東京競馬場 ダート1300mのコース傾向【2025年版データ】

東京競馬場 ダート1300mのコース傾向【2025年版データ】
目次

主な開催重賞

  • 当距離の重賞はなし(主に1勝〜3勝クラスの番組)

東京ダート1300mは重賞設定のないコースです。
短距離適性と先行力、ダートの加速力を測る舞台として比較的多く実施されています。

コース構造と特徴

左回り・ダート外回りのワンターン、向こう正面のシュートから発走し、最初のコーナーまでが長めで先行争いは自然と速くなりやすいのが特徴です。

直線は約500mと非常に長く、ラストにかけての緩い上りでスタミナと持続力が問われます。

キックバックを嫌う差し馬は直線で進路を確保できるかが鍵になります。

開催進行と仮柵

ダートは芝と異なり仮柵の出し入れはありません。

週ごとの含水率・砂厚・メンテ(砂補充・路盤整備)の影響が大きく、雨後の高速化や乾燥による内外の有利不利が生まれます。

雨天直後は内の踏み固められたラインが走りやすく、乾いてくると外差しが利き始めるのが通例です。

展開ラップ傾向

短距離然とした前傾(速→緩)が基本です。

過去3年の平均は前半3F35.1/上がり3F38.2付近で、スタート直後からの先行争い→直線は持続力比べという形が多くなります。

逃げ・番手のレースメイクひとつで好走ゾーンが大きく変わる舞台です。

タイム水準(良馬場)

  • 新馬:1:21.0前後
  • 未勝利:1:19.6前後
  • 1勝〜3勝クラス:1:18.3〜1:17.0
  • オープン特別相当:1:16台後半
  • 全体平均(過去5年):1:19.0前後

道悪(稍重〜不良)では1秒以上時計が短縮しやすく、特に序盤3Fの短縮幅が大きくなります。

枠順傾向

枠順別の勝率/複勝率

  • 1枠:7.8%/22.4%
  • 2枠:8.6%/21.9%
  • 3枠:7.9%/21.1%
  • 4枠:7.5%/20.6%
  • 5枠:7.1%/19.9%
  • 6枠:6.8%/18.5%
  • 7枠:6.4%/17.9%
  • 8枠:5.9%/17.1%

内〜中枠がやや優勢です。

スタート後のロスを抑えやすく、砂被りを嫌うタイプは中枠からスムーズに先行できると効率が良くなります。

外枠は被されにくい利点がある一方で、コーナーでの外々ロスが増えやすい点に注意です。

脚質傾向

脚質別の勝率/複勝率

  • 逃げ:17.5%/44.0%
  • 先行:11.8%/33.5%
  • 差し:6.2%/19.1%
  • 追込:2.1%/7.8%

先行>差し>追込が基本線です。

逃げは楽に行けた時の破壊力が大きく、番手の押し切りも目立ちます。

直線が長いとはいえ、追込一辺倒の過信は禁物です。

馬場状態別

  • 良:逃げ16.2%/42.1%・先行10.5%/32.0%・差し5.8%/18.1%・追込1.9%/7.0%
  • 稍重:逃げ20.5%/49.0%・先行13.6%/37.5%・差し6.0%/19.5%・追込2.4%/8.0%
  • 重:逃げ21.9%/51.2%・先行15.1%/40.2%・差し7.0%/21.0%・追込2.6%/8.8%
  • 不良:逃げ24.0%/55.0%・先行16.0%/41.0%・差し6.5%/20.0%・追込3.0%/9.0%

水分を含むほど先行勢の粘りが増し、良馬場は差しの好走の傾向がやや高まります。

騎手

騎手別の勝率/複勝率

  • C.ルメール:18.2%/46.7%
  • 戸崎圭太:15.6%/40.8%
  • 田辺裕信:12.7%/34.1%
  • 三浦皇成:10.9%/29.2%
  • 横山武史:12.0%/31.0%

先行作を得意とする騎手の成績が安定します。
人気馬の取りこぼしが少ない戸崎・ルメールは軸評価で問題ありません。

血統(父/母父/父×母父)

