が上がる週で成績向上の好走の傾向。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道です。
シルク・キャロット×杉山/西村の短距離ローテ、ゴドルフィン×矢作/大久保の米国型配合は当舞台で好走の傾向が強いです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.2%/29.4%
- 社台ファーム:9.4%/25.9%
- ダーレー・ジャパンF:14.3%/33.6%
- グランド牧場:12.0%/30.1%
- 三嶋牧場:11.5%/29.4%
- 千代田牧場:10.4%/27.8%
米国型配合の比率が高い牧場は時計短縮時に強みを見せます。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
- 開催と砂:仮柵の影響はなく、含水率と砂厚が鍵。雨後は内先行の粘りが増し、乾けば外差しの好走の傾向が出やすい
- ラップ:前傾で先行の持続力が最重要。直線は長くないため差しは仕掛けの早さが問われる
- 脚質:先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。逃げは時計短縮週で一変
- 血統:米国ダート×パワー持続が王道。道悪ならヘニーヒューズ/ドレフォン/マジェスティックウォリアーなど含水率に強い血の優位がさらに増す
- 騎手:先行作と配分巧者の川田・松山・坂井・岩田望来を素直に評価。人気馬の信頼度が高い