主な開催重賞
- カペラステークス(G3)
- ジャニュアリーステークス(L)
中山ダート1200mは右回りのスプリント戦で、番組数が豊富です。
スタート直後から速いラップになりやすく、先行力とコーナー機動力が問われます。
コース構造と特徴
右回り・ダートのワンターン、向こう正面のシュートから発走し、最初のコーナー(3コーナー)まで約400m。
コーナーはタイトで内々を回す立ち回りが重要です。
直線は約308mでラストは中山名物の急坂、惰性だけでは押し切れずスピードの持続力と最後の一踏ん張りが必要です。
開催進行と仮柵
ダートは芝と異なり仮柵の設置はありません。
週ごとの砂厚・含水率・路盤整備の影響が大きく、雨後は時計短縮と内先行優勢、乾燥が進むと外差しの好走の傾向がやや出やすくなります。
当日の含水率(公式発表)と直前の降雨状況は必ず確認しましょう。
展開ラップ傾向
ラップ傾向は強い前傾(速→緩)。
前半3F34.2〜34.8、上がり3F37.2〜38.0が目安で、テンは速く流れ、コーナーで息が入りつつも直線は持続力比べになりやすいです。
雨で含水率が上がると前半がさらに短縮され、先行勢の粘りが増します。
タイム水準(良馬場)
- 新馬:1:13.0〜1:13.5
- 未勝利:1:12.2〜1:12.8
- 1勝クラス:1:11.6〜1:12.0
- 2勝〜3勝クラス:1:10.8〜1:11.4
- オープン〜重賞:1:09.3〜1:10.0(カペラSは1:09台が基準)
- 全体平均(過去5年):1:11.9前後
稍重〜不良では1.0〜1.5秒の短縮が入りやすく、前半3Fの短縮幅が特に大きくなります。
枠順傾向
枠順別の勝率/複勝率
- 1枠:9.8%/25.8%
- 2枠:9.5%/25.0%
- 3枠:9.0%/24.2%
- 4枠:8.6%/23.5%
- 5枠:8.0%/22.5%
- 6枠:7.2%/21.0%
- 7枠:6.6%/19.8%
- 8枠:6.2%/19.0%
内〜中枠がやや良です。
初角までにポジションを取りやすく、2コーナー分のロスを抑えやすい配置がプラスです。
外枠は発馬と展開が噛み合えば妙味ですが、外々のロスに注意です。
脚質傾向
脚質別の勝率/複勝率
- 逃げ:20.0%/45.0%
- 先行:13.5%/34.5%
- 差し:6.2%/18.5%
- 追込:2.1%/6.8%
先行>差し>追込が基本です。
強い前傾になりやすいものの、直線が短く急坂のため追込一辺倒の過信はNG。
番手〜3列目で我慢し、坂で伸びる持続力が勝ち筋です。
馬場状態別(脚質)
- 良:逃げ18.0%/42.0%・先行13.0%/33.5%・差し6.0%/18.0%・追込2.0%/6.5%
- 稍重:逃げ21.0%/46.5%・先行14.0%/35.5%・差し6.3%/18.8%・追込2.2%/6.9%
- 重:逃げ22.5%/48.5%・先行15.0%/36.8%・差し6.5%/19.2%・追込2.4%/7.2%
- 不良:逃げ24.0%/51.0%・先行16.0%/38.5%・差し6.6%/19.5%・追込2.6%/7.6%
含水率が高いほど先行勢が粘り込みやすく、良では差しの好走の傾向がやや上がります。
騎手
騎手別の勝率/複勝率
- C.ルメール:17.5%/43.0%
- 戸崎圭太:14.2%/36.0%
- 田辺裕信:12.0%/31.0%
- 三浦皇成:11.0%/28.0%
- 菅原明良:10.5%/27.0%
先行作と配分に長けた中山巧者が安定します。
人気馬の取りこぼしが少ないルメール・戸崎は軸評価で問題ありません。
血統(父/母父/父×母父)
父
種牡馬別の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ:13.5%/35.0%
- ドレフォン:14.0%/36.8%
- マジェスティックウォリアー:12.2%/31.8%
- パイロ:11.2%/30.8%
- シニスターミニスター:11.0%/30.0%
- サウスヴィグラス:10.5%/29.0%
米国ダート型×スピード源が王道です。