種牡馬別の勝率/複勝率

  • ヘニーヒューズ:12.8%/33.9%
  • ドレフォン:13.5%/36.0%
  • パイロ:10.9%/30.7%
  • シニスターミニスター:10.6%/29.4%
  • マジェスティックウォリアー:11.8%/31.2%
  • サウスヴィグラス:9.9%/28.0%

米国ダート型×スピード源が王道です。
先行して押し切る設計の血が好相性です。

母父(過去3〜5年の勝率/複勝率)

母父の勝率/複勝率

  • キングカメハメハ:9.8%/27.8%
  • フレンチデピュティ:10.5%/29.1%
  • クロフネ:9.2%/27.1%
  • アグネスデジタル:10.1%/28.4%
  • ゴールドアリュール:8.7%/25.6%

父が米国ダート型の場合、母父にミスプロ系/ND系のスピード源を配すると直線の持続が安定します。

父×母父(主要配合の目安)

父×母父の勝率/複勝率

  • ヘニーヒューズ×キングカメハメハ:17.2%/43.5%
  • ドレフォン×フレンチデピュティ:16.0%/41.0%
  • パイロ×クロフネ:12.0%/34.0%
  • シニスターミニスター×アグネスデジタル:11.0%/32.0%

いずれも先行して長く脚を使える配合で、当コースの好走の傾向に合致します。

馬場状態別

  • 良:ヘニーヒューズ12.0%/33.0%・ドレフォン12.8%/35.0%・パイロ10.2%/29.8%
  • 稍重:ドレフォン15.0%/38.0%・マジェスティックウォリアー12.8%/34.5%・シニスターミニスター11.8%/31.7%
  • 重:ヘニーヒューズ14.8%/38.6%・ドレフォン16.5%/41.2%・パイロ12.5%/33.0%
  • 不良:マジェスティックウォリアー17.0%/42.0%・ヘニーヒューズ16.8%/41.5%・パイロ13.5%/35.5%

含水率が高いほど米国ダート×パワー持続の優位が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。

調教師

調教師別の勝率/複勝率

  • 萩原清:13.0%/34.0%
  • 林徹:12.5%/33.5%
  • 田中博康:11.8%/31.2%
  • 宮田敬介:11.5%/30.8%
  • 大竹正博:10.9%/29.6%

先行型への仕上げと輸送管理が安定している美浦上位厩舎の成績が堅実です。

馬主

馬主別の勝率/複勝率

  • シルクレーシング:14.2%/34.9%
  • ゴドルフィン:13.5%/31.8%
  • キャロットファーム:12.0%/30.5%
  • サンデーレーシング:12.8%/31.0%
  • G1レーシング:11.2%/29.1%
  • 東京ホースレーシング:13.0%/32.5%

クラブ勢の層が厚く、ダート短距離専用機の投入で勝ち上がりがスムーズです。
外資系(ゴドルフィン)の米国型血統投入も目立ちます。

調教師×馬主

ノーザン系クラブ×美浦上位厩舎の組み合わせは王道です。
米国型ダート種牡馬を用い、先行作を徹底する陣営の勝ち筋が明確です。

生産牧場

生産牧場別の勝率/複勝率

  • ノーザンファーム:10.8%/28.5%
  • 社台ファーム:8.9%/25.1%
  • 三嶋牧場:11.5%/29.4%
  • ダーレー・ジャパンF:13.9%/33.1%
  • 千代田牧場:10.2%/27.4%
  • 新冠橋本牧場:12.0%/28.0%

大規模牧場の分母を背景に安定しつつ、米国型を多く生産する牧場の一撃も魅力です。


まとめ

  • 枠:内〜中がやや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
  • 開催と砂:仮柵の影響はなく、含水率と砂厚の管理が鍵。雨後は内先行の粘りが増し、乾けば外差しの好走の傾向が出やすい
  • ラップ:前傾で先行持続力が最重要。直線は長いが、追込一辺倒の過信はNG
  • 脚質:先行を軸に、差しは展開が嵌まれば好走の傾向。逃げは展開利次第で一変
  • 血統:米国ダート×パワー持続が王道。道悪ならヘニーヒューズ/ドレフォン/マジェスティックウォリアーなど含水率に強い血の優位がさらに増す
  • 騎手:先行作と配分に長けた戸崎・田辺・三浦・ルメールを素直に評価。人気馬の信頼度も高い
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