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コース構造と特徴
発走はバックストレッチ中程付近で、最初のコーナーまでの距離は長くはありません。
シャティン芝2000mは右回りの2コーナー型で、向こう正面は緩やかな上り、向正面終盤から3〜4角は下り基調、直線は約430mです。
道中で息を入れ過ぎると直線の持続戦で見劣りしやすく、かといって前半から飛ばし過ぎると最後の坂のない直線で甘くなります。
好位確保と3〜4角でのギアチェンジ、直線での持続伸長が問われます。
外々を回すロスは致命的になりやすく、内でリズム良く運べるかが鍵です。
ラップ傾向
ラップ傾向はイーブン（平均→持続）が基本です。
前半は極端に速くなりにくく、向正面後半〜3角でペースが上がり、4角入口から直線にかけて長い脚を使い切る持続戦になりやすいです。
好位〜先行でためてから早め進出で押し切る形が王道です。
逃げ切りが決まる年もありますが、超スローの瞬発戦よりも平均〜やや締まった流れからの総合力勝負になりやすいです。
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タイム水準
- 良馬場の勝ち時計レンジ：1分59秒0〜2分02秒5
- 上がりの目安：ラスト3Fは34秒台前後、速い年で33秒台後半
- 要求能力：道中の折り合い＋3〜4角の加速力＋直線でのロングスパート持続
超高速馬場の年は1分59秒台に収まりやすく、平均的な馬場や風の影響が強い年は2分00秒台後半まで延びます。
枠順傾向
内〜中枠が良好。
最初のコーナーまでの距離が十分ではないため、外枠は序盤で外々を回されやすく、位置を取り切れる先行力か明確な能力上位が必要になります。
偶数番は発馬のタイミングが合わせやすく、先行策と相性が良いです。
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脚質
先行＞差し＞追込が基本です。
勝ち切りは2〜4番手の好位抜け出しや、3角手前からのロングスパートが中心。
差しは道中締まったペースで前が苦しくなった年に届きます。
追込は直線だけでは間に合いにくく、3〜4角での押し上げが必須です。
騎手
過去10年で複勝圏に入った主な騎手の傾向
- James McDonald：好位キープから早め進出で押し切る運びが強み
- Zac Purton：ペース認識に優れ、内々の立ち回りから持続戦に繋げる
- Ryan Moore：道中でためて勝負どころで一気にギアを上げる判断が巧み
- Yuga Kawada：折り合い重視で直線入口の反応を最大化
- Silvestre de Sousa／Vincent Ho／Christophe Lemaire：積極的な好位策や内ラチ沿いのロス削減で上位
最初のポジション取りと3〜4角のスムーズな加速への繋ぎが成否を分けます。
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前走のレース（レース名／距離／競馬場×距離）
愛チャンピオンS（芝2000m・レパーズタウン）、英チャンピオンS（芝2000m・アスコット）、BCターフ（芝2400m・デルマー／サンタアニタ等）、ジャパンC（芝2400m・東京）、天皇賞（秋）（芝2000m・東京）、コックスプレート（芝2040m・ムーニーバレー）が王道です。
香港勢はジョッキークラブC（芝2000m・シャティン）経由が多数。
前走で2000mのG1〜G2に出走し、道中で脚を温存しつつ3角手前から動けている馬の信頼度が高いです。
人気別の傾向
人気別の傾向
- 1番人気：勝率・複勝率とも高水準。内目から好位確保で安定
- 2番人気：先行〜好位型なら信頼度が高い
- 3番人気：ロングスパート適性があれば勝ち負け圏
- 4番人気：枠順と位置取りが噛み合えば上振れ
- 5番人気：展開と馬場がハマれば連対圏
- 6〜9番人気：平均より締まった流れで前が苦しくなった年に台頭
- 11番人気以下：道中インで脚をためられた時に一撃まで
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血統（父／母父／父×母父）
過去10年で複勝圏に入った主な血統の傾向
- 父：Deep Impact、Stay Gold、Screen Hero、Acclamation、Harbinger、Galileo系など中距離の総合力と持続力に優れる系統
- 母父：Street Cry、Kingmambo系、Dansili、Storm Cat系、Pivotal系など機動力と底力を補う系統
- 父×母父：サンデーサイレンス系×ミスプロ／Roberto／欧州スピード系の補完配合が王道。持続戦はHarbingerやAcclamation×米系（Street Cry・Kingmambo等）、切れ味勝負はDeep Impact×欧州スピードの相性が良好
3〜4角から長く脚を使う設計の配合が好結果に結び付きやすいです。
調教師
過去10年で複勝圏に入った主な調教師の傾向
- Danny Shum：ジョッキークラブC→本番のローテで持続戦に最適化
- Yoshito Yahagi：輸送下でも状態を維持し直線の反応を最大化
- Noriyuki Hori：折り合いとトップスピード維持を両立させる仕上げ
- Kiyoshi Hagiwara：内で脚を温存して直線で弾ける設計
- Tony Cruz／Frankie Lor／Aidan O’Brien：主導権を握る隊列づくりと早めのロングスパートを明確化
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馬主
過去10年で複勝圏に入った主な馬主の傾向
- Peter Lau Pak Fai（Romantic Warrior）：王道路線で安定して上位
- DMM Dream Club Co., Ltd.（Loves Only You）：海外遠征でも高打点
- Kazumi Yoshida（Maurice）：中距離の総合力で好結果
- Win Co., Ltd.（Win Bright）：先行〜好位からの持続戦で適性
- Seiichi Iketani（Normcore）：イン立ち回りからの鋭い伸びが噛み合う
調教師×馬主
過去10年で複勝圏に入った主な調教師×馬主の傾向
- Danny Shum×Peter Lau Pak Fai：好位進出からの持続押し切りが高確率
- Yoshito Yahagi×DMM Dream Club：直線の瞬時加速と持続を両立
- Noriyuki Hori×Kazumi Yoshida：中盤で緩めずに長く脚を使わせる設計
- Kiyoshi Hagiwara×Seiichi Iketani：軽い馬場での切れを最大化
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生産牧場
過去10年で複勝圏に入った主な生産牧場の傾向
- ノーザンファーム：サンデー系の中距離適性で上位に安定
- 社台ファーム：持続力と底力のバランスが良い
- 千代田牧場・コスモヴューファーム：香港の持続戦でしぶとさを発揮
- 欧州勢（Ireland/GB）：Acclamation・Dansili系などスピード持続型の配合で好結果
まとめ
- 枠：内〜中枠が良。外は序盤で脚を使わされやすい
- ラップ：平均から3〜4角で加速→直線は持続が基本
- 脚質：先行・好位が軸。ロングスパート適性が重要
- 血統：Deep Impact・Stay Gold・Screen Hero・Acclamation・Harbingerなど持続型が王道
- ローテ：ジョッキークラブC、愛・英チャンピオンS、BCターフ、天皇賞（秋）経由を重視
- 騎手：James McDonald、Zac Purton、Ryan Moore、Yuga Kawada、Vincent Hoの好位進出と4角の仕掛けが要点