先行して長く脚を使える血が当コースの好走の傾向に直結します。
母父
母父の勝率/複勝率
- キングカメハメハ:10.5%/29.5%
- フレンチデピュティ:11.0%/30.0%
- クロフネ:10.0%/28.0%
- アグネスデジタル:10.2%/28.5%
- ゴールドアリュール:9.5%/27.2%
父が米国型の場合、母父にミスプロ系/ND系/ロベルト系などのスピード血脈を配すると、コーナーで減速せず直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率/複勝率
- ヘニーヒューズ×キングカメハメハ:17.5%/43.5%
- ドレフォン×フレンチデピュティ:16.8%/41.5%
- パイロ×クロフネ:12.5%/34.5%
- マジェスティックウォリアー×アグネスデジタル:11.8%/33.0%
馬場状態別(父)
- 良:ヘニーヒューズ13.0%/34.0%・ドレフォン13.2%/34.8%・パイロ10.5%/29.5%
- 稍重:ドレフォン15.2%/38.5%・マジェスティックウォリアー13.5%/35.0%・ヘニーヒューズ13.8%/36.0%
- 重:ヘニーヒューズ16.5%/40.0%・ドレフォン16.8%/41.5%・シニスターミニスター12.8%/33.8%
- 不良:マジェスティックウォリアー18.0%/42.5%・ヘニーヒューズ17.2%/41.5%・ドレフォン16.8%/41.0%
含水率が高いほど米国ダート×パワー持続の優位性が増します。
先行できる血の信頼度がさらに高まります。
調教師
調教師別の勝率/複勝率
- 田中博康:12.2%/32.0%
- 林徹:12.0%/31.5%
- 手塚貴久:11.5%/30.5%
- 宮田敬介:11.2%/30.0%
- 加藤征弘:10.8%/29.2%
先行型への仕上げと輸送管理が安定している美浦上位厩舎が堅実です。
短距離適性の見極めとローテーションに長けた陣営を評価します。
馬主
馬主別の勝率/複勝率
- シルクレーシング:14.2%/34.5%
- ゴドルフィン:13.5%/32.5%
- キャロットファーム:12.0%/30.2%
- サンデーレーシング:12.6%/31.0%
- 東京ホースレーシング:13.0%/32.0%
- G1レーシング:11.2%/29.0%
クラブ勢の分母とダート短距離専用機の投入で勝ち上がりがスムーズです。
米国型血統に強いゴドルフィンも好成績が目立ちます。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×美浦上位厩舎が王道です。
先行策を徹底できる布陣(例:シルク・キャロット×田中博/林/手塚)やゴドルフィン×宮田/加藤征の米国型配合は当舞台での好走の傾向が強いです。
生産牧場
生産牧場別の勝率/複勝率
- ノーザンファーム:11.0%/29.0%
- 社台ファーム:9.5%/26.0%
- ダーレー・ジャパンF:14.2%/33.5%
- 三嶋牧場:11.8%/29.8%
- 千代田牧場:10.5%/27.8%
- 新冠橋本牧場:12.3%/28.5%
大規模牧場の分母を背景に安定しつつ、米国型配合の比率が高い牧場は時計短縮時に強みを見せます。
まとめ
- 枠:内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と発馬が噛み合えば妙味
- 開催と砂:仮柵の影響はなく、含水率と砂厚が鍵。雨後は内先行の粘りが増し、乾けば外差しの好走の傾向が出やすい
- ラップ:強い前傾で先行の持続力が最重要。直線は短く急坂で、追込一辺倒の過信はNG
- 脚質:先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。逃げは含水率が高いほど強力
- 血統:米国ダート×パワー持続が王道。道悪ならヘニーヒューズ/ドレフォン/マジェスティックウォリアーなど含水率に強い血の優位がさらに増す
- 騎手:先行作と配分巧者のルメール・戸崎・田辺・三浦・菅原明良を素直に評価。人気馬の信頼度が高い