主な開催重賞
- 重賞の施行なし
高知ダート2100mは小回り・直線短めのスタミナ戦。
ワンターンが短く最初のコーナーが近いことから序盤の位置取りとコーナーワークが重要です。
向こう正面からのロングスパート耐性と先行持久力の両立が求められます。
コース構造と特徴
スタンド前発走で最初のコーナーまでの距離は短め。
1〜2角はタイトで内を確保できるかが序盤の成否を左右します。
向こう正面でペースが上がりやすく、3〜4角で外を回すと距離ロスが拡大。
直線は約200m弱と短く、4角までに先頭圏へ取り付けておくことが重要です。
開催進行と仮柵
ダートは基本固定ですが、開催進行で内砂の掘れ・含水が変化します。
雨で含水が上がると時計短縮と前の粘りが顕著に。
乾いた日の後半開催は外差しの好走の傾向がやや上昇します。
当日の含水率・内外の砂目・風向は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は前傾（速→持続）が基本です。
序盤はコーナーが近くダッシュが入って速くなりやすく、道中は12秒台後半〜13秒台前半の持続戦。
L3から長く脚を使うロングスパートで、L1の落ち込みを小さくまとめる先行タイプが優勢です。
道悪では前半がさらに速まり、前の粘り込みが強化されます。
タイム水準（良馬場）
- C3〜C2：2:22.5〜2:18.5
- C1〜B級：2:18.5〜2:14.5
- A級・重賞級：2:14.5〜2:11.5
- 全体平均：2:16.5前後
稍重〜不良では1.0〜2.0秒の短縮が出やすく、息を入れづらい分だけ前で運ぶ馬の信頼度が上がります。
速い上がりよりもコーナーでの加速と減速幅の小ささが結果に直結します。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：13.0%／31.2%
- 2枠：12.6%／30.6%
- 3枠：11.8%／29.8%
- 4枠：10.8%／28.6%
- 5枠：9.6%／27.4%
- 6枠：8.8%／26.0%
- 7枠：7.8%／24.4%
- 8枠：7.0%／23.4%
内〜中枠がやや良です。
最初のコーナーが近く、内で距離ロスを抑えやすい配置がプラス。
外枠は発馬と初速で内目の好位を確保できれば妙味ですが、外々のロスはダイレクトに響きます。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：16.2%／42.6%
- 先行：14.2%／36.2%
- 差し：6.4%／21.6%
- 追込：2.6%／9.2%
先行＞差し＞追込が基本です。
番手〜3列目で淡々と運び、L2の落ちを最小化して押し切るのが王道です。
直線は短く追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ15.2%／40.2%・先行13.6%／35.0%・差し6.0%／20.8%・追込2.4%／8.8%
- 稍重：逃げ16.8%／43.6%・先行14.2%／36.4%・差し6.4%／21.6%・追込2.6%／9.2%
- 重：逃げ18.2%／46.2%・先行14.6%／37.2%・差し6.6%／22.0%・追込2.8%／9.6%
- 不良：逃げ19.2%／47.6%・先行15.0%／38.0%・差し6.8%／22.4%・追込3.0%／10.0%
渋るほど前受け優位が強化され、良では進路取りが噛み合う差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 永森大智：14.8%／38.8%
- 赤岡修次：14.0%／37.6%
- 岡村卓也：13.2%／35.4%
- 多田羅誠也：11.4%／30.8%
- 濱尚美：10.0%／27.2%
序盤で内を確保し、3〜4角で減速させずに回す高知巧者を素直に評価。
人気馬の取りこぼしが少ない先行志向の騎手が堅実です。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ホッコータルマエ：12.8%／32.8%
- パイロ：12.2%／32.0%
- シニスターミニスター：11.8%／31.2%
- マジェスティックウォリアー：11.0%／30.0%
- キズナ：10.8%／29.6%
- エスポワールシチー：10.4%／29.0%
ダート×パワー持続に長け、道中を落とさず踏み続けられる父系が合致。
先行力と持久力を兼備する血統が好走の傾向です。
母父
母父の勝率／複勝率
- フレンチデピュティ：11.6%／30.6%
- キングカメハメハ：11.2%／30.0%
- マンハッタンカフェ：10.8%／29.4%
- サウスヴィグラス：10.6%／29.0%
- ネオユニヴァース：10.2%／28.4%
父にパワー、母父に先行粘りとスタミナを補う配合が小回り長距離で安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ホッコータルマエ×キングカメハメハ：13.6%／35.0%
- パイロ×マンハッタンカフェ：12.8%／33.6%
- シニスターミニスター×フレンチデピュティ：12.6%／33.2%
- マジェスティックウォリアー×ネオユニヴァース：11.8%／31.8%
馬場状態別（血統・父）
- 良：ホッコータルマエ12.4%／32.2%・パイロ12.0%／31.6%・シニスターミニスター11.4%／30.6%
- 稍重：ホッコータルマエ12.8%／33.4%・パイロ12.2%／32.2%・キズナ11.0%／30.4%
- 重：パイロ13.0%／34.2%・ホッコータルマエ12.8%／34.0%・マジェスティックウォリアー11.4%／31.2%
- 不良：ホッコータルマエ13.8%／35.6%・パイロ13.4%／35.0%・エスポワールシチー12.2%／33.0%
道悪ではパワー×持続型の優位が増し、前受けできる血統の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 田中守：13.2%／33.6%
- 打越勇児：12.8%／32.6%
- 中西達也：11.6%／30.6%
- 別府真衣：10.8%／29.6%
- 川野勇馬：10.6%／28.8%
出走数の多いやり繰りと前受けの形を作る仕上げで安定。
コーナーでの減速を抑える調整方針が堅実です。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- 西森鶴：13.6%／33.8%
- 辻本企画：12.0%／30.8%
- 松本桂昌：11.4%／30.2%
- 協同馬主（高知）：11.0%／29.6%
- 地元法人・個人（総合）：10.6%／28.8%
地元個人馬主・地元法人は出走数の多く、先行力重視の編成で好走の傾向です。
移籍勢の戦力補強もプラス要素になります。
調教師×馬主
田中守×西森鶴、打越勇児×辻本企画など、地元主力のタッグが王道です。
先行力のある移籍馬を素早くフィットさせる布陣は当舞台で好走の傾向が強い組み合わせです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- 日高・門別〜様似エリア（総合）：10.8%／29.4%
- 新冠町系牧場（総合）：10.4%／28.8%
- 三石エリア（総合）：10.2%／28.6%
- ノルマンディーF系：10.0%／28.2%
- 日高大手（総合）：9.8%／27.8%
出走数の多い日高勢に加え、ダート向け育成で知られる牧場の好走が安定。
パワー×持続を意識した生産背景が奏功しています。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は発馬とダッシュで内目の好位確保なら妙味
- 展開：前傾で初速＋持続が最重要。3〜4角先頭圏の粘りが決まりやすい
- 脚質：先行を軸に、差しは進路と仕掛けが噛み合えば好走の傾向。極端な追込過信はNG
- 血統：ダート×パワー持続が王道です。道悪ならホッコータルマエ／パイロ／シニスターミニスターの優位がさらに増す
- 騎手：高知巧者の永森大智・赤岡修次・岡村卓也・多田羅誠也を素直に評価
